編集部イチオシ

家具デザインの歴史 _ スカンジナビア編(1945-1960)

書籍「近代から現代までのデザイン史入門 1750-2000年」 / トーマス・ハウフェ」をベースにしています。 今後随時掘り下げの更新をしていく予定。
33
はるき @kiruhachi

いま、「近代から現代までのデザイン史入門 1750-2000年」 / トーマス・ハウフェを読んでいる。今日は戦後のデザインの変化過程について書かれている「1945-1960 奇跡の経済復興」という章で今日はスカンジナビア編。

2018-11-12 02:15:36
はるき @kiruhachi

ちなみにスカンジナビアとは、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドあたりの地域のことな。(知っているか^^;

2018-11-12 02:16:47
はるき @kiruhachi

まずは大枠部分の引用から。「スカンジナビア諸国では…工業化が遅れてはじまったので、スウェーデンやフィンランドやデンマークの家具文化においては、第二次世界大戦後においても他に比して手仕事的な伝統が途切れることなく存続していた。」「人々はその土地特有のシラカバ材や松材を(続く

2018-11-12 02:17:48
はるき @kiruhachi

続き)加工した。しかしその際に古い手仕事的な技術を用いるのみならず、積層材加工の新技術をもためし、有機的形態が生み出された。」「インドシナ戦争後に世界市場に大量に現れたチーク材の西欧の輸入国であるデンマークでは、デンマーク・チーク材様式が発達した。」「いよいよ狭苦しくなる(続く

2018-11-12 02:18:52
はるき @kiruhachi

続き)住宅事情により良く適っていたのは、…チーク材による軽量で実用的な家具であった。」「家具をモダンであると同時に心地よいものにしており、このことがスカンジナビア住宅文化の世界的な成功の主な理由であり、工業的生産においても国際的様式と堅実な職人文化とが結びついたのである。」

2018-11-12 02:19:36
はるき @kiruhachi

こんな感じ。工業化の遅れという時代背景が、手仕事的な伝統との断絶を防いだ。伝統と技術の明確な"組み合わせ"がスカンジナビアの文化を形成したのである。

2018-11-12 02:22:27
はるき @kiruhachi

スカンジナビア諸国のひとつであるデンマークの有名な老舗家具メーカーはといえば、ご存知「フリッツ・ハンセン」である。設立は1872年。

2018-11-12 02:24:06
はるき @kiruhachi

フリッツ・ハンセンのホームページから引用すると、「今世紀(20世紀)初頭、 フリッツ・ハンセンの息子で進取の気性に富んだ クリスチャン・E・ハンセンは蒸気によるブナ材の曲げ木を使った試みを開始しました。この技法は1930年代に精緻を極め、(続く

2018-11-12 02:25:18
はるき @kiruhachi

続き)フリッツ・ハンセンはこの分野におけるリーダーと言えるメーカーとなり、後ほどこの技法が同社の得意分野に進化を遂げます。それは、成形合板による家具の生産です。」1930年代には、ブナ材やプライウッドの曲げの技術があったのだな。

2018-11-12 02:26:55
はるき @kiruhachi

ちなみにアメリカにおいてイームズが、プライウッドの成形技術を用いた有名な作品「レッグ・スプリント」(足の骨折時の副え木)をつくったのが1942年のこと。両者の関係性は不明だが、2つの地域で同時代的に成形合板の技術が萌芽している。

2018-11-12 02:31:31
はるき @kiruhachi

今日の勉強はここまで(早い

2018-11-12 02:32:05
はるき @kiruhachi

明日はスカンジナビアのこの時代のデザイナーたちを掘っていく予定。たのしみ^^

2018-11-12 02:33:13
はるき @kiruhachi

神奈川近代美術館葉山のアアルト展に行ってきた。立地が最高の美術館だよな〜〜^^

2018-11-14 17:38:51
はるき @kiruhachi

アアルトは、温もりのある造形とか、柔らかな光とか、そういう作家性のイメージで語られることが多い。だけどアアルトの本質は、そのデザインを国レベルまで波及させたことにあるのだなと改めて思った。

2018-11-14 17:42:39
はるき @kiruhachi

独りよがりの作家性だけではなく、その思想、デザインを浸透させるところまでかなり力を入れて行なっている。まさに「もうひとつの自然」を生み出した男。

2018-11-14 17:44:56
はるき @kiruhachi

アアルトはデザイナーであり、建築家であるだけでなく、プロデューサーやエディターの仕事もこなしている。すごすぎる。

2018-11-14 17:48:13
はるき @kiruhachi

そういや昨日も疲れ果てていて勉強をサボってしまった…。今日はやります!(ちょっとだけど…

2018-11-14 23:57:52
はるき @kiruhachi

今日からはスカンジナビアのデザイナーたちをちょっとずつ調べていきます。 twitter.com/kiruhachi/stat…

2018-11-14 23:59:31
はるき @kiruhachi

まずはコーレ・クリント(Kaare Klint)。1888年生まれ。「デンマークの近代家具デザインの父」と呼ばれる家具デザイナーである。引用文でもあったが、彼は"人体のサイズや生活用品から使われる家具の適したサイズを割り出し"に尽力したデザイナーである。

2018-11-15 00:01:40
はるき @kiruhachi

引用していなかった^^;>前ツイ 引用すると、「K.クリントはすでに戦前から人体の均整研究を通して有機的な形態を手に入れようとしており、多くの若いデザイナーの手本となった。」とのこと。

2018-11-15 00:03:06
はるき @kiruhachi

コーレ・クリントが戦前から、生産的な機能でもマーケティングでもなく「人体」にフォーカスしていたことが、スカンジナビア家具の特色を決定付けたという見方もできるだろうな。

2018-11-15 00:05:21
はるき @kiruhachi

クリントの初めてのデザインといえるファーボー・チェア(1914)がこれ。研究の成果を生かし、伝統家具をリデザイン(再設計)したものらしい。確かにどこか装飾的であるが、人体を包み込む曲線がある。おもしろい。 pic.twitter.com/JK4u5FvQ3A

2018-11-15 00:09:34
拡大
はるき @kiruhachi

そんなコーレ・クリントに師事していたのがボーエ・モンエンセン(Borge Mogensen)である。1914年デンマーク生まれ。

2018-11-15 00:12:30
はるき @kiruhachi

モンエンセンについてはこのページにかなり詳しく書かれている。 greeniche.jp/html/page210.h…

2018-11-15 00:15:16
はるき @kiruhachi

モンエンセンの特徴としては、デザインの視点を常に大衆・一般家庭にあてていたことであるようだ。家具の寸法の標準化によるさまざまなユニット収納家具デザインは時代の先駆けであり、世界初のユニット家具とも言われていたとのこと。

2018-11-15 00:16:49
1 ・・ 4 次へ