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数学史研究者 @redqueenbee1
昔、ポーランドが日本陸軍に暗号解読技術を供与した顛末を論文にしたことがある。 ポーランドはドイツのエニグマ暗号を解読した事実を日本には伝えていない。当然と言えば当然だが、そこをスルーして「ポーランドは親日」だとか安易に語りたがる論者の粗雑さが我慢ならなかったのだ
数学史研究者 @redqueenbee1
ポーランドから関東軍に派遣されてソ連の満州侵攻まで居残ったポーランド陸軍予備役少尉ミリッチェルという人物は、ソ連暗号の乱数剥離技術のエキスパートで、もっと注目されてよい人物である。 だと言うのに、我々は彼のフルネームすら把握できていない・ 悲しいことだが。
数学史研究者 @redqueenbee1
このミリッチェル予備役少尉、ポーランド参謀本部が送り出した優秀なソ連暗号の専門家だったのだが、エニグマ暗号解読の事実を知っていて、尚且つ関東軍の同僚には内緒にしていたとすれば、それはドラマだと思う。 タイトルは沈黙だろうか。こういう小説があったら読みたいと思う
数学史研究者 @redqueenbee1
私の論文「日本・ポーランド暗号協力に関する一考察」だが、数年前に黒宮教授が読んでいた他に目立った反響がない。 そんなものかも知れない。
リンク angohon.web.fc2.com 2 users 2 暗号戦史
数学史研究者 @redqueenbee1
@taiaraky @ama2k46 日本の技術水準を敢えて低く誘導したポーランドの高度な判断は、親日という次元では語れません。そういう情緒とは別次元の冷徹な判断は、世界史的に意味ある結果を産みました。 こういった背景を顧みずに議論することが10年前にはよくあった訳です
数学史研究者 @redqueenbee1
@taiaraky @ama2k46 同時に過去のポーランド国民が比較的親日傾向にあったことは、私の閲覧した範囲の文献で確認しています。私が論文及び親ツイートで主張したのは、当時のポーランド参謀本部は、親日どころか日本を利用して対ソ戦略を有利にする打算的側面があるというものでした
数学史研究者 @redqueenbee1
11年前の論文「日本・ポーランド暗号協力に関する一考察」の解説をしてみる 目的:日本陸軍とポーランド陸軍の1920年代から1945年までの暗号協力関係の実態に関して、日本側の当事者証言を通じて概観する事を目的とする。
数学史研究者 @redqueenbee1
暗号学後進国であった日本では、ロシア・ドイツ・アメリカによって外交暗号が解読される被害が発生し、その報告は政府高官にも届いていた。しかし、欧米のような暗号学の蓄積がない日本では、この分野に高度な知識を持つ人材が当然存在せず、また海外から輸入することもなく…
数学史研究者 @redqueenbee1
大正末期まで暗号解読を行う政府機関が日本に設立されたことはなかった。 日本・ポーランド暗号協力に関しては、関東軍特種情報部長として対ソ暗号解読を指揮した大久保俊次郎の証言記録が第一級史料として挙げられる。大久保の証言要旨は以下の通り。 「1919年3月、陸軍将校の山脇正隆が駐在員として
数学史研究者 @redqueenbee1
ポーランドに赴任した。駐在中、ポーランドの暗号解読について種々ポーランド側から具体的に見聞した山脇は、“ソ連赤軍第一線高等司令部で暗号によって命令を下すと、それが聯隊を経て大隊の末端に伝わる頃には、ポーランド側は既に解読していたほどで、蘇波戦争時の北方戦線では有利に…
数学史研究者 @redqueenbee1
利用されていた”ことを知った。ポーランドの暗号解読主任者はJan Kowalewski陸軍歩兵大尉である。この件については後任の岡部直三郎大尉に申し送り、両人で協議した上で、Kowalewskiを日本に招聘することを計画し、Kowalewski本人にも意向を聞いた上で内定した。1922年に帰国した山脇は、…
数学史研究者 @redqueenbee1
Kowalewski招聘を参謀本部第二部長の伊丹松雄少将に具申したところ、伊丹は『第一等国の陸軍が、第三流国の軍から教えを受けるというのはどうであろうか、等と言って相当渋ったが、とにかく之を承諾』した。1923年1月22日から3月末まで、Kowalewski大尉は参謀本部構内で通信研究会なる講習を行い…
数学史研究者 @redqueenbee1
ソ連暗号・ドイツ暗号、各種の諜者用暗号について教授した。これまでコード暗号しか手掛けなかった陸軍は、乱数暗号にただただ驚くばかりであったという。この講習は、日本の暗号水準を一挙に高める役割を果たした。通信研究会以降、日本とポーランドは、対ソ暗号交流を開始した。
数学史研究者 @redqueenbee1
参謀本部は1925年に百武晴吉・工藤勝彦(後に戦死)、1929年に酒井直次(後に戦死)・大久保俊次郎、1935年に深井英一・桜井信太なる将校をポーランドに派遣し、対ソ無線諜報の実施要領を見学しソ連暗号解読の技能を錬磨させた」。  大久保証言終り 大久保は戦後、極東通信社勤務
