池戸万作氏とMMT(er)の齟齬を確認する

池戸万作氏は経済論議に際して度々MMTを援用しているかのように主張していますが、彼の経済主張は根本的にMMTとは相容れないものとなっています。 (※関連して、池戸氏以外との方との議論も一部含めております)
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo もちろん、所得を増やすことそれ自体を目的に財政を拡張する、というわけでもない。 政府は、実物キャパシティを制約とする政策スペースに応じて、必要なだけ政策(政府生産)を打つことができる。それはあくまで『結果』として、国民所得と国民厚生を改善し得るものとなる、という順序が最重要です。

2019-09-01 15:35:50
池戸万作@政治経済評論家 @mansaku_ikedo

逆に、国民所得が増加しなければ、格差や貧困がますます拡大することは確実です。もし、格差や貧困が解消されたら、必然的に個人消費も増え、GDPも増えていくことでしょう。 twitter.com/motidukinoyoru…

2019-09-01 23:12:00
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo 国民所得が増加すれば格差や貧困が解消されるというのは、トリクルダウン理論の亜種みたいなものです。 仮に国民所得が拡張したとしても、サブプライムローン・バブルのように低所得者層の負債膨張に支えられていたり、或いは低所得者層に所得が回らない形での政府支出によるものになる可能性はある。

2019-09-01 15:31:17
池戸万作@政治経済評論家 @mansaku_ikedo

無税国家については、日本経済復活の会の方々とも議論してみましたが、満場一致で「無税国家は可能」となりました(もちろん、インフレになり過ぎない限りは)。社会保険料が税の代替を果たすというのが1点と、犯罪などの罰金の支払い手段としても、円の信認を保つことになるといった意見が出ました。 twitter.com/motidukinoyoru…

2019-09-02 00:30:52
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

「池戸万作氏とMMT(er)の齟齬を確認する」をトゥギャりました。 togetter.com/li/1398280

2019-09-01 16:40:52
池戸万作@政治経済評論家 @mansaku_ikedo

あとは、そもそも政府支出が円で支払われるので、公務員給料や公共事業の振込などを通じて、無税国家になろうと円は引き続き流通するとのことです。租税とは逆に、基礎給付金として全国民に月1万円を支給することでも、円の信認を維持出来るのではないでしょうか。「給付貨幣論」とも言えるでしょう。 twitter.com/motidukinoyoru…

2019-09-02 00:35:20
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo 例えばJGPのような政策の拡充で、労働者層全体の所得水準、生活水準、支出水準が底上げされれば、その結果として国民所得の増加と格差・貧困の減少がパラレルに観測されるということはあり得ますが、必ずしも国民所得増加それ自体が格差・貧困の減少に直結するわけではない。 twitter.com/mansaku_ikedo/…

2019-09-02 06:46:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo 国民所得が増加しさえすれば、というフォーカスの仕方をしてしまうと、色々と見失うことになってしまいます。 私はむしろ、名目国民所得増加率を、インフレ率の代わりの「制約条件」と見ています。(インフレ率は note.mu/motidukinoyoru… で論じたように、制約指標として扱うには色々と問題がある)

2019-09-02 06:49:34
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo 日本経済復活の会の方々というのがどういう面々なのかは分かりませんが、注目すべき論点が出たのでコメントを。 まとめ togetter.com/li/1398280 の方でもちらりと触れたように、租税貨幣論における税とは、単に「政府に対する支払い」という意味なので、一般的な意味での税であるとは限りません。

2019-09-02 06:53:29
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo 池戸万作氏が挙げた通り、社会保険料や罰金支払いは租税貨幣論的には紛れもなく(広義の)”租税”であり、まとめ togetter.com/li/1398280 でも挙げた通り、インフラの利用料、公営企業への購入費、あるいは政府の投資益(利子収入)も、広義の租税(政府への支払いという意味で)に当たるわけです。

2019-09-02 06:55:44
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo ただ給付するだけでは、円が購買力を持つことはありません。 モズラーが名刺を子供達の報酬にしても、子供達が家事をしないのと同じことです。 子供達に家事をさせるには、名刺を宿泊費として支払うというルールが並行しなくてはならないというのがモズラービジネスカードの話。

2019-09-02 06:58:24
池戸万作@政治経済評論家 @mansaku_ikedo

ありがとうございます。では、結論としては、(少なくとも狭義の)「無税国家は可能」であるということですね。犯罪に対する罰金刑や科料を残しておけば、無税国家にしても通貨の信認は保たれると。もっとも、税金には所得再分配の役割もありますから、その意義は私も必要と考えます。 twitter.com/motidukinoyoru…

