編集部イチオシ

@yhkondo 氏による、日本語文法アクティブラーニングまとめ(仮)

@yhkondo 氏による日本語文法関連のツイートが注目を集めています。まだまだ続きそうですが、ひとまず文中からキーワードを拾って、時系列に並べ直してみました。議論を追いたい方は@yhkondo 氏をフォーローすることをオススメします。これはあくまでも簡易なまとめです。
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yhkondo @yhkondo

ここから、日本語の敬語を使って「主語」を定義しなおしてはどうかという考え方がでてきます。つまり、まずは、尊敬される主体を「主語」と呼んではどうか?ということです。それにしたがって実例をあげます。

2019-02-19 16:42:14
yhkondo @yhkondo

尊敬語の主語の例をあげてみましょう「そちらで(主語)なさってください」「先生は(主語)、テスト問題でお悩みだ」「社長から(主語)ご発言ください」「(部長が)(主語)まず召し上がってください」「上のほうで(主語)お決めになったことなのです」

2019-02-19 16:42:14
yhkondo @yhkondo

「が」以外の多様な主語があります。また、それは「私」「あなた」「彼」などといういわゆる人称代名詞だけではない世界です。「そっち」とか、「こちら」「ほう」という、話し手や聞き手に関わる世界を指すようなものとなります。英語の「主語」とは色合いが違います。新しい日本語の主語の世界です。

2019-02-19 16:42:15
yhkondo @yhkondo

「いただく」のようなタイプの謙譲語(主体を下げる)も、主語の判定に使えそうです。ですから、最初のレシピは、「いただきます」と言えるので、主語は、おそらく、レシピの書き手と読み手の融合した、「私たち」であると思います。食事で誰かの音頭で「いただきます!」という時もおなじでしょう。

2019-02-19 16:42:15
yhkondo @yhkondo

ここまでに書いてきたような主語観(敬語で定義、書き手・読み手の要素を重視)としては、京都大学ウェブ文書リードコーパスのアノテーションをなさった萩行正嗣氏らの「読者」「著者」という考え方が大変に先進的なものであると言えると思います。日本語学でもこの手法を取り入れるべきでしょう。

2019-02-19 17:00:49
yhkondo @yhkondo

前に書いたように、敬語で主語を定義するというのは、原田信一氏の開発したもので、生成文法から生まれたものです。今では研究の世界では一般化していますが、今回ここで書いたものはそれを一歩進める提案です。「敬語」で定義するなら、その対象も敬語的世界で作り直すべきです。(この項終わり)

2019-02-19 17:22:19
yhkondo @yhkondo

レシピが参考書に出てますね。笑 最後は「15分ほど煮てできあがり。」でした。この場合は、私たちが煮て、そして、その料理が出来上がる、でしょう。 twitter.com/kenkirihara/st…

2019-02-19 22:03:52
kenkirihara @kenkirihara

いいづな書店、新テストに向けて迷走中。 pic.twitter.com/8BpNDwyr2V

2019-02-19 10:17:12
yhkondo @yhkondo

@twk 主題優勢言語であることは前提で、その点でも学界での異論はないと思います。それは三上の偉大な業績です。で、その上で、さらに主語というものが必要かどうかという点になります。

2019-02-20 00:31:07
yhkondo @yhkondo

@d0vQOoTUhGseLcj 古文の「主語」概念が敬語と不可分であったことは見逃せません。そして、敬語は、動作にだけつくわけではないです。「おはす」など、状態にも現れます。「動作」「状態」の主体、というより「主語」といったほうがすっきりします。

2019-02-20 00:34:00
yhkondo @yhkondo

@d0vQOoTUhGseLcj たしかに、主題ー叙述で、ふだんの説明は通りますが、おっしゃるように、意味論的に様々なものがあるので、その区別をつける必要があります。「象は鼻が長い(主題(主語)ー主語ー長い)」「太郎はワインが好きだ(主題(主語)ー目的語ー長い)」のように。

2019-02-20 00:42:41
yhkondo @yhkondo

@sado_Yshtola 要点をついたご質問ですね。①は、敬語だけで定義するわけではないです。「自分」の照応(そちらでご自分でなさってください)、「数量詞遊離」(猫が三匹やってきた)などが主語や目的語の判定によく使われます。②謙譲語には、補語が必須のものとそうでないものがあり複雑なのでまた別に書きますね。

2019-02-20 00:51:09
yhkondo @yhkondo

@d0vQOoTUhGseLcj まさにそうなのです。前にかいた桃尻語みたいなものですね。この構造と主語概念とをうまく結びつける必要があり、そこにはミッシングリンクがあります。もう少し考えさせてください。ありがとうございます。

2019-02-20 00:52:45
yhkondo @yhkondo

@shiki_okasaka 興味がおありでしたら、原田の元論文(英語)をお読み下さい。原田信一『シンタクスと意味』(大修館書店)に入っています。Honorificsというタイトルです。

2019-02-20 00:57:33
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