[R-18]魔女シリーズ終~転生したら全知全能の神仙ショタだったので魔女を家畜にハーレムでやりたい放題する話・中編

災いの子ムンリトと玄徹真君ヨーハン、暗行夜叉セーそのほかの物語。 ほかのお話は以下 魔女シリーズ一覧 続きを読む
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帽子男 @alkali_acid

ヨーハンはうなずいて、かすかな悪臭を嗅いだ。 “何の匂いだ” 「なんでもありません」 “何でもないはずはない” 匂いのもとへと、玄徹真君は近づいた。

2018-08-26 18:51:35
帽子男 @alkali_acid

「ヨーハン。それより地下に森の女王リリが眠る琥珀があります。見に行きましょう」 “匂いのもとを確認する” 隣室の廃棄槽にへどろのような肉塊が詰まっていた。 “これはなんだ” 「魔女の肉片です」 “増やそうとしたものか” 「はい。培養槽を空けるために出したのですが、すぐ腐ってしまって」

2018-08-26 18:53:45
帽子男 @alkali_acid

“ひどい匂いだ…生きているのか” 「一部は」 “まるで…ヘドローバのようだな” 神仙にとってもっともいまわしい敵の名を口にする。 「何とか再利用します」 “廃棄しろ” 「もったいない気がします」 “汚染のもとだ” 「再生槽に入れて、肥料にしてみては」 “ならぬ…へどろはならぬ”

2018-08-26 18:55:27
帽子男 @alkali_acid

ムンリトはきっとなった。 「ヨーハン。神仙には偏見がある気がします。いかにヘドローバとの戦闘の被害が大きかったとはいえ、これはもとは魔女の肉片で、有用な資源で」 ヨーハンは微笑んだ。そうしてかがみこんで、弟子の唇を奪った。

2018-08-26 18:57:11
帽子男 @alkali_acid

“お前の天才は認めるが、時には過ちを受け入れるのも神仙には必要だ” 「は…い」 “…悪くないものだ、常人や家畜の慣習も” 「…そうです…ね」 玄徹真君が去ると、見習いの神仙は正規の手続きを踏んで、腐れた魔女の肉片を廃棄した。頑丈な容器に詰め、成分を記載し、すべての調べを通した。

2018-08-26 18:59:28
帽子男 @alkali_acid

まさしく記載の通り、ところどころ生きた魔女の肉片であり、それ以外の何物でもなかったので、仙境からはるか下方にごみとして投下された。量にして人間五人分はあったろうか。

2018-08-26 19:00:33
帽子男 @alkali_acid

“そうむくれるなムンリト。仙境では多くのものを再利用するが、汚染の恐れがある毒物…わけてもヘドローバの操った毒物に類するものは廃棄する” 「はい」 “破壊処理をしたか” 「はい」 “記録を見せよ” 青年が目を通すと、すべての記載に問題はなかった。 “お前は優秀だ。だが過ちは犯す”

2018-08-26 19:03:15
帽子男 @alkali_acid

「そうかもしれません」 “よし。それでは森の女王リリの確認だったな” 「僕、ちょっと休憩にします」 “すねたのか。常人の子供のようだな” 師父が笑うのもかまわず、少年は肩を怒らせて立ち去りかけ、振り返った。 「ヨーハン」 “何か” 「あなたと過ごした日々は有意義なものでした」

2018-08-26 19:05:45
帽子男 @alkali_acid

“私にとってもだムンリト” 「どうでしょうか。あなたがその笑顔をもっと早くに覚えていたら、少し違ったかもしれませんね」 あっけにとられる青年を置いて、少年は出て行った。

2018-08-26 19:07:05
帽子男 @alkali_acid

それが玄徹真君と見習いの神仙が顔を合わせる最後の時だった。

2018-08-26 19:08:02
帽子男 @alkali_acid

◆◆◆◆ 空舟は、青海嘯ヘドローバとの戦闘の損傷からようやく復旧したところだった。特に手間がかかったのは、星々の海をわたるために陽射しを防ぐ外殻の修理だった。 ヘドローバは、神仙には向けられぬ神仙の武器を操るため、神鋼を粉末にし、海の生物、蝦蛄(しゃこ)の一種に取り込ませた。

2018-08-26 19:10:06
帽子男 @alkali_acid

女帝が放ったこの生きた穿孔機は、不壊のはずの外殻をえぐり、毒を注ぐ突破口を開いた。へどろは奇怪な力で内部の装置を破壊したが、それらは辛抱強く交換すればよかった。だが外殻は一個の神鋼の塊から削り出したものだったので、直すのは容易ではなかった。

2018-08-26 19:11:55
帽子男 @alkali_acid

空舟を担当する神仙は予め算えた配分が減るなかで、懸命に働き、苦心のすえついに離れ業をしとげ、再び星々をゆく乗物を蘇らせた。 “仙境は、望みの子とやらの事績に沸いているが、真に偉大なるはこの空舟であろう” “すべては空舟の船出に奉仕するための些事にすぎぬ”

2018-08-26 19:13:46
帽子男 @alkali_acid

“真理への到達は、常に観測の広がりを要してきた、物の理(ことわり)も、生の理も、諸分野と独立しているかのような計数さえもが、観測の広がりか得た成果をもとに発展してきた” “ゆえに、我等は新たな観測の場を得ねばならぬ” “空舟こそはその手段だ。唯一無二の手段だ”

2018-08-26 19:15:47
帽子男 @alkali_acid

“この空舟に太陽のかけらからなる炉を入れる案がある” “すばらしい。魔女を丹薬の糧として積み込む案だけでは足りぬところだったが” “望みの子とやらが太陽のかけらの炉を御してみせたとか” “偉大な目的に奉仕するならば歓迎しよう”

2018-08-26 19:17:37
帽子男 @alkali_acid

だが出発を目前にして空舟は地に呑まれた。 墜落したのは固い岩盤の上だったが、いつの間にか気づかぬうちに、巨大な空洞が下にできていたのだ。 暗黒の中で、神仙は状況の確認に追われた。 “飛翔させよ” “状況が分かるまではならぬ” “二度と空舟にさわりがあっては” “敵か。ヘドローバか…”

2018-08-26 19:19:24
帽子男 @alkali_acid

不吉な名を口にした神仙にほかの同胞が影をゆらめかせる。 “ヘドローバは駆除した” “常に疑義がある” “望みの子はあらためてヘドローバを滅ぼしたと” “しかしでは何だ”

2018-08-26 19:20:35
帽子男 @alkali_acid

そこへ隔壁を開き、ひとりの神仙が入ってきた。 “天角真人、いかにした。お前は仙境に戻っていたはず” 「いや…」 灰色の肌を持つ尸解仙は牙を剥いて笑った。 「このままでは仙境にはゆけぬ体になったのでな」 「諸君もすぐそうなる」 あとを引き取ったのは別の尸解仙だった。

2018-08-26 19:23:20
帽子男 @alkali_acid

暗行夜叉セーは、血の鎌を生み出すと、応戦の構えをとる神仙を睥睨した。 「そう殺気立つな…すぐ諸君も同胞になるのだ…いやこの、陽射しを防ぐ舟を得れば、すぐに仙境すべてがな」

2018-08-26 19:24:52
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