アウトソーシングの失敗によるプロジェクト連鎖炎上事例としてのボーイング737MAX
- sakino_haka
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「同社の取締役会は、別の飛行機を一から設計するのにゴーサインを出すことに消極的なようでした。 他の唯一の選択肢は、既存の航空機を再設計し、新しいより効率的なエンジンを取り付けることでした。」
2019-05-19 23:00:00「商業的な圧力が高まり、(ボーイングの)主要顧客の1つであるアメリカン航空がエアバスに大口発注を行おうとしていたとき、ボーイングは737 MAXプログラムにゴーサインを出しました。」
2019-05-19 23:00:38時間がかかりなおかつ高額なシミュレーター訓練が必要なく、今までと変わらない免許で操縦できるのであれば、今までと同じパーツが多くて維持管理が楽であれば、何もかもゼロベーススタートの完全新型機の開発よりずっと安心です。たぶんボーイングもそう思っていました。
2020-01-11 22:11:10さて、ボーイングはかなり焦っていたようです。スケジュールは押し押しでした。しかも信じられないくらいのコスト圧力もありました。 加えて、ボーイングは787を開発するときにアウトソーシングをしましたよね。それに伴って、当時ベテラン技術者の大規模なリストラがありました。覆水盆に返らず。
2020-01-11 22:16:29私が「787が737MAXクライシスの引き金を引いた」と言ったのは、つまりこういうわけです。本当なら787で食い止めなければいけなかったはずなんですけどね。
2020-01-11 22:21:53ボーイングが規制当局のはずのFAAとズブズブになっちゃっててテストを急いたとかそういうはなしもありますけど、話は戻りますが、そもそも777と787の開発のあいだで一体何がそこまで変わってしまったんでしょう?
2020-01-11 22:32:30その時期にボーイングの企業体質が変化したのは確かなようです。このころから株価の重視であったりコストカットであったりの(かなり近視眼的な)短期利益の追求に走ったとされています。
2020-01-11 22:36:17そしてそれは、マクドネル・ダグラスとの合併が契機であった、あの合併によりマクドネル・ダグラスの人々が重要なポストに就き、それによりボーイングの企業文化は変わってしまったのだ、という人もいます。 787の問題当時:reuters.com/article/us-boe… 737MAXクライシス:newrepublic.com/article/154944…
2020-01-11 22:39:20(なお787の開発途中で発生したストライキ、「ストライキが発生したから開発が遅れた」のではなくて「開発の大荒れから現場にヤバい無理が生じ、耐えかねた従業員達がストライキを起こした」ものじゃないかということは想像に難くありません) twitter.com/sakino_haka/st…
2020-01-11 23:42:34「この物語の歴史的文脈のポイントがあります。 ドリームライナーの開発は人々に信じられないほどの負担をかけました。ストレスの結果としてもたらされた多くの、破壊された結婚、破壊された健康(精神的および肉体的な)や死さえもありました。 2010/2011年は惨い時間でした。」
2019-06-19 16:45:22Searching for 40-year old lessons for Boeing in the grounding of the DC-10 theaircurrent.com/historical-con… 737MAXクライシスにDC-10の影を見る人はぜひこれも読んでくれ…
2019-10-19 12:08:43Boeing is killing it by squeezing its suppliers(ボーイングはサプライヤーを圧迫し殺している) bloomberg.com/news/features/… 昨年2月の記事。777がデビューして四半世紀、あのとき謳っていたメーカー・航空会社・サプライヤー間の協力「ワーキング・トゥゲザー」がどうなったのか、よく見ることだぜ……
2019-06-29 22:52:23これはボーイングがコスト削減とアウトソーシングの見込みが甘くプロジェクトがグチャグチャになり恐ろしい額の損失が出た件についての話です。現在じゃなくて2013年、787の開発プロジェクトです。 nikkei.com/article/DGXZZO…
2019-06-29 16:19:01(タイトルのトヨタ云々はさほど重要ではなく、原文記事 forbes.com/sites/steveden… とは違う独自タイトルですので無視していいです)
2019-06-29 16:19:25「元請けメーカーは現場の品質を維持し、部品供給元を管理、時には技術支援もする必要がある。そうでなければ、元請けは、各供給元の部品の最低限の能力を超えた製品を作ることはできない。こうしたコストは仕事の内容を目にできないだけに、無くなりはしない」
2019-06-29 16:20:35「アウトソーシングはコスト削減のための方法として見られているけれど、委託割合が高くなりすぎると旧ダグラス社のDC-10における経験上、自社だけじゃコントロールできずどうにもならなくなる。ものを選んでアウトソーシングすることは有益だがコスト削減というよりは追加コストとして認識するべき」
2019-06-29 16:21:47(787が需要的に747と767を叩きのめしてしまったので、737MAXと777Xが燃えてる現在、787しかまともに売上で頼れるやつがいない状況に陥ってるという面もある)
2020-01-12 11:48:49777が出た時点ですでに燃費と取り回し(キャパシティが大きいが、その分恒常的に席を埋め続けることは大変)が相対的に悪い747側は分が悪かったわけですが、787のデビューによりいよいよ追い込まれてしまいました。
2020-01-12 12:05:17旅客便で747を1回飛ばすよりも、777を1回飛ばすか787を2回飛ばすほうが稼ぎが良いとき、747の居場所は貨物機需要くらいしかなかったのです(747の貨物型は大型貨物が積めるので現在も一定の需要はある)。
2020-01-12 12:07:35