榊一郎(@ichiro_sakaki)氏の創作論「異世界・シリアス系のプロット構築」

ストジャ(ストレイト・ジャケット) http://bit.ly/n95wTA モールド【Mold】 魔法を使用する際に発生する呪素から使用者自身の身を守り、魔族化を防ぐ鎧。 続き 榊一郎(@ichiro_sakaki)氏の創作論「キャラの立て方」 http://togetter.com/li/177355
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榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

理由付けは出来ればヒロインその1特有の何かにした方がいい。更に世界観説明の補助にもなればいい、という事を考えると、昇化者事件の被害者が多く居る「騎士団」あるいは国営の特別病院という事にするといいかも。勿論、ヒロインその2は「英雄」の兄の恩恵で、入院中。 #sousaku

2011-08-20 02:03:07
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

ヒロインその1は取材でその病院に行っていた、と。まあこんな感じで起承転結の承部分。転では、起よりも規模の大きな対「昇化者」戦闘を演出、盛り上がりをつける。一巻完結なら、「蒼い昇化者」との戦闘でしょうな。 #sousaku

2011-08-20 02:09:09
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

でもって結となると、主人公が、自分を「どう許すか」の話になる、と。シリーズならば許さないまま、「でも少しだけ光明が見えた」処でエンド。 #sousaku

2011-08-20 02:10:53
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

後半、まあ駆け足になりましたが、「●●を描く為に、●●という状況(もしくはキャラ)が必要」「だからここにこれを出す」「これを出すと理由が必要なのでこう補完」みたいな作業の繰り返しです。 #sousaku

2011-08-20 02:12:32
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

私は詳細プロットと自分で呼んでいるもの(まあシーン毎に分けたもので、シーンの意味や、そこで処理すべき情報、演出を添え書きしている場合もあり)を大体、原稿用紙30~50枚位で書くので、この段階で先の「繰り返し」は終わります。 #sousaku

2011-08-20 02:14:07
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でもって、例えば遊川さんの指定される「その世界の日常」ですが、主に承の部分で書かれる情報が多いと思います。で――その世界の日常について、実際には「我々の世界と違う」部分を抜き出し描写する訳ですから、 #sousaku

2011-08-20 02:16:33
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例えば「音速が禁じ手の世界」「ドラゴンが空に居る世界」「戦闘機乗りが騎士と呼ばれる世界」を想像するに、ドラゴンが空にいて、場合によっては地上近くまで降りてくると言う事は、 #sousaku

2011-08-20 02:18:11
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

都市上空には防護ネットみたいなのが当然存在するでしょうし、その独特の風景の下をヒロインその1が主人公の家を訪ねる場面になり、途中で何か飲み物でも買う際に、「騎士団特集」の雑誌が置いてあったり、とか #sousaku

2011-08-20 02:19:42
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

ちらりちらりと、「違う部分」をそれとなく混ぜて「え? なに?」と読者に思わせる演出をすると。ネットが在るなら、雨が降った後は、大粒の残り雨みたいなのが垂れてきてうっとうしい、とか。そんな。 #sousaku

2011-08-20 02:20:56
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

さらっと「残り雨」と唐突な単語を言われると読者は「え?」と思いますが、それをそのまま更に流していく。こういう事の積み重ねで、世界観というか、空気感は出てくるのではないかと。 #sousaku

2011-08-20 02:22:15
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

ドラゴンの方も音速の効果を知っているでしょうから、着陸はしないにしても、地上すれすれで飛んでソニックブーム巻き起こしたりするでしょうし、これに対抗する為に都市部じゃ、ドラゴンの音速飛行を阻害する為の「塔」(障害物)が幾つも建ってるとか #sousaku

2011-08-20 02:24:53
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

あくまで昇化するのは人間ですから、物体が音速で飛んでも問題無い。つまり、都市部には、ドラゴン対策用の超音速弾頭を射出する機関砲(バルカンファランクスみたいなもんか?)が在ったりするでしょうし。空港も同様でしょうね。 #sousaku

