原発爆発 “安全神話”はなぜ崩れたか
- toshihiro36
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全編、VTRにナビゲーターの解説とナレーションという形で進みます。
<ナレーション> 福島市の子供たち、夏に向かって日差しが強まる中、長袖にマスク姿で暑さを我慢しながら登校しています。あの時以来。 原子力発電所が爆発する瞬間を捉えた世界初の映像です。3月12日福島第一原発1号機の水素爆発。大量の放射性物質が煙とともに流れ出ていく様子が (続く
2011-06-20 01:40:42<ナレーション> 世界中に衝撃を与えました。2日後、3号機でも炎が出る激しい爆発。建物を吹き飛ばしました。一連のニュースで日本テレビの報道フロアから解説を続けたのが、解説委員の倉沢治雄でした。倉沢は現在原発取材班のメンバーたちと事故の背景を検証しています。 (続く
2011-06-20 01:45:29<ナレーション> 取材を進めると、原発の安全性をめぐって想定の甘さや、見過ごされてきたいくつもの警告が浮かび上がってきました。
2011-06-20 01:47:05ここから本題です
倉澤:東京・大坂をはじめ大都市圏で大量に消費される電力。その4分の1以上が原発でつくられていることを、私たちはほとんど意識せずに暮らしてきました。3月11日に起きた福島第一原発の事故は、私たちのライフスタイルや考え方にも変化をもたらしました。リアルタイムで伝えられた (続く
2011-06-20 01:52:24倉澤:水素爆発の映像には、私も本当に大きな衝撃を受けました。安全神話は崩壊し、日本の科学技術への信頼も大きく揺らぎました。燃料棒の損傷からメルトダウンへ。放射性物質による土壌汚染。敷地内に溜まる大量の高レベル放射性廃液。事故の背景に、いったい何があったのか?番組で検証します。
2011-06-20 01:57:10倉澤:事故はなぜ起きたのか?背景を探るとヒントはアメリカにありました。私たちが狙いをつけたのは、アラバマ州のブラウンズフェリー原発。福島第一原発と同じ型の原子力発電所です。
2011-06-20 02:02:01<ナレーション> 4月下旬、犠牲者300人を出した強烈な竜巻がこの原発を襲いました。外部からの電源が失われたものの、非常用のディーゼル発電機が作動して事なきを得ました。その原発の内部が報道陣に公開されました。
2011-06-20 02:05:46りポーター:竜巻のために発電を一旦停止しておりますので、私たちは特別にこの場所に入ることができました。ご覧の太いパイプの中を蒸気が通ってタービンの方に行ってるんですね。
2011-06-20 02:08:43リポーター:こちらが原子炉格納容器の下にあります圧力抑制室です。ものすごい音がしていますね。福島第一原発の2号機では、この圧力抑制室が破損しました。 これが格納容器の底の部分です。
2011-06-20 02:18:10倉澤:この原発で30年前から研究されてきたのが、ステーション・ブラックアウト。「全電源喪失」という事態です。 日本ではこうした研究は行われませんでした。
2011-06-20 02:20:56<ナレーション> シミュレーションでは外部の電源・ディーゼル発電機・バッテリーの全てが使えなくなると、炉心の燃料は冷却する水がなくなり2~3時間で溶けはじめます。その40分後、燃料は圧力容器の底に落下。さらに底を突きぬけるメルトスルーへと一気に進みます。 (続く
2011-06-20 02:24:49<ナレーション> ここでは防水された建物の中に8基の非常用のディーゼル発電機が並んでいました。その燃料のバックアップも準備されていました。
2011-06-20 02:29:15副所長:もし最悪のケースで外部からの電源がなくなったら、非常用のディーゼル発電機が動きます。同じ建物にあるタンクから燃料を入れ続けると、7日間動かすことができます。さらに外にある貯蔵タンクから燃料を入れれば、全部で18日間もちます。
2011-06-20 02:32:27倉澤:安全性に穴が見つかると、直ちにそれを塞ぐ。バックフィットと呼ばれる素早い対応が、隅々にまで徹底されていることには驚かされました。 こうした対応が日本でも徹底されていたのか?疑問が浮かび上がりました。
2011-06-20 02:37:06<ナレーション> 3月11日午後2時46分、原発はそれまでの想定を超える大きな揺れに襲われました。その50分後、津波が襲いました。想定していた津波は最大5メートル。しかし3倍近い14メートルの巨大な津波でした。稼働していた3基の原子炉は、地震の揺れで緊急停止しました。 (続く
2011-06-20 02:40:33