尾上先生の勉強風景

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尾上正人 @9w9w9w92

「実際に生きるための仕事をするのはタンパク質であって、DNAはただ、タンパク質やRNAがタンパク質を作るために必要な情報を集めているだけなのです。…DNAが生物を生かしているかのように思われているのは、ずいぶん迂闊なことです」70-1頁 反ドーキンズ?

2018-03-12 06:35:28
尾上正人 @9w9w9w92

「不器用な細胞は…時間をかけて少しずつ自分を改良して行ったでしょう…突然変異がつみ重なって細胞が受動的に洗練されたのではなくて、能動的に『改良』が行われた」78頁 今西的やなあ

2018-03-12 06:43:33
尾上正人 @9w9w9w92

「子孫を残そうとか、数を増やそうとして生殖が始まったのではないでしょう。そうではなくて、自分のシステムを保持するためには、割れて、適正な大きさを保たなければならない。これが生殖の根源的な意味だろうと思います」79頁 なんじゃこりゃああああ!(松田優作)

2018-03-12 08:55:33
尾上正人 @9w9w9w92

「複雑に入りくんだ分裂の仕組みは、分子たちの一糸乱れぬ、統合的なはたらきがあって初めて成り立つものです。…細胞たちは、どうやってこれだけのことを思いついて…込みいった仕組みを実行にまで移すことができたのか。これは非常な謎です。突然変異や偶然になど、とてもまかせているわけには」83-4

2018-03-12 09:07:26
尾上正人 @9w9w9w92

「細胞たちには、なにをしなければならないかがある程度分るのだろうと思います。そう思わざるをえません。…目的を定めて、その目的は動かさないで、そのうえでいろいろと試みる。これは五里霧中の試行錯誤とは違います」84頁 ほんまあかんな、これ…今西すら超えて、ID説に近づいてゐる

2018-03-12 09:16:23
尾上正人 @9w9w9w92

「DNAが決めていることは種よりずっと階層的に下のレベルのことで、そこがいくら変っても、上のレベルの種までは影響が及ばないということです。…DNAは、大腸菌にも楽々とあやつれるくらいの、低いレベルのものであるということです」85頁

2018-03-12 09:21:28
尾上正人 @9w9w9w92

「とてつもなく多くの要因の複合の結果として、種という単位らしきものが私たちの脳にはとらえられる、種とはそんな、複雑でとりとめもないものです。遺伝子から種の謎に迫ることは、とてもできそうにありません」86頁

2018-03-12 09:24:14
尾上正人 @9w9w9w92

「これ[減数分裂]は、どんな相談相手もいない大昔の地球上で、窒素飢餓にあわてて合体した細胞たちが、元にもどるために編み出した、ほとんどトンチにも近い知恵なのです…ある目的があって、細胞たちが自分の持つ分子の使い方を工夫して、新しい仕組みを作った、と考えた方が自然です」96 不自然w

2018-03-12 09:32:06
尾上正人 @9w9w9w92

「私は、減数分裂の本質は、DNAの修復、つまり細胞の若返りであってDNAの組み換えは二次的につけ加えられたものではないかと考えています。減数分裂の際の遺伝子組み換えができない突然変異体なのに、生き続けているものがある、ということがその根拠になります」101頁

2018-03-12 09:41:36
尾上正人 @9w9w9w92

「単純な生物は自らを改良する能力がまだ弱く、変質の動因を偶然的な外部要因に頼らなければならないけれど、複雑な生物は、外的、内的条件に合わせて自らを改変する何らかの能力を獲得している、ということになるのではないでしょうか?」137頁 「単純な生物」は変異が速いので自己改良能力も強いはず

2018-03-12 10:32:39
尾上正人 @9w9w9w92

「私は、生物現象のとらえ方が擬人的すぎて非科学的だとしばしばしかられるのですが[笑]…この時期[発生期]の細胞たちが『さあ、これが我がチームだ!頑張って身体を作って行こうぜ!』と声をかけあっている気持が手に取るように感じ取れるのですが、やっぱり変でしょうか?」145-6 変というか誤り

2018-03-12 10:43:55
尾上正人 @9w9w9w92

「生物のあらゆる営みは、細胞がやっているのであって、遺伝プログラムがやっているのではありません…それをになっていると考えられているDNAの上には、タンパク質に関する情報が書かれているだけです…現在の一般的な考え方では、『遺伝的』という語を『DNA』と同義のように使いすぎるのです」158-9

2018-03-12 10:53:54
尾上正人 @9w9w9w92

「『遺伝的プログラム』が意味するものは、DNA上の情報などよりはるかに複雑で、多岐にわたるのです。それに気づけないのが、私たちの悲しい性なのです」161頁 団氏自身の、目的論者としての「悲しい性」を感じるぞw

