@motoakihara 恐縮です。あと、手間がかかる割に地味な結論しか出ないことが多く、なかなか「書誌学的冒険」というふうにはいかないような気がします。シュミットの『ハムレットもしくはヘカベ』みたいな派手な立ち回りはたぶん無理。
2011-07-01 20:58:11還暦過ぎたら「政治思想家たちのシェイクスピア」みたいな研究をやってみたいと思っている。ものすごく杜撰になるだろうけど。
2011-07-01 21:02:31大期待QT @odg67 還暦過ぎたら「政治思想家たちのシェイクスピア」みたいな研究をやってみたいと思っている。ものすごく杜撰になるだろうけど。
2011-07-01 21:03:58@odg67 そうですよね。基本は地味な作業のはずですから。シュミット、『パルチザンの理論』を読みたいのですが、現在は時間がとれません。ハムレット・・・も存在を知ってはいたのですが、すごく読みたくなりました。ご紹介ありがとうございます。
2011-07-01 21:17:11@motoakihara パルチザンの理論、学部生のときに挫折したのですが、訳者のシュミット論と、あと少し前に出た大竹弘二『正戦と内戦 カール・シュミットの国際秩序思想』のおかげで分かるようになりました。後者はシュミットの全体像を非常にわかりやすく整理したもので、お薦めです。
2011-07-01 21:22:02大竹弘二『正戦と内戦 カール・シュミットの国際秩序思想』 http://t.co/VF8KnX6 については、片山杜秀さんの書評がウェブで読めます。 http://bit.ly/jo63pI
2011-07-01 21:26:40えーい、せっかくだしこの機会にトマス・スターンズ・エリオットのハムレット論、アラン・ブルームのヴェニスの商人論についておさらいを、といきたいところだが、残念ながらそんな余裕はないのであった。
2011-07-01 22:01:07とはいえ、当時理想の共和国として懐古の対象となっていたヴェニスを同性愛者とユダヤ人という他者の視点から相対化し、架空の都市ベルモントを愛と音楽のユートピアとして讃えることで、共和主義の理想の空虚さを白日の下に曝すのが『ヴェニスの商人』の趣旨だというブルームの読みは凄いと思う。
2011-07-01 22:10:48ブルームのヴェニスの商人論を読んでから、ラドフォード版の『ヴェニスの商人』 http://t.co/ofZiwdu を観なおすと、細部が浮かび上がってきて、ああなるほどそういう作品だったのかと。で、ベルモントの描写には、新プラトン主義も看取できるし、レオ・シュトラウス臭さも。
2011-07-01 22:16:12いえ、ほぼ全訳です。省かれているのは他のひとが書いたリア王論だけですから。QT @muto_kohei: Allan Bloom の Shakespeare’s Politics (1964) だろうか。松岡啓子氏による邦訳は抄訳だったように記憶しているが、手元に無いので確認でき
2011-07-01 22:45:13ブルーム『シェイクスピアの政治学』の松岡訳については、高田康成さんが素晴らしい紹介文をお書きになってますね。 「いまでもアラン・ブルームのことを憶えていらっしゃいますか?そして今でも興味があると言ってくださいますか?」『UP』34/10(396)2005。
2011-07-01 22:47:55@muto_kohei いや、事実としては抄訳であってると思います。たぶん原著はブルームの論文三本では本として薄すぎるので別のひとのリア王論をくっつけて本にしたんだと思います。それが日本ではブルームの論文の訳だけで十分本の丁を成すから、松岡さん、省いたんでしょう。
2011-07-01 22:58:11#memo 自分で読むのは大変なので(とくにシェイクスピアの英文がきつい)松岡訳がでないと読まないと思うが、一応、こういうのも出ている。Allan Bloom, Shakespeare on Love and Friendship http://t.co/FQUDXXa
2011-07-01 23:19:07ちなみにこれは昔出てた Love and Friendship からの抜粋。ぼくが持っているのは Love and Friendship の古書なのだけど、弁当箱のように分厚い。
2011-07-01 23:21:18言及するの忘れてた「欲望の△」ルネ・ジラールのシェイクスピア論の翻訳。『羨望の炎 シェイクスピアと欲望の劇場』 http://t.co/OXsdymS ざっと読んだ感じではいつものジラール。対象がシェイクスピアでなくても同じこと書きそうな気が。業界での評価はどうなんだろう。
2011-07-03 05:28:32ジラールと文芸社会学については、作田啓一『個人主義の運命 近代小説と社会学』 http://t.co/YMUcKdc の復刊が望まれる。『欲望の現象学』 http://t.co/pZgqKYr の方法論で日本近代文学の諸作品を読み解く試み。読むとしばらくはものまねがしたくなる。
2011-07-03 05:34:32しかし、ジラールの分析枠組みを当てはめやすい作品を選んで予想通りの結論を導く作業にはすぐに飽きる。ジラールとはどうつきあっていけばいいのだろうという苦悩が残る。面白いことは否定できないので。
2011-07-03 05:36:46@odg67 はじめて読んだ「カインのポリティック」が面白かったですね。ルネ・ジラールとの対話 (叢書・ウニベルシタス) ルネ ジラール http://t.co/gRfUa99
2011-07-03 05:42:23@sasaki_makoto ぼくは大学に入ったばかりの、「恋愛感情だけは純粋に自発的なものだ」的な妄想にとらわれていた時期に古書店で作田さんの『個人主義の運命』に出会い、欲望の三角形を用いた漱石「こころ」の分析を読んで「げげっ」となりました。しばらく立ち直れなかった。
2011-07-03 05:53:09