数学史研究者 @redqueenbee1
日本陸軍の暗号学は、Kowalewski前とKowalewski後という歴史区分が可能なほどの一大飛躍を遂げ、当時のヨーロッパ列強の暗号学に近い水準に到達した。この頃、日本暗号の解読に従事していたアメリカ陸軍情報部第八課のHerbert Osborn Yardleyは以下のような回想を残している
数学史研究者 @redqueenbee1
「我々は日本がポーランド人の暗号専門家を雇って、日本の暗号組織を改正したことを知った。このポーランド人が編み出した新暗号を解読するために、我々は持てる全能力を傾注しなければならなかった。おかげで今の私たちは、日本の暗号解読に関しては、…
数学史研究者 @redqueenbee1
どのようなものでも読むことができる技術を身につけることができた。理論的には、日本の暗号は今や一層科学的に組み立てられるようになったが、実際上は最初の暗号よりもかえって解読が容易になった。もっとも、新暗号中のあるものは二万五千からのおびただしい『仮名』や、綴りや、…
数学史研究者 @redqueenbee1
単語を含むものであったりして、我々を悩ました例外もあるにはあった。日本が雇ったポーランド人技師は、陸軍暗号の専門家であったらしい。というのは日本大使館付陸軍武官の暗号が、突然、日本政府の他のどの部門の暗号よりも一番難解なものになったからであった」 Yardleyの証言終り
数学史研究者 @redqueenbee1
日本陸軍は、対ソ暗号解読面に於ける交流を契機に、ポーランドとのソ連軍事情報交換をも開始した。1930年代後半に参謀本部からポーランド駐在員として派遣された陸軍将校藤塚止戈夫の当時の記述を紹介する
数学史研究者 @redqueenbee1
「波蘭(ポーランド)の大黒柱『ピルツスキー』元帥は、日露戦争時代日本に来られ、此の期を利用して波蘭の独立を図られた方で、特に日本に対する理解が深い。されば此のピ元帥に率いられる波蘭陸軍が帝国に対し有する好感は非常なもので、恐らく世界中少なくも欧州に於て日本軍に好意を有するものは、…
数学史研究者 @redqueenbee1
波蘭陸軍の上に出づるものはないと云うても過言であるまい。我等は日波親善の必要こそ痛感すれ、波蘭と争う何等の原因を持たぬのであるから、将来益々両国陸軍延いては両国の親善を益々向上することを願望して止まぬ。又波蘭は国土も相当に広く、重要資源も豊富であって、…
数学史研究者 @redqueenbee1
近世国家として発達進歩するの資格を充分に備えて居るのみならず、現在に於ても厳然たる有力なる独立国であるから、我国民は世界に英米独仏『ソ』伊等の他に此の波蘭の存在することを忘れてはならぬのである」
数学史研究者 @redqueenbee1
藤塚中将のコメントは、日本のソ連軍事専門家・ソ連暗号専門家の共通認識でもあった。以下に関係者の証言を列挙する。 1925年5月にポーランド在勤帝国公使館付武官となった樋口季一郎の証言要旨 「ポーランドで、某国参謀本部第二部には特種の暗号課が存在し、…
数学史研究者 @redqueenbee1
ロシア無線その他の暗号を大変な努力で解読しつつあることを知った。この課には無線諜報班があり、ロシア無線電報を傍受して解読班に回すほか、自ら無線方向探知機を駆使してロシア陸海軍の移動まで探知していた。前任者がこの事を東京に報告したところ、参謀本部は興味を覚え、…
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コメント

いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年3月28日
「日本・ポーランド暗号協力に関する一考察」はネット上には公開されていないため私は未読ですが「戦中の日本暗号解読解読史における就学者の貢献」はネットで読めますので、日本の暗号解読について知りたい方はまずそちらを読んだ方がよいと思います。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年3月28日
あ、”就学者”じゃなくて”数学者”でした。「戦中の…」は様々な資料を当たって記述されています。ただし陸軍中心の記述になっている事と当時の関係者だった故福富節男氏からの間違いの指摘があったり、細かい点で省略されたり疑問な記述があったりと、全面的に信用はできない点もあります。それでも巷の文献の中ではピカイチなものですけど。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年3月29日
ミリッチェルという人物は「戦中…」の中の年表にも出てきてます。1940年4月来日という事なので、WWII開戦後にポーランドからロンドンに亡命した人物だったのでしょう。でも年表は予備役”中尉”とあります。どちらが正しいのか…
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年3月29日
