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増川宏一氏の日本将棋「中国南岸の貿易港経由」伝来説を裏付ける史料ついに発見!?東南アジアから海のシルクロードで伝わった?

漢から唐の間に、古代インドのチェス「チャトランガ」が中国南岸の国際貿易港に伝わった。日本に伝来した将棋は「東南アジア型」のチェスにあたる。「東南アジア型」のチェスは「象=指揮官が乗ってる駒」だとされたが、国際貿易港があった中国南方ではエレファント(象)もジェネラル(将)も、同じく「ツィアン」と発音されてたことが分かった!中国でよく使われる「象棋」、日本の「将棋」は、中国南岸の国際貿易港で「ツィアンギ」(象棋=将棋)と名付けられたものだった。「ツィアンギ」は平安時代以前の日本に伝来して、現在の将棋になっていく。一方、中国では唐の次の北宋時代に「ルールの大改革」が起こり、シャンチー(象棋)という新しい象棋が生まれた。朝鮮半島、現代ベトナム、琉球王国もシャンチー系統の象棋を使っていた。そして中国王朝の外の日本とタイには、古いタイプの将棋(チェス)がそのまま残ることになった。
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

チェス将棋の共通の起源にあたる古代インドの盤上遊戯が「チャトランガ」です。「4」を意味するサンスクリット語「チャトゥル」caturと、「手足、枝、部分」を指す「アンガ」angaをつなげた言葉。インドヨーロッパ祖語のkwetwerとangから来た言葉で、kwetwerとangは、英語のfourとangleの語源でもある

2019-08-23 07:28:42
巫俊(ふしゅん) @fushunia

これからは、将棋を「クウェトウェラング」と呼ぶことにしたい…(格好いい…)。将棋の起源は、「車」「馬」「象」「歩兵」の4兵科を表現したインドの盤上遊戯で、中国に伝来して「象棋」になり、平安時代の日本で「将棋」と表記されたものです。

2019-08-23 07:37:47

6000年前のインドヨーロッパ祖語
【クウェトウェラング】

紀元後5世紀のインド
【チャトランガ】

現代英語
【フォー(4)アングル】

みんな同じ言葉で、カフカース山脈からウクライナ大草原に降りてきた人たちが「馬と銅」の交易を始めたところ、その言葉が世界中に広がっていった。

巫俊(ふしゅん) @fushunia

caturanga ciang gi (将棋) 表記のせいかもしれないけど、中国語の中古音(隋唐時代)の「将棋」と、「チャトランガ」がちょっと似てるのが気になります。この中古音はとりあえずカタカナに直すと「チェンギ」かな? twitter.com/fushunia/statu…

2019-08-23 08:07:40
望之 @motijuki1017

@fushunia ciang gi この表記法(おそらくpolyhedron式)でのcは破擦音tsのことなので、カタカナに転写すると「ツィアン ギ」みたいになります。

2019-08-23 08:30:34
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@motijuki1017 ありがとうございます。辞書サイトには、將ciang [ tsiɐŋ˧ ]とありました。これは2種類の表記法で併記されてるそうです。よく見ると、eではなくてɐなのですね。エに近いのかと思ってました。

2019-08-23 08:36:40
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@motijuki1017 それと、先ほどの発音は「送也。行也。大也。助也。辝也。」の方の將で、将帥の將はcianq [ tsiɐŋ˦˩ ]とありました。

2019-08-23 08:38:25
望之 @motijuki1017

@fushunia ということはpolyhedron式中古音表記ではないようですね。 -nq は-ngの去声韻を表す簡略表記だと思います。 平ang 上aang 去anq 入ak

2019-08-23 09:09:25
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

@fushunia @motijuki1017 チャが取れ、トランガが将棋になったような気がしてきました。

2019-08-24 10:00:14

■隋唐時代の中国語の発音(中古音)

「将棋」
ツィアンギ

「象棋」
ズィアンギ

現代韓国朝鮮語
「象棋」
ジャンギ

現代中国語
「象棋」
シャンチー

※ジャンギとシャンチーは、北宋時代の新しい象棋を指す。現代ベトナムと琉球王国の象棋もこの新しい「シャンチー」の系統です。

ということは、日本の将棋は、唐代以前に中国の沿岸部で遊ばれていたゲームでは?

