台所事情から見たフランス革命の舞台裏

SOW@ぎぶみーじょぶさんに財政問題から見たフランス革命前後の流れ 日本でも、平安時代あたりにあったやつだ>貴族・寺院の非課税特権による国家財政の破綻
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SOW@ @sow_LIBRA11

まぁここらへんの構造、経済的視点から見ると、また違った側面があるんですよ。 twitter.com/2ewsHQJgnvkGNP…

2020-04-09 20:41:06
ニド @2ewsHQJgnvkGNPr

前も言ったけどフランス革命を持ち出して民主主義を称揚する人、揃いも揃って「腐敗した王族王族を処刑して民主主義が成立したのです! めでたしめでたし」みたいな謎史観持ってて以後の革命政府による恐怖政治からの革命返しギロチン祭りがすっぽり抜けてるよな。これ本当に何なんだ?

2020-04-09 12:04:51
SOW@ @sow_LIBRA11

よく言われる「民主主義革命の理想」的なフランス革命ですが、そこに至るまでの経緯ってのがありましてね。まずこの当時のフランス、貴族と教会の既得権益が凄まじく、この両者課税対象外だったんです。なので、商人とかは、納税逃れのため名義だけ貴族や教会のものにするってのは横行してたんです。

2020-04-09 20:43:11
SOW@ @sow_LIBRA11

無論、教会も貴族も金もらってます。そのため、国家の経済の9割がこの既得権益側に流れ込み、土地の多くも貴族や教会のものでした。フランス王家、実際は全土の1~2割くらいしか力及んでいなかったんです。

2020-04-09 20:44:27
SOW@ @sow_LIBRA11

で、「借金を重ねた」と言われる王家ですが、そんな状態なんで金借りないと国を回せなかった。でも上記のように財政がぐちゃぐちゃなんで、信用がなく、高利の借金を得ざるを得なかった。この「利子返済」も国庫を圧迫したんですね。王家ココらへんマジで困り、既得権益撤廃を考えます。

2020-04-09 20:46:27
SOW@ @sow_LIBRA11

で、いわゆる「聖域なき構造改革」を打ち上げるのですが、そりゃまぁ既得権益側からしたらおもしろくありません。貴族、教会、商人、さらには官僚まで含めて、一大王室バッシングをはじめます。当時のマスコミに金打ち込んで、「王室は大増税をして我々を苦しめようとしている!」と言い始めました。

2020-04-09 20:48:44
SOW@ @sow_LIBRA11

王室のプランとしては、 「自分の民に税金をかけつづけても、限界がある」 「ってか税金高くしたら産業が育たない」 「むしろ減税したい」 「なので、膨大な非課税層の金持ちや貴族や教会からも徴収すれば、民衆の負担は減る」 だったんです。

2020-04-09 20:52:16
SOW@ @sow_LIBRA11

そのために金借りてた海外の銀行から、超有能な財政家をスカウトし、改革を始めたのですが、そこを既得権益層に目をつけられました。 「あのガイジン、俺らの金を横取りしようとしているぜ!」と、ナショナリズムを利用し、「我々」の主語の中に、民衆と自分たちを入れて、ネガキャンかましたのです。

2020-04-09 20:53:59
SOW@ @sow_LIBRA11

これが想像以上に火が着いてしまったんですな。 実際、王家の支出が莫大だったのは確かですが、上述のように借金するのも信用がない状態だったので、公費を王室名義で借りた場合もありましたし、なにより王室の権威を維持しないと、その信用もさらに下がるので、減らせないものが多かったんです。

2020-04-09 20:56:18
SOW@ @sow_LIBRA11

だがこのネガキャンによって、 「王室の贅沢で民衆は苦しめられている」の構図になってしまい、ここであきらめてくれれば貴族も教会も万々歳だったのですが、王家それでも頑張ろうとしたので、どんどんヒートアップ、大炎上、革命発生、王家全てのヘイト押し付けられ死刑になります。

2020-04-09 20:58:08
SOW@ @sow_LIBRA11

ここまで見るとわかりますね? その後、革命政府が樹立するも、ここらへんのからくりがあきらかになります。 とはいえ、「悪の王家を倒してできた革命政府」なので、いまさら「王家そんな悪くなかった」とは言えません。 さらに言えば、王家から政権奪って樹立した政府ということは、

2020-04-09 20:59:40
SOW@ @sow_LIBRA11

王家が背負ってた借金も、破綻仕掛けの財政も全部受け継ぐということです。「こりゃやべぇ」ってんで、どうすっかと考え、やはり行き着いた先は「既得権益層から取る」でした。しかし王家は制度を変えようとしたのに対し、こちとら力づくで奪った革命政府です。「殺してでも奪い取る」でした。

2020-04-09 21:03:20
SOW@ @sow_LIBRA11

なにせ民衆の支持があります。「贅沢三昧の王家」もすでに殺した後です。「贅沢三昧の貴族」を殺すことに迷いもないしやらない理由もありません。殺せば殺すほど、彼らの財産と領土、さらに、「民衆」が革命政府のものになるのです。 そらやめられまへんでええええええ!

2020-04-09 21:04:42
SOW@ @sow_LIBRA11

当時の「民」ってのは、領主の財産でもあったんです。正確に言えば「徴税権」ですね。「自分の土地に住んでいるヤツは自分のものなので、そいつらから税を取り立てる」権利も含めて支配に含まれていました。なので、革命政府、「そういうのおかしくない?」と、人権を旗揚げしました。

2020-04-09 21:05:58
SOW@ @sow_LIBRA11

そうすることで、どこの貴族の領内に住んでいようが、「みんなフランス国民さ!」とすれば、「だから税金は領主じゃなくて国に払えや」になるのです。実はこういった内情が、フランス革命の前後にあったわけですな。

2020-04-09 21:07:53
SOW@ @sow_LIBRA11

ただこういう薄暗い内情は表沙汰にできません。 民衆の支持によってなりたった政権は、民衆の人気を失えば崩壊します。実際革命政権もその後ぐちゃぐちゃになり、殺されまくったわけですから。 なので、わかりやすいストーリーを固めたわけです。

2020-04-09 21:09:28
SOW@ @sow_LIBRA11

かくして出来上がったのが、 「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」なマリーアントワネットと、「錠前好きで世間知らず、自分も開発に関わったギロチンで首を落とされた暗愚で凡愚なルイ十六世」という、わかりやすいストーリーだったわけです。

2020-04-09 21:11:16
SOW@ @sow_LIBRA11

どうでしょう、二百年近く前の話ですが、けっこう、身近で似たような話、聞きません?w pic.twitter.com/akmFXi71aU

2020-04-09 21:16:33
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