2018-03-12 10:57:44
尾上正人 @9w9w9w92

「私は、遺伝の基本はDNAの複製ではなく、細胞分裂だと考えています。そして、遺伝プログラムは、DNAにではなく、細胞質、または細胞構造そのものに書き込まれているのだろうと思います」161頁

2018-03-12 11:00:44
尾上正人 @9w9w9w92

Stanovich, Keith E. (2004) The Robot's Rebellion: Finding Meaning in the Age of Darwin, University of Chicago Press. =2008 椋田直子訳『心は遺伝子の論理で決まるのか――二重過程モデルでみるヒトの合理性』みすず書房

2018-03-12 11:44:14
尾上正人 @9w9w9w92

「ダーウィニズムと矛盾しない楽天的な人間観はたしかに存在する。ただし、既存の概念を温存することはもうできない。認知科学とユニバーサル・ダーウィニズムをして、一般の人々が抱いてきた概念をとことんまで変貌させ、なにが残るかを見極める――それが本書の採用する姿勢である」xii

2018-03-12 12:04:11
尾上正人 @9w9w9w92

「いまから20年以上もまえにドーキンスは、利己的な複製子[遺伝子とミーム]に対する叛逆を呼びかけた。…本書では、私たちが複製子の狭量な利益を超えて、独自の自律した目的を明確にするために必要な、進化理論上の洞察と認識改革をひっくるめて『ロボットの叛逆』と呼ぶことにしたい」xiii

2018-03-12 12:04:45
尾上正人 @9w9w9w92

「合理性(および、合理性を体現した諸メカニズム)が、遺伝子ではなく人間のレベルで物事を最適化するような状況をつくりだす(つまり、ロボットの叛逆を開始する)手段である、ということが本書の主要テーマのひとつである」xiv リベラリズムが遺伝子から人間を解き放つというハイト&グリーン路線?

2018-03-12 12:14:08
尾上正人 @9w9w9w92

「進化心理学者はこの種の[合理性]ツールのテクノロジー社会における有用性をあっさり無視するきらいがある。本書で示唆する驚くべき文化的試みの核は、人間にとっての利益が遺伝子にとってのそれと一致しようとしまいと、どうすればそうした人間にとっての利益を推進することができるだろうか」xiv

2018-03-12 12:18:08
尾上正人 @9w9w9w92

「認知科学と意思決定論を土台にした合理的自己評価の原則が、私たちの目的ヒエラルキーに住みついているかもしれない寄生的ミーム…を除去するためのツールを提供してくれる。科学、論理学、意思決定論などの評価的ミーム複合体を持っている人は、ほかに例を見ないタイプの自己内省をする可能性」xv

2018-03-12 12:24:28
尾上正人 @9w9w9w92

「ヒトのユニークさ…上位の表象を目指す傾向…動物のなかで人間だけが、自分の一次的欲望の批判的評価を試みることができる。そうすることによって人間は…自分の一次的欲望…をロボットのごとく無思慮に追究する者…以上のものに向上する。一次的選好についての二次的評価」xvi

2018-03-12 12:29:07
尾上正人 @9w9w9w92

「人間の価値観はしばしば、一次的選好についての…批判的評価の形で展開される。つまり、一次的選好とより上位の選好のあいだの一貫性を達成しようとする葛藤(哲学者のノージックにいわせると、合理的統合を達成するための葛藤)は、人間の認識行動だけに見られる特徴である」xvi

2018-03-12 12:32:44
尾上正人 @9w9w9w92

「複製子のための乗り物である、というみずからの起源についての論理を認識しないかぎり…遺伝子の利益と目的に役立つだけの受動的な導管でありつづける危険がある…『乗り物』という用語は人間について使われたときに軽蔑的なニュアンスを持つがゆえに、認識上の大変革に取り組む強力な動機付けに」15

2018-03-12 17:10:05
尾上正人 @9w9w9w92

「本書ではドーキンスのひそみに倣い、ヒトが複製子の偏狭な利益を超越し、みずからの自律的目的を確立するための第一歩として進化の真実を理解し、認識を変革する行為をひっくるめてロボットの叛逆と呼ぶことにしたい」15-6頁

2018-03-12 17:15:03
尾上正人 @9w9w9w92

「進化が私たちの脳構造のなかに、ロングリーシュ[長い引き綱]型制御の究極の目的らしきものを持つ柔軟な系を組み込んできた…『自分が最善と思うことをする』。しかし、ここには『誰にとって最善なのか』というきわめて重要な疑問が隠れている。そして…この疑問に気づいた唯一の種がヒトである」18

2018-03-12 17:32:39
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