そのミリッチェルはポーランド情報局がエニグマ暗号解読した事を知っていたかと言われれば、たぶん知らなかっただろうと私は思います。なぜなら、課が違うから。エニグマを解読したのは暗号局のドイツ担当の4課。でもミリッチェルはソ連の暗号担当との事で、反転ドラム内蔵の暗号機はないし、そもそも接点が無い。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年3月29日
ポーランドは同盟国であるフランスやイギリスにさえ開戦直前の1939年7月(正確には7月25日)までエニグマ解読の情報を伏せてました。9月の開戦後、第4課の人間は東欧を逃げ回り、なんとかフランス情報機関の支援を得てフランス南部に潜伏して1940年アタマにはエニグマ解読を再開します。その頃、チューリングもフランスに来たことがあるようですが。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年3月29日
さて一方のミリッチェルは1940年の4月に日本に来てるみたいです。つまり暗号局第4課(BS4)の動きと全く連動していません。まぁエニグマ解読については最高機密に近いですし、自国とは言え一介のソ連の暗号専門家がそれを知らなくても不思議はないでしょう。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
「日本・ポーランド暗号協力に関する一考察」があまり世間様の興味を引かなかったのは、これで何か歴史が書き換わるわけではないから、というのが正直なところかと。もしポーランドからエニグマ解読の情報が日本に伝わっていたとかなら十中八九はナチスドイツに情報が行ってエニグマの使用が中止になるなど影響が出ていたでしょうが、そういうわけでもないですし。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
個人的には「戦中の日本暗号解読解読史における数学者の貢献」の方が資料としては価値があると思います。ただ論文として正直詰めが甘い印象も拭えません。それは数学界のビッグネーム「高木貞治」に拘りすぎているところです。というのも高木は数学界に影響力があったとはいえ、このとき既に東大を定年退職していて暗号解読のイニシアティブを取っていたとは言い難い立場です。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
陸軍の暗号解読作業に数学界を引き込んだ人物の代表は釜賀一夫であることは間違いなく、この人物が居なければ高木もその弟子の彌永昌吉も陸軍の暗号解読に参加することは無かったと断言できます。ただしその開始時期は遅く1942年末くらいです。イギリスは1941年にはBombでエニグマ解読を開始している事を思えば遅すぎた話ですが…
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
あと脱線しますが「戦中の…」には暗号解読に参加した数学者の名前がたくさん出てきますが、岩澤健吉の名前があって驚きました。この人の理論(岩澤主予想)はこの50年後にある有名な定理の証明に出てきて再度世間の注目を浴びます。それは…かの有名な”フェルマーの最終定理”。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
フェルマーの最終定理はワイルズに証明されたのですが、最初ワイルズは岩澤理論を使おうとして失敗してそれを放棄して別アプローチで証明しました。ただワイルズの最初の証明には一点致命的な欠陥があり、一時は証明を断念する寸前まで追い込まれましたが、放棄した岩澤理論がその欠陥をカバーできるという方法を閃き証明を完成させるという劇的な展開がありました。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
話はそれましたが、岩澤健吉が日本の暗号解読に関わってた話は知らなかったので驚きました。ただし岩澤自身は暗号研究には非協力的だったと「戦中の…」にも書かれているくらい、消極的な関わりしか持たなかったようです。他の数学者も似たり寄ったりの面があり、イギリスやアメリカみたいに産学共同で戦争に当たろうという姿勢からは程遠かったようです。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
という感じで、日本も遅ればせながら暗号解読に数学者を動員し始めましたが、それもこれも米軍がソ連と異なりかなり高度な暗号を運用していたことが大きいです。ストリップ暗号をはじめ、エニグマの親戚であるM209暗号機まで出現して、暗号解読は二進も三進も行かない状態になります。M209の暗号を何とか解読できたのは1944年末です。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
