貨幣の価値は何から生じているのか? ――MMTの説明に対抗して

経済理論の「MMT(現代貨幣理論)」は、名前にある通り、「貨幣」の理論が中心にあります。そして、MMTでは、貨幣の価値を「税」に求めます。しかしここでは、貨幣の価値の源泉について、別の異論を考えていきます。
3
前へ 1 ・・ 4 5 次へ
しろうと @sirouto

私自身は、マルクス主義がどうこうというよりは、別の分野との関係で捉えている。

2019-11-05 23:44:22
しろうと @sirouto

さっきは「投票」の比喩を使ったが、「言語」という比喩で比較してみるのも面白い。

2019-11-05 23:46:03
しろうと @sirouto

言語の場合、個人の会話が集積して、言語を形成していることがより分かりやすくなっている。

2019-11-05 23:47:07
しろうと @sirouto

別に国家がなくなっても、言語が通じなくなるわけではない、ということも分かりやすい。

2019-11-05 23:47:45
しろうと @sirouto

そして、国家とその徴税がなくても、市場や貨幣は機能することが可能だろう。

2019-11-05 23:48:42
しろうと @sirouto

内戦などで実質的に無政府状態になった場合でも、闇市のような市場と貨幣の流通は機能しうるだろう。

2019-11-05 23:51:06
しろうと @sirouto

つまり、貨幣の価値は、市場でのミクロな交換から生じていると考えれば、別に国家も課税も絶対条件ではない。

2019-11-05 23:52:09
しろうと @sirouto

ここからは、ではなぜ、MMTは貨幣の価値が課税だとこだわるのか、というその意図を推測していく。

2019-11-05 23:53:23
しろうと @sirouto

結論から言うと、それはMMTの理論的な類型が、ケインズ経済学や、二度の大戦の国家総動員的な統制経済に近いからだと考える。

2019-11-05 23:55:38
しろうと @sirouto

MMTでは国家があり、課税があり、それが貨幣の価値を担保する、という構図になっている。

2019-11-05 23:58:10
しろうと @sirouto

これは、国家が市場をコントロールするのに、都合が良い理論装置になっている。

2019-11-05 23:59:12
しろうと @sirouto

国家の視点で見ているので、貨幣は課税のためにあることになる。それでは、ハイパーインフレを説明できなくなる。

2019-11-06 00:01:38
しろうと @sirouto

もちろん、財政赤字によるハイパーインフレのリスクがゼロなのではなく、MMTがハイパーインフレを説明できないだけである。

2019-11-06 00:02:26
しろうと @sirouto

視点が国家なので、ハイパーインフレという、貨幣の信任が拒否されるような事態を無視している。

2019-11-06 00:03:08
しろうと @sirouto

また、視点が一国経済なので、外国為替という、多国間の関係も無視している。

2019-11-06 00:03:35
しろうと @sirouto

MMTは神学的なので、それらの要素を無視しているが、もちろん現実の経済には影響してくる。

2019-11-06 00:04:47
しろうと @sirouto

もし、「MMTを採用する」と、総理や財務大臣や中央銀行総裁が発言したらどうなるか。

2019-11-06 00:07:44
しろうと @sirouto

それは、財政ファイナンスで財政赤字を増やし続ける、と言っているも同然だ。

2019-11-06 00:08:14
しろうと @sirouto

MMTを採用した国の通貨を、外国の投資家や投資会社が欲しがるか? 普通は避けるだろう。

2019-11-06 00:08:52
しろうと @sirouto

すると、通貨安になる。極端な通貨安になると、日本のような資源輸入国は、経済的にダメージを受ける可能性が高い。

2019-11-06 00:09:56
しろうと @sirouto

ただし、ここの部分、アメリカではやや事情が異なる。

2019-11-06 00:10:37
しろうと @sirouto

アメリカドルは世界の基軸通貨だし、シェールガスが沸いたために、海外の石油に依存しない。

2019-11-06 00:11:51
しろうと @sirouto

また、人口減少中の日本と違って、アメリカは人口が増え続けている。

2019-11-06 00:13:11
しろうと @sirouto

だから、アメリカの場合、「永続」とは言わないまでも、MMTを採用しても、破綻に対する耐久性が日本より高そうだ。

2019-11-06 00:13:32
しろうと @sirouto

だから、もし百歩譲って、発祥の地のアメリカでは、MMTが上手く機能するとしても、それがそのまま日本でも通用するとは限らないのだ。

2019-11-06 00:15:23
前へ 1 ・・ 4 5 次へ