2011-08-20 02:26:21
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

ヒロインその1が、たまたまそのバルカンの空薬莢につまづいたりする場面を入れて、「もーっ!」って言いながら振り返ると、でっかい機関砲が空を向いている場面とかを入れると、それだけで、雰囲気でますやん?  #sousaku

2011-08-20 02:27:13
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

文章化というのはまあ、こういう細かいのを繋げながら、そのシーンの目的の部分に近づけていく(第一章であればヒロインと主人公の出会い)――という事になるかと。 #sousaku

2011-08-20 02:28:11
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

まあ、こんな感じで。さすがにちょっと小説の例文書くとなると今日は気力が続かないので御勘弁下さい(それ書けるなら仕事してる/苦笑) #sousaku

2011-08-20 02:29:11
五代ゆう @Yu_Godai

@ichiro_sakaki あんま榊さんのお話になってた内容と関係ない気がするですが『人間と飛行機の殻を捨てて、「羽化」する様子を美しく、残酷に、淡々と』というところに人外者として萌えたので、そこんとこちょっと走り書きしてみたです。夜中になにやってんだ自分 #sousaku

2011-08-20 02:54:06
五代ゆう @Yu_Godai

私戦闘機とかにはあんまくわしくないので、wikiとかでちょこちょこっと用語集めてきた程度なので間違ってたらすんまそん。あと現代の戦闘機(のようなもの)使ってる保証もないのですがそこんとこは見逃してつかーさい。 #sousaku

2011-08-20 02:55:35
五代ゆう @Yu_Godai

 夢を見る。/蒼穹を翔ける夢だ。/ 常なら纏っている飛行服もゴーグルもグローブもそこにはない。轟音を上げるエンジンも鋼鉄の機体も頭上を覆うキャノピも存在しない。頭上にはどこまでも青、目もくらむばかりの輝く大空がどこまでも広がる。#sousaku

2011-08-20 02:56:45
五代ゆう @Yu_Godai

囂々と唸る気流の中をただ一筋の矢のように突き進んでいく。高空の冷気が剃刀のようにむき出しの肌を撫でる。/もう少し先にすばらしい世界が待っている、そう確信している。だがそこに行ってはならないことも知っている。 #sousaku

2011-08-20 02:57:33
五代ゆう @Yu_Godai

空は人間のものではない。そこは翼あるものの世界、気流を纏い天空を我がものとする生き物の世界だ。ここでは人間はちっぽけな夾雑物、透明な大気の中にまじった塵の一粒にすぎない。 #sousaku

2011-08-20 02:57:58
五代ゆう @Yu_Godai

 少し前をもう一人のだれかが飛んでいることに唐突に気づく。とたん、輝きに満ちた視界は暗転し、次の瞬間、息苦しいゴーグルとマスク、飛行服、ベルトに縛りつけられ、狭苦しいコクピットに押し込められている自分を見出す。#sousaku

2011-08-20 02:58:35
五代ゆう @Yu_Godai

 だめだ、行ってはいけない。そう叫んで伸ばした手は、透明なキャノピのガラスにはじき返される。叫びはマスクの中にこもって届かない。/ 行ってはいけない、それ以上、行ってはいけない。/ #sousaku

2011-08-20 02:59:11
五代ゆう @Yu_Godai

 だが彼は、前を飛ぶ彼は、さらに速度を上げる。行ってはいけない音速の壁の向こう、人間の立ち入ることを許されない領域に。ソニックブームが大気をねじまげるのが目に見える。マスクの中で彼はふたたびくぐもった叫びをあげる。 #sousaku

2011-08-20 02:59:32
五代ゆう @Yu_Godai

 行くな。/ 灰色の鋼板が奇妙にゆっくりとはじけ飛ぶ。蕾が花を開くように、蝶が翅をひろげるように、青く透きとおった巨大な翼がゆるやかに天空に拡がる。砕かれたキャノピの破片が輝きながら散る。まるで砕かれた卵の殻のように。 #sousaku

2011-08-20 03:00:06