ただ解読と言ってもある暗号電文と平文の照合に成功したというだけです。エニグマもM209も歯車の設定で如何様にでも暗号を変えることが出来る事が特徴であり、その設定がわからなければ解読出来ません。イギリスはBombでそれを強引に解きましたが、日本は海軍はおろか陸軍ですら米軍の暗号をまともに解くことは最後まで出来ませんでした。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
それでも釜賀一夫を始めとする数学者が米軍の暗号を解いたという話は陸軍の情報部の中でも知られた話だったらしく、堀栄三の著書「大本営参謀の情報戦記」にも出てきます。ただし堀もM209を入手したから解読できたと勘違いしているくらい暗号解読には疎かったようで、そこから原爆に関する暗号を解読したと飛躍しているくらい話を盛っているのがお笑いですが。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
「戦中の…」を書いた木村洋氏は陸軍の暗号解読がポーランド以後4番目に正しい方向に追随した、みたいな大げさな書いてましたが、実際には計算機といっても手動のタイガー計算機使うレベルの話で、故福富節男氏が自嘲するようにチューリングを始めとするイギリスのレベルと比較するのもおこがましいという話に終始すると私は思います。ただ木村洋氏はかなり各所の文献を読み込んでいるのも事実で、日本の暗号解読の歴史を知る文献としては参考になると思います。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年4月15日
暗号解読というのはスパイと似て国家の影の世界の話であり、あまり世間様には出てこない話になります。チューリングのエニグマ解読に関する業績が長い間出てこなかったのはそういう理由です。また日本は戦争で負けたという事で資料が散逸どころか消滅している上にほとんどの関係者が口を噤んだままあの世まで行ってしまっており、おそらく正確なところはもうわからないだろうと思います。ただそれでも個人的には詳しい内容は知りたいなぁと思ってますが…
数学史研究者 @redqueenbee1 2018年4月16日
高木にそこまでこだわったつもりはなかったが
数学史研究者 @redqueenbee1 2018年4月16日
第二次世界大戦と高木貞治という論文のほうが、こだわった著作だったのだが
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
いや、著者本人が来てるとは思わなかった。今読むと上から目線で書いてましたが、自分は暗号は専門でもなんでもなく、ORが専門だった際に知った類の素人なので偉そうな事言えんなぁとも思ってますが。それでもまだ暗号はエニグマやらパープルやらで戦争中の話のネタに事欠かない面がありますが、ORは戦争中に利用されたことすらほとんど知られてません。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
一般書籍で戦争中のORについて書いた本は柳田邦男の「零戦燃ゆ」くらいかと。しかもそれもイギリスの話で日本は戦時中に専門で扱ってた人いなかったかも知れないくらい知名度零な学問でした。まぁそれはQCも似たようなもので、戦争で負けて初めてそういう学問の重要さに大学やら産業界が気が付いて、戦後日本の復興に結び付いていくという皮肉な話です。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
…と自分の専門分野(だった…と過去形で)の愚痴をたれたところで、本題の暗号に話を戻すと暗号解読の数学者の協力に際して「高木貞治」が最重要キーワードであることは別に間違いではないと思ってます。高木の人脈で集まった数学者たちが一時的とは言えM209の暗号を解いた事は事実ですし、その協力が無ければ手も足も出なかったわけですから。ただ当時の風潮というかお国のために協力したというところから一歩も出てないですけど。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
イギリスだとブレッチレーパークにチューリングを初め世界最高とも言える天才を集めて国を挙げて暗号解読してた姿勢に比べたら天と地、月とスッポンくらいの差があります。あとエニグマ解読の話が有名すぎて影に隠れてますが、更に高度なナチスのローレンツ暗号機を解くために作られた電子計算機コロッサスの方が私は興味があります。ENIACと並び世界最初のコンピューターと言える存在であったにも関わらず、暗号解読の国家機密のため知名度がほとんどありません。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
話が脱線しまくりですが「高木貞治」は人脈以上のモノではなく、数学者の協力という意味では「釜賀一夫」という人物が一番重要かと。あの左巻きで有名だった故福富節男氏ですら尊敬した上官だったといわしめた釜賀氏の人徳あってこその数学者の協力かと。お会いしたことないので人となりは知らんですが、軍人というより数学者としての面を持って同じ仲間であるという意識が大きかったのが幸いしたと推測してますが…
