1989年、手塚治虫が亡くなった直後の反響を振り返る~命日2/9から派生の話題(その他の手塚関連も)
- gryphonjapan
- 43770
- 221
- 22
- 245
プランニングプロデューサー。 音楽レーベルMusicRobita主宰。手塚治虫文化祭(キチムシ)実行委員長。※ここでの発言内容はあくまで個人の意見や感想であり手塚プロダクションを代表するものでは決してありません。※頂いたコメントには返したり返さなかったりします。※musicrobita.comは閉鎖中。
おはようございます。2月9日は手塚治虫の命日。漫画の日です。今日という日に因んで何か一つでも手塚漫画を読んで頂ければ幸いです。紙のスクリーンに悲劇と希望と感動を映し描いた作家です。
2018-02-09 09:20:15今回のまとめtogetter.com/li/1197837 からリンクを張る関連ツイート togetter.com/li/1197686 togetter.com/li/1196554 d.hatena.ne.jp/gryphon/201007… pic.twitter.com/YlYz1m7gqZ
2018-02-10 06:34:592月9日(1989年)元号が平成に変わってほぼ一ヶ月後 昭和のマンガ読者&関係者が 最も驚いた日 皆、その時が来るまで、手塚治虫が去ることをイメージ出来ていなかった pic.twitter.com/yuIL4zRECl
2018-02-09 00:10:32手塚治虫先生、ご存命なら間もなく90歳になられていた。 もしご健在なら、このこのイラスト、画力的にはぜんぜんリアルじゃないが、想像で書いたこの発言内容は、絶対的リアリティがあると断言しておく。 生きてたら、絶対言ってたって!! togetter.com/li/1197837 pic.twitter.com/8cIBcGpyFP
2018-02-10 12:55:30「日本人はなぜこんなにも漫画が好きなのか?」という問いから逆に「外国の人はなぜ漫画を読まずにいたのか?」と展開しその答えを「彼らの国に手塚治虫がいなかったから」と明快に断言する、手塚治虫に捧げられた最高の追悼文だと思います。(手塚治虫の死の翌日の朝日新聞天声人語) #漫画の日 pic.twitter.com/Tvwvevs0jR
2018-02-09 11:27:31朝日新聞はこの流れで90年9月に有害コミック騒動について社説で「貧しい漫画が多すぎる」と書き、対比的に手塚について言及するという暴挙に出た。マンガを、そして手塚治虫を理解していなかった朝日新聞の永遠の贖罪として、今の「手塚治虫文化賞」はあるのだ。 twitter.com/Simon_Sin/stat…
2018-02-09 14:36:35@Simon_Sin 実際に読んだ記憶でいうけど、たぶん天声人語じゃなく社説。 文章のセンテンスの長さ的にも間違いないと思いますよ twitter.com/Simon_Sin/stat…
2018-02-10 03:54:51@Simon_Sin 「手塚治虫がいなかったから 社説」検索結果 google.co.jp/search?ei=sO99… 関川夏央「知識的大衆諸君、これもマンガだ」文庫版P111 pic.twitter.com/EpbRt1TkCP
2018-02-10 04:04:53http://www2n.biglobe.ne.jp/~otako/osamushi/1999/1999.html
の孫引きの形で紹介します
日本人は、なぜこんなにも漫画が好きなのか。電車の中で漫画週刊誌を読みふける姿は、外国人の目には異様に映るらしい。 しかし、さて私たちはなぜ漫画好きなのか、と思い悩む必要はなさそうなニュースが海外から聞こえてきた。「マンガ日本経済入門」が西独で翻訳され、学生らに人気を呼んでいるという。米国では一足先に評判だ。なぜ、外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。
答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。日本の戦後の漫画は、手塚治虫抜きにはありえない。ストーリー漫画とテレビアニメの創始者。少年マンガはむろんのこと、今日隆盛をきわめる少女漫画の主人公でも、あの長いまつ毛を持った美少年「アトム」の両性具有的なイメージに影響を受けていることは容易に推論できよう。
学生時代のデビューから、つねに漫画界の新しい分野を切り開く現役だった。その死去を聞いて、すでに四十歳半ばに達している最初の読者たちをはじめ多くのファンは、作品の主人公を思い浮かべながらそれぞれの感慨を抱くことだろう。
いま日本のコミック文化は、爛熟(らんじゅく)期にあるという。漫画本は年間十六億八千万冊発行され、三千八百億円の売り上げを示す(一九八七年)。週間発行部数五百万部という漫画雑誌はおそらく世界最大だ。
