東大名誉教授が語る、翻訳書の翻訳ソフト使用疑惑と、翻訳文化についての意見「日本語で培われた翻訳文化が台無しになってしまう」

109
石田英敬 @nulptyx

東京大学、記号論、メディア論 Twitterの雲行き怪しいのでMastodonに以下の「地下室」を開設しました mstdn.jp/@nulptyxcom

nulptyxcom.blogspot.jp

リンク Wikipedia 石田英敬 石田 英敬(いしだ ひでたか、1953年 - )は、日本のフランス文学者、メディア情報学者。東京大学名誉教授。記号論・メディア論専攻。フランスの思想家、ミシェル・フーコーの研究者として知られている 千葉県生まれ。1972年東京大学入学、同大学文学部卒業。1975年パリ第4大学留学、1976年パリ第3大学留学、1983年パリ第10大学大学院修士課程修了、1985年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、同博士課程退学、1989年パリ第10大学大学院博士課程修了(人文科学博士)。 同志社大学専任講師、助教授 2 users
石田英敬 @nulptyx

以下、やや気の滅入ることですが、 最近経験した、翻訳書の書評についての依頼者への連絡を、具体的情報を抜いて共有します。 翻訳者、出版関係者、研究者、読者に、危機意識を共有していただくためです。 こうしたことがまかりとおると翻訳文化が危機を迎えます。

2021-10-11 12:37:15
石田英敬 @nulptyx

(以下が連絡内容)       * 「翻訳書を通読してみましたが、翻訳の質がとても低く、これでは読者がよく理解できないと思えます。 英語の原著を取り寄せてこちらも読んでみました、大変浩瀚な研究で、とても興味深い本です。 しばらく検討してみましたが、 ある疑いが生まれました。

2021-10-11 12:37:15
石田英敬 @nulptyx

この翻訳は、翻訳ソフトを使った翻訳ではないかという疑いです。 私自身も英語論文を書くときなどに使っていますが、一般的に使用できる翻訳サービスに、google translateよりも自然な翻訳ができるといわれる人工知能の機械学習を活用したサービス Dがあります。 https://www. D

2021-10-11 12:37:15
石田英敬 @nulptyx

これを使って、英語の原文から任意の箇所を試訳してみると添付ファイルのようになります。(添付ファイルは省略) 日本語のY社の訳と比べてみると、語末等の措辞は多少調整されていますが、シンタクス、訳語、その他の諸点がほぼ同一です。

2021-10-11 12:37:16
石田英敬 @nulptyx

つまり、たぶんこの翻訳サービスをつかって翻訳したうえで訳文をリライトしただけで日本語訳を作ったと思えるのです。 原著の出版(本年Z月)から非常に短い期間で翻訳ができあがった理由はおそらく以上のことと関係しているように思われます

2021-10-11 12:37:16
石田英敬 @nulptyx

以上は、いまのところ私の「疑い」に過ぎませんが、少なくとも今回のご依頼に関しましては、申し訳ないのですが、翻訳のレベルが、私が御社の書評として読者に推薦できる条件を満たしていないと思われますので、執筆を辞退させてください。大変、興味深い原書であるのに、

2021-10-11 12:37:16
石田英敬 @nulptyx

このようなずさんな作業で翻訳書が作られたように思われるのは残念です。 この翻訳問題についてさらに真実を追求するとすれば、現在大学で問題になっている論文盗用問題と同じように、剽窃チェックソフトのようなものを使ってシステマティックに検証することになりますが、それはまた別の問題です。」

2021-10-11 12:37:16
石田英敬 @nulptyx

(以上で引用終わり)   * (以下は教訓) 翻訳ソフトをつかって下訳をつくったとしてもそれが即座にいけないということは無論ない。しかし、皆さんも試して見れば分かるが、「お、これは人工知能が働いているな、人間が翻訳してないな」、という感じは、じつは専門的読者にはすぐ感知される。

2021-10-11 12:37:17
石田英敬 @nulptyx

長い時間をかけて書かれた本格的な本であれば、書き手が字面以上に深く考えたという手触りが文章にも表れるものだが、人工知能にはそういう深みはない。すくなくともいまのところは。で、結局、読者にとってよく納得できる翻訳にはなっていない、という感覚が残ることになる。

2021-10-11 12:37:17
石田英敬 @nulptyx

出版関係者には、翻訳を安易に考えるな!と、くれぐれも警告しておきたい。そんなことをしていると、これまで日本語で培われた翻訳文化が台無しになってしまう。本当に自分で物を考える言語が育たない。そんな人工知能社会にしてはいけない。 本件、結局、当該書籍は書評から外された。

2021-10-11 12:37:17
アンダンテ @ziYbkpttw27UdnU

英語の論文ざっと読むのとかに重宝してます。出版までされちゃうってすごい(ザル)ね twitter.com/nulptyx/status…

2021-10-11 17:10:40
こめへん @komehenchan

機械翻訳をちょちょっと読みやすく直して翻訳書としてまんま出版しちゃったのではないか案件。 (昔は、原書に当たらないで訳文を表面的に読みやすくナメシて校了しちゃう編集者がよくいたがそれももう牧歌的な話になってきた) twitter.com/nulptyx/status…

2021-10-11 18:21:50
T_Hiraoka @t_hiraoka150415

ある翻訳書の翻訳のクオリティが低く、どうもDという自然な訳文ができるので評判の翻訳サイトを使って翻訳されたのではないかと疑われるという連続ツイート。 昔から人間様が翻訳したのでもずいぶんひどいのがあったけど、これから翻訳サイトを使ってそういうのがもっと量産されるのかな? twitter.com/nulptyx/status…

2021-10-11 17:41:54
JOE @joe_ydm

書籍の世界でもこんなことに🤔📚 twitter.com/nulptyx/status…

2021-10-11 17:38:10
kaorin名古屋ドールはA33で参加しますよ~ @AtusiKaori

また依頼条件に関する話かと思ったら、自動翻訳を使ったのでは無いかと言う疑義と、それに伴う問題提起でした。 私も最近海外のお客様とのやり取りに自動翻訳は使うので、自動翻訳の現状を知る意味でも、ご一読いただくのは良いのではないかと。 twitter.com/nulptyx/status…

2021-10-11 16:49:32
桂木圭 @umeten

Deepl翻訳の商用利用についての問題 twitter.com/nulptyx/status…

2021-10-11 16:38:46
モーグヤマガタ @Simizushi

これはちょっと・・考えないといけないことですね。 twitter.com/nulptyx/status…

2021-10-11 15:52:30