巫俊(ふしゅん) @fushunia

「象」を意味する中国南方の発音が、「将」と発音がほぼ一致することから、南方からの将棋伝来も考えられます。後漢の最南部の交趾(こうし)は国際貿易港で、ローマ商人も訪れており、プトレマイオスの世界図に「カッティガラ」という名前で出てきます。呉の孫権がローマ商人の秦論と面会してるし。

2019-08-26 18:52:40
巫俊(ふしゅん) @fushunia

韓国の象棋が、北宋時代に成立した中国の新しいタイプ(現行タイプ)の象棋(シャンチー)にそっくりなのに対して、日本の将棋はむしろ駒の動きや配置が東南アジアのチャトランガ系ゲームに似てることから、中国に伝来した古いタイプの象棋(将棋)が、海で隔離された日本に化石のように残ったのでは?

2019-08-26 19:00:46

海の向こうに残った古代の「化石」のような日本の将棋

巫俊(ふしゅん) @fushunia

図書館で、将棋の歴史を調べると、増川氏や木村氏の著作をのぞけば、プロの対局の歴史ばかりになってしまいますから、将棋史は研究基盤がそれほど分厚くないのかもしれないですね。個人で研究を引っ張ってるような分野 twitter.com/fushunia/statu…

2019-08-25 15:37:23
巫俊(ふしゅん) @fushunia

インドから将棋が伝来した歴史については、残念ながら研究者どうしでトラブルになってます。片方の研究者がもう片方の研究者の見解を曲解して批判したとのことですが… andrew.ac.jp/soken/pdf_3-1/…

2019-08-25 15:14:48
巫俊(ふしゅん) @fushunia

この論文のチャトランガ(チェス・将棋の始祖にあたるインドのゲーム)の解説を見る限りでは、将棋の研究者の木村氏の「世界チェス」構想には無理があるという気がします。ただ、構想することは大事で、有益な思考実験だったと思いますが。 twitter.com/fushunia/statu…

2019-08-25 23:20:05
巫俊(ふしゅん) @fushunia

「チェスの歴史家ゲルハルトジョステンとイサックリンダーは、チャトゥランガの起源は現在のアフガニスタンのクシャン帝国にまで遡ることができると主張しています」 チェス(インド名:チャトゥランガ)の歴史と起源の論文みたいです!論文は英語です。 cloondara.org/wp-content/upl…

2019-08-25 22:31:47
巫俊(ふしゅん) @fushunia

古くは、幸田露伴が将棋と絡めた「チェスの歴史」を書いてるそうですが、どうも国民の関心が集まらなかったらしく、研究が継続しなかったそうです。チェスが将棋に比べて不遇なのは想像できますが、いつ頃までそうだったのかとか?色々と気になります。

2019-08-25 23:55:53

ペルシア語では、チャトラング→シャトランジと発音が変化

巫俊(ふしゅん) @fushunia

Chaturangaは、ミドルペルシア語でChatrangに語形変化したと、さきほどの英語論文のP7に書かれてました。どうにかして、これ「将棋」の発音に近づかないかな?東西交流史的には、チャトランガと将棋(象棋)は普通に思われてる以上に似ていて、距離の近さを感じてます。

2019-08-26 01:59:51

日本の将棋は「仏教」の将棋だった

巫俊(ふしゅん) @fushunia

増川さんの『将棋の起源』によると、将棋の王将は、平安時代の段階ではすべて「玉将」だったとあり、これは明らかに釈迦の舎利(骨)を守る「玉」で、金や銀、桂、香などの貴重品が並んでるのも、仏教思想だとしてます。遣唐使やその後の日中交流では仏教の僧侶が中心的役割を果たしてるので。

2019-08-26 22:40:00
巫俊(ふしゅん) @fushunia

木村氏の世界チェス仮説では、日本の将棋駒の「桂馬」や「香車」のような「弱い動き」をする駒について、「弱い動きの方が古く、インドから最初に世界に拡散した」と見てるのですが、増川氏から反論を受けてます。

2019-08-29 00:23:49
巫俊(ふしゅん) @fushunia

だけど、日本に伝わった将棋は、仏教色が濃く、玉、金、銀、桂、香という順番になってるのも、仏舎利を覆うケースの素材や、供え物の順番から来てるので、金(インドでは大臣)と銀(インドでは象)を強くした結果、「馬」「車」が弱体化した可能性が高いです。

2019-08-29 00:31:08

11世紀の「最古の日本将棋駒」と「酔象」駒出土

出土駒の表記は「酔像」で、文献に出てくる「酔象」(釈迦に降伏した酔っ払い象)のことだとされる

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