
近現代美術史・キャラクター表現論を研究。京都精華大学マンガ学部マンガ学科/大学院マンガ研究科准教授。著書に『ヘンリー・フューズリの画法 物語とキャラクター表現の革新』(三元社)。シラスチャンネル「松下哲也のアート講釈日本地」にて動画配信中!

僕自身は世代的には90年代にオタクとして覚醒し主にCGに傾倒していたガキンチョだったので、ロリコンの時代のことは(連続性はあるとはいえ)当事者目線では書けないのだけど、この辺のポルノやポルノ由来の露悪趣味がなかったことにされてしまうようでは困るなとか。
2020-12-16 07:02:55
キャラ絵はポルノだから公共の場に掲出するなという批判がしばしば巻き起こるのは、絵の様式はある種のミームのようなものであり、様式と文化的意味は切り分けられないからで、批判する人はまさに「ビョーキ」の絵との様式史的連続性をそれらの絵に見出しているということ。芸術史的知見としては正確。
2020-12-16 07:14:09
この辺を漂白したい人がたくさんいるので、事実萌えキャラ絵の様式史的源流はやれ少女漫画だスタイル画だということにされかかっていて、途中のエロゲーとか美少女もののエロマンガとかロリコンものエロアニメとか…あれやこれや一切存在しないことになっている世界線が爆誕しかかってるわけやん?
2020-12-16 07:24:32
(RT)昔「ほとんど病気(ビョーキ)」って流行語があったんだけど、この「病気(ビョーキ)」のニュアンスって今では忘れ去られてますよね。
2020-12-16 09:45:07
ここら辺は事象を連続して語れる大きな当事者は米やんだったと思うけど、居なくなってしまったので方々から起す必要はあるんですけどね。「ロリコン」って1語で何役も担ってしまった言葉なので今から見ると本当に見えにくいのかなと twitter.com/pinetree1981/s…
2020-12-16 09:55:06
この松下氏の指摘はその通りと思うのだけど、「オタクはビョーキ」と言う自虐史観は、であるからこそ、その後、宅八郎氏やその他外部の人に「キモオタ」として都合よく援用されたことも同時に忘れてはならない
2020-12-16 10:02:56
自分らで俺らビョーキ、ウヘウヘと喜びあうことと、他者からのオタクキモい隠れてろどっかいけ! に抗うのは両方同時にやらなきゃいけなくて、どっちを優先すべきかは人によって違うだろうけど、上手くドライブさせて(律して)いかないといけない
2020-12-16 10:08:59
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80年代の露悪趣味は、いわゆるオタクも「カウンターカルチャー」の一部を形成していた、あるいは部分的に重なっていたという事を忘れてはいかんし、だからこそ今では実感が難しい話になってるのではないだろうか。
2020-12-16 11:02:20
「意地でテレビまんがにすがりついた」訳ではなく、単にテレビまんがが好きで視聴してたのであっても、当時まだそれが「恥ずかしい事、悪い事」という風潮があったので当然「おお、悪いからどうした!?」というアンチ権威性を帯びる事もあったのだ。
2020-12-16 11:04:43
「権威や体制への反抗」が「得点になりやすい時代」が遠くに過ぎ去り、オタク文化・産業の一般化・権威化が進行しつつある現在、カウンターカルチャー性は忘却されている。
2020-12-16 11:07:32
まあ、ワシ個人としては「ふぁんろ~ど」の投稿初期に、軽々しくロリコンを自称したり、ビョーキ自慢合戦したりする風潮への違和感をネタにしたりもしたのだけど。
2020-12-16 11:08:49
積極的に反旗を振りかざしたり拳を突き上げたりしなくても、「常識への不服従」という側面はあったからね、80年代オタク文化。
2020-12-16 11:33:16
例えば、80年代あたりのやおい論・ロリコン論に「正常」な恋愛や結婚を「強制」する常識への違和感や不服従、「正しいおとなになる成熟」への拒絶というロジックがあったのはカウンターカルチャー性として軽視しない方がいいんじゃないかな。 多分、今でも少なからず残っている。
2020-12-16 11:40:34
結局、80年代って今よりはるかに「自由」じゃなかったんです。25過ぎたら女性は結婚しなきゃいけなかったし、学校の校則は厳しくて体罰がまかり通ってたし、「おしゃれ」を許容しなかったし、職場はセクハラパワハラ当たり前。
2020-12-16 12:23:33
narda.thebase.in/items/32560719 84年に新潮文庫で出た本。 オタクもサブカルもファッションもごたまぜで「70年代以前の理に適った、あるいは伝統的な実用性」から離れたキッチュなもの、奇妙なものをまとめて「ビョーキ」と称して取り上げてる。
2020-12-16 14:59:14
@giant_acroyear 男が少女漫画を読む事については、80年代くらいまでは地域差個人差が大きかったんじゃないでしょうかね。 (私は、割と出会いが遅かった) ただ、アニメ雑誌は学年誌を別にすると当時珍しい「明確に男女両方の読者がいる雑誌」でした。
2020-12-16 16:22:20
@giant_acroyear また「マンガ少年」「リュウ」「少年少女SFマンガ競作大全集」あたりの少年誌・少女誌・青年誌・マニア誌出身が混在する漫画雑誌が田舎町の本屋でも買えるようになってた頃でした。 (実は、エッセイのネタとしてその辺のデータチェックしてる最中)
2020-12-16 16:24:32
@giant_acroyear 現在に至っては「少年漫画を好む女性読者をメインターゲットにした《少年誌》」なんてのもありますからね。ガンガン系とか。 同時に、一部の萌え系漫画は「男性読者向けの少女漫画」という側面もある訳で。
2020-12-16 16:26:10
あー、なるほど。パンクやオルタナの勃興と陳腐化、みたいな話か。 そうこうしてる内に、「貧困層のサクセスストーリー」的なカウンターカルチャーの代名詞はヒップホップに移ったし、それすらも陳腐化したっつーか。 沙羅双樹の花の色、みたいな。 twitter.com/kasai_sinya/st…
2020-12-16 16:27:25
当時のオタク文化のカウンターカルチャー性として「不謹慎を弄ぶパロディ」というのはあったよな。つかワシもやった。 ヤバいネタをやる方が偉い、かっこいいという文系のチキンラン。 twitter.com/86C805i/status…
2020-12-16 18:07:49