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
「戦中の…」は力作だと思います。自分がこれだけ調べて書け、と言われたら資料集めだけでも苦労しそうです。ただその題材故に内容を詰め込み過ぎていて、話のつまみ食いのような面も否めないです。20ページの論文より何冊の本が書けるくらいの内容があるはずです。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
ただ負け戦なうえに、結局まともに米軍の暗号は解読できなかったという話なので、とても盛り上がらない本になってしまいますが。「零戦燃ゆ」の後半みたいな感じになればまだマシなくらいです。まぁあのとても盛り上がらないチューリングの話ですらカンバーバッチ主演で映画化出来たのだから、書き方次第で何とかなるかもしれませんが…
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年5月2日
ところで「戦中の…」の中で暗号化とは別にちょっと気になった事なのですが、1945年8月11日にシドニー放送でポツダム宣言受諾を把握とあるのが気になってます。8/11はまだ国家間でやりとりしている段階で、海外放送でまだそういうニュースは流れてなかったと思ってたのですが……引用元資料にもそういう記述がありそうなのはないので、誰かから聞いた内容ではなんですかね。
数学史研究者 @redqueenbee1 2018年5月3日
返答します。 戦時中の日本のORやQCに関しては、第二次世界大戦期における日本人数学者の戦時研究 という私の論文があります。ネット公開されていますよ シドニー放送のことは、裏がとれています。 御前会議のあと、同盟通信が速やかに宣言受諾放送を流したので、世界的反響があったのです シドニーはその一部で、メルボルン、BBC、サンフランシスコなども追随しています
数学史研究者 @redqueenbee1 2018年5月3日
福富氏の暗号関係については、今年の津田塾での数学史シンポジウムで語る予定です
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年9月8日
いや、だいぶ間が空きましたが…1945年8月11日頃の海外での報道について恥ずかしながら知りませんでしたので、ちょっくら自分でも調べてみました。木村氏の書かれてる通りのようで、サンフランシスコやBBCを始め結構リアルタイムに近い感じでバンバン短波で報道されてたみたいですね。昔読んだ「日本のいちばん長い日」では12日になってから放送とありますが、よく考えると時差入れたら前日の8/11放送ってことですし。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年9月8日
戦時中の日本のORって内閣戦力計算室の事かな?と思ってたのですが、調べると個々の活動としてはいろいろあったようですね。学生のころはそういう話は先生から聞いたことが無かったので知りませんでした。先日亡くなった私の父はよくイギリスが戦時中にORに注力して活用していた話をしていましたが…
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年9月8日
ちなみに内閣戦力計算室というのを知らない人のために…迫水久常をトップにした研究組織で、日本の戦争予測をテーマにした研究を東条英機に披露して「惨敗は必至」と正直に答えた結果、東条の怒りを買って解散させられたというエピソードがあります。どの辺がORだったのかは私もよく知りませんが、戦時中の科学的アプローチを当時の首脳陣が否定するという例でたまに引用される話です。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年9月8日
極端な言い方をするとORは戦時中のイギリスで軍学協同で大いに発展した学問です。日本は戦争で負けたこともあって、あまり現在でも軍学共同ってのはないですが…いやいまはORから離れてるのでよく知りませんが、自分が学生の時はなかったですね。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年9月8日
ま、ORはかなり一般には知名度低いのは悲しいです。それはさておき、「福富氏の暗号関係」って話は聞いてみたい。故福富節男氏は結構左巻きで有名な方でしたが、陸軍の暗号解読に結構かかわってた話はあまり知られていないです。関わったといってもスタッフの一員といった感じだったようで、亡くなる少し前に「戦中の日本暗号解読解読史における数学者の貢献」に反応していくつか文書を出してましたね。
いいじまみずほ @mizuho_iizima 2018年9月8日
旧日本軍の原爆開発計画もそうですが、暗号解読やORについて、日本ではあまり光が当たらないのが残念です。まぁ褒められた話でもないのかもしれませんが…
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