リバタリアン(?)との対話Ⅱ、及び自然信仰としての経済自由主義

ちなみに対話Ⅰはこちらになります→ https://togetter.com/li/1037346 色々と前後して読みにくいかもしれませんがご容赦を。 議論としては、「藤巻健史氏と望月夜の金融財政論争」https://togetter.com/li/1278599からの派生。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber よく揶揄されるところなんですけど、(低賃金でばりばり働いてくれる)人手が居ないんですよね。 不況による(相対的)需要不足は健在なので、賃金を引き上げて人手を確保しようとかならないと。 もちろん一部業界ではそうなりつつあるかもしれませんが、全体ではそうではない。

2018-11-03 22:46:54
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 『雇用増加の下でも賃金が停滞する理由』note.mu/motidukinoyoru…などでも指摘した通り、ワークシェアの進行によって、低賃金領域での競争は少し増えたかもしれません。しかし、実際に全体で労働分配増加やインフレを起こすほどの供給逼迫が生じたというわけではないということです。

2018-11-03 22:49:29
Augustin💉💉 @grateaber

でも実際何年もの間、賃金は出せないし値上げにも踏み切れないが人手不足だと言ってるよね? twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 05:35:01
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber なるほど、Augustinさんは、日本一国レベルで、「”他に生産余力がまだあるはず”という錯誤に陥っている、そのために自己実現的に低インフレが発生している」という仮説をお持ちなわけですね。 そうした錯誤が数年単位で持続するというのはかなり無理がある論理に見えますが。

2018-11-03 22:42:24
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 生産余力の逼迫という情報が数年間の間当事者からマスクされるというのは、あまりにも情報に関して強引すぎる仮定だという話です。 数か月とかならまだわかりますが、数年もあれば、値上げ&賃金上げで収益アップ&労働者奪取する傾向が全体で出てくるべきなわけです。

2018-11-04 08:13:49
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber しかし実際には、値上げ&賃金上げを行う企業はほぼないか、あっても総体として極めて小規模にとどまっている。 それはなぜかと言うと、やはり生産余力の逼迫からは遠く、(相対的)需要不足の状況がまだまだ続いているから、と考える方が自然かつ妥当だと思われます。

2018-11-04 08:14:58
Augustin💉💉 @grateaber

②は事実起きているわけだし、人間が判断してるのだから聞けばわかるだろう。たとえば配送業界は値上げ、賃上げ、イノベーション投資すべてしてると思うが、長いデフレで賃上げ値上げ方向に思考が向かないのかもね。あと値上げで需要自体が縮小するケースは? twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 08:25:34
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber ①『本当に生産余力が逼迫しているなら』、値上げ&賃金上げをする企業が競争的に「勝利」するという簡単な競争原理についてはわかります? ②暇なく働いて、無駄もなく、世界最低レベルの失業率で、労働時間も長いはずなのに、労働分配も上がらないしインフレも起きていない理由は何故かが問題です。

2018-11-04 08:22:02
Augustin💉💉 @grateaber

総体的需要不足ってなんやねん? 例えば具体的に賃上げや支出するなどしてどう改善すると思うの? 例えば配送業界から土建に労働者が移動するなどなしに(あるいは市場のそれより公共事業の効果が高いという前提で)、イノベーション投資が実るというなら話は別だが、本当にそうなるはずと思っているのか twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 08:32:38
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 本当に供給力がマックスで活用されており、逼迫しているなら、インフレ率が上昇しているわけで、現状労働力活用が増えているにも関わらずインフレが強まらないのは、生産余力が様々な形で残っており(どのような形かは既に議論した通り)、それによって総体的需要不足が続いているからですね。

2018-11-04 08:24:42
Augustin💉💉 @grateaber

聞いている限り、特定の業界は長時間労働かつ低賃金、人手不足という前提は受け入れてるように見えるけど、それがそうでない業界とどう関係がある? 失業者が動くというならわかるが、すでに特定業界で働いている労働力が別の業界に移動するなら、なぜそれが改善だと言えるのか、これがわからない twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 08:35:32
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 数週間、数か月という単位なら「思考が向かない」というのもぎりぎり考えられなくはないのですが、数年という単位で情報が遮断されると考えるのはやはり強引な仮定です。 労働者獲得競争圧力は少しは強まりましたが、マクロで供給逼迫を起こすほどではないと考えるのが自然ですね。

2018-11-04 08:40:44
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 「値上げで需要が縮小するケース」について話をすると、シンプルなマクロ経済モデルの話をするのですが、マクロでの物価上昇が需要縮小につながる効果は、利子率効果に依存しています。(詳しい所はnote.mu/motidukinoyoru…

2018-11-04 08:40:57
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 現状は、インフレ目標+異次元緩和の施行中で、低金利(ゼロ金利)政策の続行が予想されており、マクロでの物価上昇が(総)需要縮小に働く効果は無いか、極めて弱いでしょう。 ミクロにおける価格上昇の効果と、マクロにおける物価上昇の効果の違いはちょっと専門的なので難しいかもしれませんが。

