日本企業においてリーダーシップが生まれにくい理由~リーダーシップを取る事の割の合わなさ問題~

日本企業でリーダーシップが生まれにくい理由としてコミュニケーションコストの高さとインセンティブ構造の問題があるのではないかというお話です。
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中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

日本企業におけるコミュニケーションコストの高さとリーダーシップ不在問題(育たない・貧乏くじ)が結果、 コンサルファームにお仕事として発生するという構造はある。 内部でリーダーシップを取る割の合わなさをコンサルが埋める。

2021-08-20 12:29:58
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

コンサルへのリーダーシップの外注化は基本的には不可能で、制度制約(文化も含む)や組織負債がそのまま残るので、システム変わったけどただそれだけという話になりやすい。 しかも、それだけの為に莫大なお金がかかり、負債を吸収した複雑怪奇なシステムが残る。 内部のリーダーを補強する形がギリ

2021-08-21 16:55:23
石田富 @FumiBando

@Jin_AnityA 日本は、メイヤーが主張する程階層主義ではないのが、ややこしい点。ホフステードの調査分析で言えば中間くらい。つまり、人や組織によってバラつきがある。米国人よりも上司に反対意見を言う部下が多いのも特徴。欧米系のマネジャーが日本支社で驚くのはこれ。現場の意見が強く指示に従わない。

2021-08-22 04:15:01
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

最近、求人に多い「DX推進人材」的なポジションも外部にリーダーシップを求めるという点では、リーダーシップの外注化といえるかも 異常にハイスペックな割に、報酬はそこそこで、明らかに横断型ポジションでリスクが高い コンサルに求めてた仕事の内製化の様な話だか、コンサルやった方が儲かる

2021-08-22 07:55:59
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

日本企業におけるリーダーシップは強い滅私奉公を前提とするが、 DX人材の様ないわゆる変革のリーダーシップを望む姿は、救世主願望の様になる。 リーダーにサラリーマンの報酬で十字架(組織・技術負債)を背負わせゴルゴダの丘をマラソンしてこいという様な事で、それは自分じゃやりたくないよなぁと

2021-08-22 08:07:04
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

「DX人材が足りない。採用できない」という話を良く聞くが、 その実欲しがっているのは、リスクとコストに対するインセンティブが釣り合わなくても滅私奉公するリーダーであり、 そう考えると、絶望的に居ないのは当然の結果とも思える。

2021-08-22 08:18:25
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

リーダーシップが特に必要となる施策に横断型施策があるのだけど、 マトリックス型組織が機能しない、シェアードサービス(システム子会社・機能子会社含む)が組織の負を溜め込んで失敗する話にも繋がるかもしれない。 リーダーシップの有効範囲が小さいので、組織を小さく分割してゆくしかない twitter.com/jin_anitya/sta…

2021-08-22 08:27:21
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

シェアードサービスやマトリックス型の組織構造が見事なまでに機能してない事例を観ると、日本企業は横串を指すのが極端に苦手なのではないかと思う。 一定規模以上で本社機能を構築できないので、とにかく組織を小さくして数字と組織の絵の上だけくっついている様に見せるのが限界なのか…。

2021-08-18 16:41:06
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

DX推進的な文脈で中途採用している場合、 信頼貯金(Trust)と文脈・人脈(コンテクスト)という重要なパーツ無しで、 経営(おそらくタカ派の一部)の勢い(予算と決定)のみを後ろ楯に最前線に投入されるリスクを計算する必要がある。 改革という短期的に大きな成果を要求されるという博打になるかも。 twitter.com/tomookakenji/s…

2021-08-25 10:22:42
友岡 賢二(Kenji Tomooka) @TomookaKenji

その意味で、プロフェッショナルCIOの最初の仕事は、社長と経営陣に「ITで会社が良くなる」という成功体験を味あわせることです。これがステージ1。ここをクリアしないと次のステージには進めません。

2021-08-25 09:51:23
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

反対勢力の石は現場の矢面に立つ人間に投げられるし、 失敗した時の責任は社歴が短い順番で詰め腹を切らせやすい。 中途採用で実行を行う役割が一番リスクが高くなる。 流動性が低く社歴主義的な組織は、どうしてもその傾向が強くなる。

2021-08-25 10:26:42
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

DX案件大丈夫かチェックポイントとしてはこんな感じかな… ・リスクに見合った報酬水準であるか (最低でも外資コンサルと並ぶ水準) ・経営の本気度合いが高いか。経営戦略・課題に対しての危機感が本物か。 ・短期と長期の段階的な戦術を引けているか。リソース(人・金)を甘く見積もってないか。

2021-08-25 10:32:09
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

日系企業の部長クラスの報酬水準で、全社レベルのBPR・DXプロジェクトの旗振りを中途採用でやる事は、リスクとリターンが釣り合わないので余りお勧めはできない。 やるならコンサル側でリスクヘッジするのが個人としては最適解(それでも相当しんどいはず)