輸出文化の最大手という見方もある。ニューヨークの漫画専門店には日本漫画専用の棚があるし、アジア諸国の都市でも海賊版が珍しくない。テレビアニメは、「アストロボーイ」と名前を変えた「鉄腕アトム」から「ドラえもん」まで親しまれている。
しかし、このようなわが漫画界の現状に、手塚アトムは必ずしも満足していなかったように思える。最近では、「漫画の国際化」の必要性を強調し、「世界に通用する質の高いものを」と若手の漫画家に厳しく注文していた。一見、隆盛の少年少女漫画にも性と暴力、射幸心、差別など興味本位の場面があふれていることは、漫画と聞いて顔をしかめる人の大きな理由となっている。
読み手の側にも、問題がないわけではない。友情、努力、勝利の世界を描くことが「売れる」漫画の第一条件だとされる。それを一ページ数秒で走り読みする。書き手は三条件を満たす技術者と化し、読み手は自分の求める世界が描かれていれば満足する。そこには新たなメッセージがあるわけでもなく、タコつぼのような同質の閉鎖回路につながって安心しているだけ――そのような読者と作品の関係を手塚アトムは求めていなかったにちがいない。
鉄腕アトムは正義の味方、というだけではない。人種差別ならぬ「ロボット差別」に悩み、苦しむ。あのまつ毛をぬらす姿を思い出してみたらいい。「ジャングル大帝」のレオは白いライオンゆえに疎外され、人類文明と野性とのはざまで悩んでいたではないか。
大人の世界では目をつむって見えないふりをしているもの。たとえば、偏見、強権、国境、人種差別、戦争、悪意などが、国籍を持たないアトムの憎むべき敵だった。それは、悪い大人に善い子どもが立ち向かう姿だったかもしれない。
活字と映像の間で、漫画は独自の市民権を持つことに成功した。漫画世代が広がるにつれて、その可能性はいっそう大きくなるだろう。若い分野の強みとして、志のある漫画家たちの活動も見えやすい。アトムのメッセージに新たな息吹を加えて海外にも発信してほしい、と思う。
(1989年2月10日付け「朝日新聞」社説)
北米の漫画市場(英訳された日本漫画も含めても)単体だけでも日本の1/3。そりゃ大きい規模じゃないけど、「世界の人は漫画を読まない」なんて「日本スゴイ」のために他国文化を貶す典型例ですよ。 そもそも手塚は海外漫画相当参考にしてたし twitter.com/Simon_Sin/stat…
2018-02-09 14:28:00@Captain_Y1 まあ1989年、それも「電車の中でマンガを大人が読んでいる光景を(日本に比べて)見ない」という、現代でもいえる光景(諸外国の当事者たちも、それを認めるでしょう)の話なので、ファクト自体は踏まえているのですよ
2018-02-10 03:53:12手塚治虫を筆頭に思うのだが、よくもまあ過酷な業務の間隙を縫って、こんな素晴らしい作品をこしらえたものだ! pic.twitter.com/xTTv4AHO0U
2018-02-09 18:34:50@Simon_Sin 当時手塚はビッグコミックに『グリンゴ』を連載中でまさに来週がクライマックスというところで亡くなりました。ひどい話ですが「書き上げてから死ねよ!」と本気で地団太踏みました。我ながらあきれますがその死を悼むより「もっと読ませてよ」と悔しさを感じた創作家は後にも先にも手塚治虫だけです。
2018-02-09 18:39:36@morisinji @Simon_Sin 残酷ながら読者とはそういうもの。 その後スピリッツの「俺節」で似たシーンが。主人公の歌手の歌を担当する大物作詞家が倒れてしまい、主人公は「せめて俺の詩を書いてから…」と思わずつぶやき周囲からさんざん怒られる。 主人公が回復した作詞家に謝りに行くと、本人は「それ、最高の誉め言葉だ!」
2018-02-10 05:44:43手塚治虫逝去後のアニメージュの読者投稿イラストで、手塚が火の鳥に「だめです。あなたはもう一度漫画家になるのです」と言われて、「そんな…」ってなってるハガキがあったな。 #漫画の日
2018-02-09 18:54:2629年前、手塚治虫先生が亡くなられた時、多くの方々が追悼のコメントを寄せられ、そのどれもが価値ある名文でありましたが 星新一先生のこの怒りの文章は、当時とりわけ印象に残るものでありました pic.twitter.com/lM2SCPsCkT
2018-02-09 20:07:43@monakayoshihiro このコメントの裏に、ショートショートを確立した自分に対して文壇がいっさい評価してくれないという怒り、悲しみがあることを忘れないで。
2018-02-10 04:59:01@monakayoshihiro @t_kawase はじめまして。大変示唆的な資料を共有頂きありがとうございます。よろしければこの文章の出典をご教授頂けませんでしょうか。 差し出がましいお願いで恐縮ですが、文化政策を研究する大学院生としてとても勉強になりました。ありがとうございます。
2018-02-10 04:12:35