2018-11-04 08:42:03
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 後半については、現実に物流業界で、省力化の取り組みや、省力化投資が進んでいますよね。 これは低賃金で人雇い放題だったときには当然おこらなかったわけです。 単純な生産資源余剰に加えて、こうした省力化余地の存在によって、生産余力逼迫が起こっていない≡インフレが起きていないのでしょう。

2018-11-04 08:46:40
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 人手不足圧力がかかる業界は、それに応じて、これまで労働集約化してきた生産体制を改め、労働節約、生産体制の資本集約化、省力化投資の拡充を行っていきます。 これが生産性を高め、経済厚生を改善します。 単純な生産資源余剰に加え、こうした省力化余地が残っているから、インフレにならない。

2018-11-04 08:48:51
Augustin💉💉 @grateaber

経営者がそんな不確かな判断で賃上げを先送りにしてるとは思えないけど、要するに今は安いから低賃金労働者で済ますが、仮に高くなれば省力化投資した方がマシと思ってるからその間は賃上げにならないと?すでに技術があるなら話は別だが、一般的にそういう理由で先送りにするという回答はみないよね twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 08:57:12
Augustin💉💉 @grateaber

まぁ海外のマクドナルドなどは無人化してきているし、すでに技術があり、コストもわかってるから、そういう場合はそうなんだろうけど、じゃあその状態で人為的に人件費上げたら、やっぱり無人化されるだけで労働者の居場所は単になくなるだけでは? twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 08:58:52
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 「賃金をさらに引き上げるくらいなら、省力化に励む」というのは、現実に起きていることですね。 それこそまさにAugustinさんが度々例に挙げる物流業界こそ、そうした省力化への取り組み著しい業界の一つですよね。

2018-11-04 08:59:28
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 順序が逆で、労働者が逼迫することによって、初めてこうした省力化投資が刺激される。 労働者が余るなら、労働者の方が安くなるので、そうした省力化投資をする必要がない。

2018-11-04 09:03:25
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 「イノベーションの本当の源は高賃金」econdays.net/?p=7928で指摘されているように、産業革命がイギリスで起きて、中国で起きなかった最大の理由は、技術水準ではなく(技術水準はそん色なかった)、労働者の「値段」の違いだったわけです。中国では人が安かったから産業革命が起きなかった。

2018-11-04 09:03:36
Augustin💉💉 @grateaber

よくわからない なぜインフレをもって省力化余地がなくなったと判断する? そこからさらに、大規模に労働者を名目的公共事業に退避させれば、なんでも省力化投資した方がマシになるように、いくらでも省力化余地とやらは引き上がると思うけど。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 09:15:09
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 生産資源余剰や省力化余地がなくなるか、極めて小さくなる場合、そこではインフレの亢進が発生するでしょう。 したがって、(金融)財政政策は、低すぎもなく高過ぎもしないインフレ率をキープするように行われるべきでしょうね。正確には名目GDP水準目標の方が良いのですが。

2018-11-04 09:06:59
Augustin💉💉 @grateaber

なんというか、あるべきインフレの基準があって、そのラインに賃金や省力化を合わせようとしているように感じる。 どこかの地点で、これ以上省力化投資するくらいなら、そのまま人にやらせた方がマシってなるはずだよね twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-04 09:18:15
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber インフレは生産余力逼迫の代理指標です。 上がりすぎると、よく知られている「インフレのコスト」があるので、そこはキャップを設けましょうくらいの話ですね。 理想としては、「生産余力逼迫(=インフレ顕在化)があるけど、合理的な範囲での省力化投資はやり切ってしまった状態」のキープです。

2018-11-04 09:29:27
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 省力化投資は、人を節約するために人以外の資源を利用しているので、全要素で見た場合の生産性改善の場合は労働以外の限界があることを思い起こしてください。 人以外の資源の利用コストも相応に高くなってくれば、総需要を追加しても省力化は起きず、応分のインフレが上がるだけになる。

2018-11-04 09:32:08
Augustin💉💉 @grateaber

結局のところ、公共事業自体の効果に依存するところが大きいですね。 あくまで軽減される側面があるという話で、労働者を退蔵させるためのコストよりベネフィットが上回る保証はない。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-05 21:10:25
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 省力化によって資源利用に余剰が出来るなら、その分政府が生産に資源を利用する際のコストベネフィットが高まるという話は既にした通りです。 もちろん、この場合全体の厚生は上昇します。

2018-11-05 18:00:12
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 仮に政府が何一つ価値ある事業を行うことが出来ないという強烈で強引な仮定を置いた場合は、再分配を通じて「余暇」を供給するのが最適になりそうですね。(余暇に相応の効用があるということを前提にした話ですが) 余暇を供給して人手不足を「演出」し、イノベーション利用を刺激する流れです。

2018-11-05 21:45:01
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber もっとも、人々は単に余暇だけを求めるわけではなく、関係、特に「自分が必要とされているという感覚を得られる関係」を求める側面もあるので、『関係の再分配』まで目を配らせると、何かしらの業務に対して雇用させた方が良いかもしれないという論点もあります。

2018-11-05 21:47:12
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