【R18】真奈美の性活日記 第七話

親友の芹香から、夏休み中に起こる日蝕の観測に誘われた真奈美。その帰り、芹香の家に寄った真奈美は彼女から・・・
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まとめ 【R18】真奈美の性活日記 第六話 家族で海水浴に行くことにした清郷家。海辺でも愛魅の美しさは人目を引き寄せる。そして本番はもちろん夜・・・ 2472 pv 2

 
 
 

第七話 膨らむ百合の蕾

愛魅の過去3 ■

夢乃 @iamdreamers

愛魅さんとお父さんと一緒の旅行、楽しかったなぁ。・・・よ、夜のセックスだけじゃないよ。ちゃんと、昼の海水浴だって楽しかったからね。他にも、近辺の観光スポットをいくつか回ったし。・・・えーと、わたし、誰に弁解しているんだろう? #twnovels

2019-02-23 11:44:07
夢乃 @iamdreamers

そう言えば、旅行の前に愛魅さんがお父さんを怒ったの、なんでだろう。確かに、親として子供を旅行に連れて行くことは大切かもしれないけれど、わたしを一人で育てるためにお父さん頑張ってくれていたし、わたしもそれで良いと思っていたし。 #twnovels

2019-02-23 11:44:47
夢乃 @iamdreamers

夏や冬の長期休暇には、お父さんやお母さんの実家に行くだけで満足していた。わたしが納得していたのだから、それで構わないと思うのだけれど。居間のソファでくつろいでいる時、それとなく聞いてみると、愛魅さんはテーブルに置いた麦茶のグラスの縁を指でなぞって時間を置いた。 #twnovels

2019-02-23 11:45:19
夢乃 @iamdreamers

「あ、お姉様、ごめんなさい、言いにくいことだったら言わなくていいから」 わたしは慌てて言った。 「ううん、いいの。睾士さんは知ってるし、真奈美ちゃんにも隠すことじゃないから。寧ろ、知っていて欲しいかな。あのね、あたし、親にどこか連れてってもらった記憶がないよの」 #twnovels

2019-02-23 11:46:02
夢乃 @iamdreamers

今はご実家と縁を切っているという愛魅さん、昔から親子仲が悪かったのだろうか? 「物心ついた頃から親たちは喧嘩ばっかりだったし、あたしにはいつも辛く当たってたし」 「・・・あの、でも、どうして? 実の親、だったんだよね?」 #twnovels

2019-02-23 11:46:32
夢乃 @iamdreamers

「一番の原因は、この髪かな」 愛魅さんは、亜麻色の長いウェーブのかかった髪を手櫛で梳りながら言った。 「この髪、脱色も染めてもいないのよ。産まれた時からこの色だったし癖もあったし」 日本人には珍しい。 「でも、こんなに綺麗な髪なのに、それが理由?」 #twnovels

2019-02-23 11:46:59
夢乃 @iamdreamers

「ありがと。そうね、せめて髪が真っ黒だったら、もうちょっとはマシだったんじゃないかなぁ」 愛魅さんは摘んだ毛先を目の前に持ち上げて、子供の頃の話を語り始めた。 #twnovels

2019-02-23 11:47:26

夢乃 @iamdreamers

あたしの産まれた地域って、すっごい保守的って言うか、前時代的って言うか、形を気にする土地柄だったのよ。父親も母親もそこで産まれ育っててさ。──そんな風に愛魅さんは話し始めた。父と母でも、パパとママでも無く、父親と母親。愛魅さんは両親を事務的にそう呼んだ。 #twnovels

2019-02-23 11:48:20
夢乃 @iamdreamers

で、そんな土地、そんな両親の元に産まれたのが、あたし。日本人とは俄かには信じられない薄い茶色の巻毛の赤ん坊。それまで悪くは無かった夫婦仲が険悪になったのは、それからだそうよ。物心つく前からだから、聞いた話だけど。 #twnovels

2019-02-23 11:48:52
夢乃 @iamdreamers

あたしが言葉を解るようになってからだって、父親は母親に、『どこかの外人と不倫したんだろう。したに違いない』ってなじったし、母親は母親で『浮気なんてしない。私を信じられないのか』って食ってかかったし。小さい頃はずっとそんなだった。 #twnovels

