2019-2020 ECF MIAvsBOS Game 5 レビューまとめ - MIAのMUMエラーの修正、BOSのゾーンオフェンス
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①MIAのMatch Up Makingエラーとその修正
MIAvsBOS Game “5”のレビュー。 まずはMIAのMatch Up Makingのエラーと、それに対する修正から。 ガードorフォワードにマークされたバムがそのままスクリナー役を続ける様子は相変わらずで、これを見越したBOS側の思惑は変わらず効いた状態で試合が始まる。 pic.twitter.com/5E2HTsBy0I
2020-09-28 22:30:39このシーンも、バムがジェイレンにマークした状態でピックへ。 ミスマッチもセパレーションも碌に産まれず、オフェンスが必然的に停滞する。 pic.twitter.com/yA6vU6R8sC
2020-09-28 22:33:27このシーンはバムすら居ないのに大変お粗末で、せっかく出来たドラギッチvsタイスを、わざわざダンロビがピックすることで、謎のドラギッチvsジェイレンに。 自分のマークを気にしてピックする、という知識自体、MIAのメンバーに浸透していない(特に若手は)のではないか、と不安になる一幕である。 pic.twitter.com/rAUx5wm2sY
2020-09-28 22:38:12一方で、MIAも全くの無策ではなく、BOSの戦術(ビッグマンにあえてガード、フォワードをマークさせる)のカウンターを確立させつつある。 まずは、既にGame 4までも何度か用いているPNR Slip。 タイトなスイッチを狙うBOSの構造的な隙をシンプルに突ける。 ハンドラーの得点力を活かせないのが欠点。 pic.twitter.com/n8JcWKtrgG
2020-09-28 22:47:14そして、二段階目の対策として、遂にというべきか、スクリナー役をタイスにマークされているプレーヤー(ここではイグダラ)にさせるという正攻法を用いた。 基本的にはバムを外して、オリニクにStretchさせる形だったが、終盤ではバムにDunker Spotで立たせてイグダラがピックするパターンも披露。 pic.twitter.com/xuvyjDgW85
2020-09-28 22:58:03このように、Game 5の時点でMIAは、PNRを弱体化するBOSのDF戦略に対するカウンターをようやく完成させつつあった。 Game 5においてMIAが不運だったのは、ひとえに3P%が著しく振るわなかったことに尽きるだろう。 決してタフではない3Pを落とし続けては、戦術面で修正できても追いつかなかった。 pic.twitter.com/5WBVzb1qf3
2020-09-28 23:01:20②BOSのMatch Up Making
MIAvsBOS Game “5” から今度はBOSのMatch Up Making。 相変わらずの完成度だったが、特に度肝を抜かれたのが序盤のこのプレーで、普通のDouble Dragプレーに見えて、明らかにテイタムvsダンロビを完全に意図的に作り出したアクション。 pic.twitter.com/z6paci9IT0
2020-09-28 23:08:05このBOSのMUMもお見事。 ケンバ/カンターのPNRから、Angle Change Passで、カンターvsバトラーのサイズミスマッチをシンプルに攻めた形。 pic.twitter.com/BMCKs5F8Sk
2020-09-28 23:11:23この形も秀逸だった。 Pistolの形からポップではなくロールし、ヘイワードvsドラギッチにして、トップのビッグマン経由でFeed。 pic.twitter.com/17HOaN2CkX
2020-09-28 23:15:28これにはMIAも無策ではいられず、次のPistolにはノースイッチで対応し、インサイドでのvsドラギッチが起こらないように工夫。 pic.twitter.com/jiMfaCvfQ2
2020-09-28 23:17:49③MIAの2-3 ZoneとBOSのゾーンオフェンス
MIAvsBOS Game “5”でのMIAのZoneと、BOSのゾーンオフェンス。 MIAは後半に始めてZoneを展開。 そこでBOSはいつもの“2 Hook”。 そこからタイスがネイルへとSlipしてジャンパー。 Flareユーザーのケンバを2人マークしてしまった時点で、ネイルをケアする人手が尽きていた。 pic.twitter.com/lRjUm4wfeS
2020-09-28 23:25:46また、Game 4に引き続き、Game 5でも、BOSはSide PNR起点のクイックなZone Offenseを好んで用いた。 これはゾーンを敷かれることによる得点ペースの低下を最小限に抑制する効果を発揮した。 pic.twitter.com/SWe31k4YNb
2020-09-28 23:50:25個人的に唸ってしまったのがこのポゼッションで、SPRからの崩しを警戒してノーミドルのスタンスを取ったら、Flat ScreenからのPull-Up 3 をあっさり沈められてお手上げという一幕。 MIAがBOSの“MUM崩し”を徐々に攻略する一方で、BOS側もゾーンオフェンスをかなり洗練させていった。 pic.twitter.com/Uy6lyVY8oq
2020-09-28 23:55:49④Game 5からのプレーピックアップ
MIAvsBOS Game “5” からプレーピックアップ: クラウダーのone-pass-away backdoor。 one-pass-away helpに対する主要なカウンターの1つで、仮にパスが通らなくても、DFを引き寄せてスペースを作るという効果がある。 pic.twitter.com/wlbDlJxBzs
2020-09-29 00:11:10バトラーのReject Driveに合わせた、クラウダーのone-pass-away backdoor 重要なのは、あくまで最初のスペーシングをきっちりしているからこそ、このbackdoorが決まるのだというところ。 pic.twitter.com/knPfzrx8gt
2020-09-29 00:12:51one-pass-away defenseの主だった攻撃方法は、ブログ mbtr.hatenablog.com/entry/2017/07/… にてCoach Danielの動画を紹介しつつ図解した。 主観的には、spot up と backdoorをバランス良く使えれば概ね良くて、Cut behindが必要になる状況はあまりなく、Flare Screenはセット等に使えるパターンと認識。
2020-09-29 00:14:43また、クラウダーのダイブプレーとしては、PNR tagに合わせたこのTag Dive (Vacuum Cut) も目を惹いた。 pic.twitter.com/7Bdu6EUcjM
2020-09-29 00:17:38MIAvsBOS Game 5 から、プレーピックアップ : BOSのSSBA。 Game 3レビューでも取り上げたが、ChicagoやDHO+PNRからのSSBAはBOSの十八番で、Corner/Replace と Rollの洗練された判断とそこからの展開が注目ポイント。 pic.twitter.com/7AqasFxRFi
2020-09-29 00:37:30