日本の手盾・野中の幕・陣笠術

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東国剣記 @tougoku_kenki

一応打刀と小楯のセットで奮戦したというようなエピソードが戦国武士の覚書にもあったり。 『箕輪伊賀覚書』 新納武蔵守が一男刑部大輔、片手には小楯を取て差かつき、打刀計にて城戸口へ攻入、纏頭の合戦し、楯の端に鑓疵・切疵数多受け、しはらく戦ひてこそ退れる、無比類こそ聞得ける、

2023-07-07 18:56:48
東国剣記 @tougoku_kenki

謡曲の『悪源太』だと石山寺に逃れていた悪源太義平が僧が座る礼盤を手楯にして短めの太刀で追っ手と戦うシーンがハイライト。  『悪源太』 礼盤を手楯に取つて、二尺五寸の小太刀を抜いて。小縁に躍り出でて。向ふ敵を待ち懸けたり。心は猛くましませど。多勢に一人は叶ふべきか。

2023-07-07 19:09:35
東国剣記 @tougoku_kenki

これが作られたのは室町時代でもちろん平治の乱後の史実を伝えたとは考えられず、僧が座るために頑丈にできている礼盤を片手持ちの楯にできる悪源太の剛力を強調した場面でもあるでしょうが、一応平服のときは楯を使う発想があったという示唆にもなり得るかと。

2023-07-07 19:13:29
東国剣記 @tougoku_kenki

近い時代の礼盤の例だとこんな感じだが重さがないのは残念。やはり手に持って使い易いものではなさそう。 city.matsuyama.ehime.jp/kanko/kankogui… ・この礼盤は、総高23.5cm、方70cm、檜材の箱形で、 ・裏面に、永正11年(1514年)の銘文があり、室町時代の作として、歴史資料としても価値が高いものである。

2023-07-07 19:20:12
東国剣記 @tougoku_kenki

幅7寸というのは楯突戦で並べるような矢防ぎの楯としては小さめだし、手楯に使うタイプかな? 『北条氏邦朱印状』天正4年 一、たて(楯)、長さ二尺五寸(75.7センチ)、ひろさ七寸(21.2センチ)、あつさ五分(1.5センチ)のたて、一まいつつこしらへ、もたせへき事、

2022-08-12 23:12:30
東国剣記 @tougoku_kenki

手楯の出てくる軍役文書の全文。画像一枚目のように中間小者に至るまで全身黒コーデを要求される鉢形衆なのに、例の手楯に関しては使用時は目立つ道具であるはずが色指定もなく寸法と一枚ずつというそっけない指示しか出ていない辺り、やはりその場限りの消耗品扱いか? twitter.com/tougoku_kenki/… pic.twitter.com/XGUwdsycKJ

2023-07-08 15:11:47
東国剣記 @tougoku_kenki

軍役に見られる例外的な楯。サイズ的に片手持ちに向いてそうだが、どういった戦術のために一枚ずつ用意させたのか?典型的な戦国武士の軍役とは言えないでしょうが一応こういうものも。 twitter.com/tougoku_kenki/…

2023-07-07 18:52:29
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道具屋 @KqkeeYEYjGlxeJz

@tougoku_kenki その寸法だと手持ちっぽいですね。 細長い、みたいな記述にも一致しますし pic.twitter.com/CX9zEex1cn

2023-07-07 20:38:59
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東国剣記 @tougoku_kenki

@KqkeeYEYjGlxeJz しかも縦長なのは平安時代中期『倭名類聚抄』の歩楯(てたて)の「狭而長)という特徴とも共通するのが興味深いです。 pic.twitter.com/QSzmpTfazV

2023-07-08 15:17:19
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道具屋 @KqkeeYEYjGlxeJz

@tougoku_kenki いやしかし21センチていうと大分縦長ですね。 賞味2枚合せで40✕75センチでも盾としては普通なくらいですし。

2023-07-08 20:10:12
東国剣記 @tougoku_kenki

『太平記』でいうところの持ち運び重視で手楯にも使う一枚楯もこのくらいのサイズだろうか?

2022-08-12 23:16:07