2019-02-23 11:49:21
夢乃 @iamdreamers

父親と母親の言い合いが一応無くなったのは、小学校に入る少し前、だったかな。二人に連れられて、病院に行ったのよ。近くじゃなくて、結構遠くの、大きな病院。それで、親たちも一緒に、血を採られて。お医者さんが、書類を親たちに見せて。 #twnovels

2019-02-23 11:49:50
夢乃 @iamdreamers

その時には解らなかったけど、あれって遺伝子検査だったんだと思うんだよね。親たちの間で白黒付けようとしたんだと思う。それからは、前みたいな喧嘩が無くなったから、あたしはその二人の血と繋がった娘だったってことなんだろうな。 #twnovels

2019-02-23 11:50:16
夢乃 @iamdreamers

それでも、二人の険悪な雰囲気は変わらなくて、家の中の雰囲気はいつもギスギスしてるし、家族で出かけることなんてなかった。家がそんなだから、あたしも家に居たくなくて、昼間はずっと外にいたよ。でも、そもそも土地柄がそうだからね、煙たがられたり虐められたりしてた。 #twnovels

2019-02-23 11:50:45
夢乃 @iamdreamers

だから、いつも人気のないとこを探して一人でいたな。 親たちも、そんなだったら別れればいいのに、これも土地柄でさ、離婚は恥ずかしいこと、ってみんな考えてるようなとこだから、二人とも意地を張って外面は仲の良い夫婦を装ってたよ。 #twnovels

2019-02-23 11:51:21
夢乃 @iamdreamers

だけど、いくら装ったところで演技が得意だったわけじゃないからね。不仲になったのは周りの人も察してたんじゃないかな。じゃなきゃ、物心つく前から不仲だったなんてこと、あたしが知る由もないもんね。 #twnovels

2019-02-23 11:52:00
夢乃 @iamdreamers

そんなわけで、あたし、子供の頃はいつも一人だったんだけど、一人だけ優しくしてくれる歳の離れたお姉さんがいてね、その人だけが救いだったな。『女子は高校を出たら働き、結婚したら家庭に入るべし』がその土地の不文律みたいになってたんだけど、それに真向から対立してたな。 #twnovels

2019-02-23 11:52:42
夢乃 @iamdreamers

『今は女だって働くのが普通だ』って、周りの反対を押し切って遠くの大学に行ってね。とっても格好良くて、あたしの憧れだったな。だから、あたしも『大学行ってここから出て行くんだ』って奮起してね、で、十六の時に飛び入学で大学に入って、こっち来たわけ。 #twnovels

2019-02-23 11:53:25
夢乃 @iamdreamers

父親と母親が強く反対しなかったのは、あたしが居なくなれば昔に戻れると思ったからかな。実際に何を考えていたのかは知らないけど。 それからは一度も家に帰らなかった。帰ってもいいことないし。会いたい人がいるわけでもないし。 #twnovels

2019-02-23 11:53:52
夢乃 @iamdreamers

連絡は二回だけしたよ。一回目は証券会社に就職した時。この時は、電話の向こうで二人とも喜んでくれたな。父親なんて『お前は俺たちの誇りだ』なんて言うし。仕事が落ち着いたら一度くらい帰ってもいいかな、なんて思ったよ。結果的には帰らなくて良かったけど。 #twnovels

2019-02-23 11:54:24
夢乃 @iamdreamers

そう思ったのは二回目に連絡した時。会社をクビになって、風俗で働くようになって、ひと月くらいしてからだったな。その連絡をしたら前の時と態度が百八十度変わったよ。『お前は俺たちの恥晒しだ。そんなみっともない奴はうちの娘じゃない。二度と顔を見せるな』だってさ。 #twnovels

2019-02-23 11:54:53
夢乃 @iamdreamers

あたしも、もう二度と会うもんか、って思ってね、戸籍も分離して、それ以来連絡もしてないし、するつもりもないよ。思い出すのも、こうやって他の人に話す時くらいかな。 #twnovels

2019-02-23 11:55:24

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