2021-08-25 10:37:18
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

DX人材を採用する企業側は、採用される人材側からも厳しく見極められているという事だと思う。 それぐらいの人材でなければ、横断型プロジェクトは無理だし、ドラフト版でも勝ち目があってリターンも大きい事を見せられなければ動かない。

2021-08-25 10:43:18
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

ASISからの積み上げ、つまり、問題を潰してゆくアプローチだけで長年積み重ねた施策は、一貫性なく負債を溜め込む。 ToBeからの逆算、何をしたいのか、何をなすべきなのかと合わせてバランスを取る。 厄介なのはToBeからの逆算ができる人材が極端に少ない

2021-08-27 16:31:58
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

ToBeから逆算できる人材が少なくなる理由は… ・継続的投資が必要:個人としては膨大なインプットと試行錯誤(特に失敗)必要になる。 ・無駄なシュミレーション:大量の仮説形成が必要で、その殆どは金にならない。趣味の領域。 ・出番が少ない:運用の先の改善が圧倒的な数で、小さくまとまる。

2021-08-27 17:01:31
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

自分と直接関係ない部門や仕事の事なんて金も出ないのにインプットする人は、ほぼ物好きでしかないのだけど、 大きなToBeを描こうとすると、全体観が必要になる。 金になるかどうか分からないインプットと仮説をひたすらやり続ける修行が必要になる。

2021-08-27 17:04:48
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

半径5mの自分の担当の仕事と今期の数字と評価に集中した方が楽に成果に繋がる。 そこにリスク低めの改善を部分最適であろうが積み上げた方が報酬につながる。 個人にとってはASISから積み上げるメリットの方が圧倒的に多い

2021-08-27 17:10:11
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

ToBeをべき論・理想論だけで語る人は山ほどいるが、逆算するという事はHow(実現方法)まで落とし込んで語れる人は少ない。 そして、その仮説を信じて、正しいと言い張り、賛同者を得て、リスクを取って実験する人はもっと少ない。 というか、同調圧力が強い民度なら変わり者の領域。

2021-08-27 17:25:57
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

リーダーシップというのはこういう事か… ・ToBeから逆算できる:全体観と膨大なインプットからの仮説形成ができ、語れる ・Howにリスクをとって試行錯誤し、不確実性を背負える ・その過程では、評価・報酬どころか石が飛んできても耐えられる

2021-08-27 17:32:00
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

これ、まともにできたら会社にいるより起業した方が絶対に儲かるやつだ…。

2021-08-27 17:38:28
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

目立たないが重要な役割(基盤契約システム運用・利害調整・オペレーションの真ん中に落ちた球拾い)を個人の善意と自主性に強く依存する事はよく見かける。 そして、それが当たり前になった後に、ある日突然その人が居なくなり混乱するという話もまたよく見かける。 ごぎつねみたいな話twitter.com/Books_Apps/sta…

2021-09-02 08:37:03
安達裕哉(Books&Apps) @Books_Apps

コンサルをしていた時 組織の中で、誰もやりたがらない つらい仕事を、あえて引き受けている人が どの職場にも1、2名いて、そういう人って 多少言葉は違うけど、決まって 「まあ、誰もやりたがらないですから、私がやってるんです」 と言ってた。 こういう人が社会と、会社を支えてるんだろうなあ

2021-09-01 21:05:00
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

急成長するベンチャーが優秀な善人の離職により不安定になるのは風物詩。 個人の総合的な能力(シニアが主力)と善意がある人の比率が多く、組織も文化によってマネジメントされる状態から、 急拡大によりジュニア人材と能力特化型人材(視野が狭い)を増え、ルール整備が間に合わず起きる無法状態の症状

2021-09-02 08:44:11
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

エンプラでは、流動性が低く、善人が離職率はそこまで高くない。 ただ、社歴の中で心身ともに壊したり、うんざりしながら達観した様な様子で働いていたりする。 明らかに仕事の密度が違うのでキーマンだったりするが、仕事の内容が地味だったりすると、不釣り合いな評価・報酬だったりする。

2021-09-02 08:48:01
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

物凄く動きが良いごんぎつね(優秀な善人)が現場で何とかしてしまうので、本来なら経営課題になっているべき内容も発見が遅れたりする。 本人の退職や大きな事故によって発見された時には、症状は深刻化していたとか。 ごんぎつねの滅私奉公が結果的に全体を不幸にする事もありうる。

2021-09-02 09:46:32
中野 仁 (AnityA) @Jin_AnityA

ごんぎつね(優秀な善人)現象を防ぐには、次の2つの方針を合わせて行う必要があるのだろうと(恐らく両輪の施策) ・ごんぎつねが割をくわない様な制度・文化をつくる  →JDの明確化と評価制度 ・ごんぎつねが居なくても回るような仕組みを作る  →ルールの明確化、システムによる実装

2021-09-02 08:58:55