2019-09-02 11:25:19
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo 罰金以外の税がないような経済だと、あまり広く政府貨幣(通貨)が行き渡らないので、広く行き渡り、かつ最高位の決済手段として機能するためには、国民全体に広く所得・生産(あるいは消費)に課税がなされるのが必要不可欠とはなるでしょう。 twitter.com/mansaku_ikedo/…

2019-09-02 12:55:51
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@mansaku_ikedo 尤も、必ずしも通貨保有者本人に税が課されていていなければならないわけでもないのがややこしいところで、ここらへんの込み入った話については「MMT関連小噺集―Hut taxと租税貨幣論、金本位制≒ドルペッグ、最終需要と所持需要」 ameblo.jp/nakedcds/entry… で論じています。

2019-09-02 12:59:44
forex113 @forex113a

@motidukinoyoru @mansaku_ikedo 絶対に違うでしょう? 課税=通貨流通の為って… 意味不明

2019-09-02 13:00:01
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@forex113a @mansaku_ikedo 「税が貨幣を駆動する」(Tax Driven Monetary View)は、MMTの基本中の基本、一丁目一番地にはなってきます。 note.mu/motidukinoyoru… もちろん、「そんなのはおかしいから、MMTは間違いだ!」と主張するなら、そう主張するのは自由だとは思います。

2019-09-02 13:05:26
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@3bhlGtHwhUFlPrP @mansaku_ikedo 実際の歴史でも、通貨の流通開始が租税によって基礎付けられたり、逆に租税などの需要設定が上手くいかずに通貨があまり流通しなかったり、といったことがよく起きています。 例えば、富本銭より和同開珎の方が流通の面でマシだったりしたのは上記のような議論の範疇になります。

2019-09-02 13:09:39
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@3bhlGtHwhUFlPrP @mansaku_ikedo 他にも、イギリスが南アフリカを植民地にしたとき、現地民に自国通貨を受け入れさせるために通貨課税を利用したといった歴史事例もあります。

2019-09-02 13:10:39
forex113 @forex113a

@motidukinoyoru @mansaku_ikedo おお、なるほど、MMTって思ってた以上に社会主義、っていうか怖… 経済の前に先ず政府管轄下で生活したかったらその政府が求める「通貨」で「税務」を果たせる事が重要っていうことね…

2019-09-02 13:13:31
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@forex113a @mansaku_ikedo 生活もそうなのですが、そもそもある国において、政府が発行した貨幣が最上位の決済手段となり、あらゆる負債ないし決済の単位(例えば、債券も、手形も、日本なら円単位で発行するし、買掛金なども円単位で記述する)として機能するとなれば、租税貨幣的な制度が必須となってくるわけです。

2019-09-02 13:17:56
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@forex113a @mansaku_ikedo 実は必ずしも租税という形を取るとは限らず、例えば独占的公営企業の収益として、"広義の"租税が課されるというケースもあるのですが、いずれにせよ通貨には、公共部門に対する支払い手段として一定以上の需要がなくてはなりません。

2019-09-02 13:20:15
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@forex113a @mansaku_ikedo 安定的に確立された租税貨幣制度(既に論じたように、それは必ずしも狭義の徴税のみによるとは限らない)がなければ、そもそも国の通貨を決済単位とした貨幣経済・信用経済それ自体が不成立となるか、あるいは不安定となるわけです。 実際、政府不安が経済のドル化(dollarization)を起こすのはままある。

2019-09-02 13:22:58
forex113 @forex113a

@motidukinoyoru @mansaku_ikedo 決済手段などの実務面で政府発行の通貨の使い勝手がいいという点などでは反論は有りませんが… MMT=無税国家と勝手に思ってたので、冗談半分でですけど… MMTに対する世界観がちょっと変わったかも…

2019-09-02 13:26:06
forex113 @forex113a

@motidukinoyoru @mansaku_ikedo 税金を直接、通貨担保のツールの一つとしてみるのは経済の役割を無視した議論に思える。 経済増=>税収増=>通貨安定 ではなく 税収増=>通貨安定 は 最終的に海外に逃げられない個人に対して酷税を強いいる形になると思うが。 消費増税とか…

2019-09-02 13:54:47
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@forex113a @mansaku_ikedo Modern Monetary Theoryの概説(note版) note.mu/motidukinoyoru… で論じたように、MMTと無税国家論は全くの対局にあり、相容れないものです。 もし池戸万作氏ら一部の経済評論家による瑕疵のある紹介によって、「MMT=無税国家論」などという全く逆さまな理解が広まっているなら、由々しき事態です。

2019-09-02 18:02:47
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@forex113a @mansaku_ikedo 徴税システムが通貨流通の大前提であることと、どれくらいの(あるいは何に対する)財政支出≡通貨発行の水準が好ましいかは、別々に考えなければならないでしょう。 民間部門を全体で見ると、政府支出≡通貨発行の分しか納税or貯蓄出来ないわけですから。

2019-09-02 18:05:51
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