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他者が自分の管理欲望を攪乱することに、むしろ人は安らぎを見出す。ここが逆説的なのです。すべてを管理しようとすればするほど、わずかな逸脱可能性が気になって不安に駆られるのです。むしろ秩序の撹乱を拒否しないことで不安は鎮まっていく。 (千葉雅也『現代思想入門』17)
2022-03-20 14:57:57物事はいわば「仮固定的」な同一性と、ズレや変化が混じり合って展開していくのですが、こうした仮固定的同一性と差異のあいだのリズミカルな行き来が現代思想の本当の醍醐味である、ということになるでしょう。 (千葉雅也『現代思想入門』37)
2022-03-20 17:33:05エクリチュールは、ひとつの同じ場所に留まっておらず、いろんなところに流れ出して、解釈というか誤解を生み出していくのです。 (千葉雅也『現代思想入門』39) いままで読んだ「パロール/エクリチュール」の解説で1番わかりやすいかも。
2022-03-20 17:34:30このパロールとエクリチュールというのは、あらゆるものに当てはめられる抽象的な二項対立だと捉えてください。パロールはじかに真意を伝える、エクリチュールは間接的だから誤読される。 (千葉雅也『現代思想入門』47) 「パロール/エクリチュール」は「寓話」。なるほど…!
2022-03-20 17:44:05脱構築的に物事を見ることで、偏った判断をしなくて済むようになるのではなく、我々は偏った決断をつねにせざるをえないのだけれど、そこにヴァーチャルなオーラのように他者性への未練が伴っているのだということに意識を向けよう、ということになる。 (千葉雅也『現代思想入門』52)
2022-03-20 19:17:36ドゥルーズによれば、あらゆる事物は、異なる状態に「なる」途中である。事物は、多方向の差異「化」のプロセスそのものとして存在しているのです。事物は時間的であり、だから変化していくのであり、その意味で一人の人間もエジプトのピラミッドも「出来事」なのです。 (千葉雅也『現代思想入門』)
2022-03-22 09:42:39この「関わりすぎない」というのを「関わらなくてよい」ととってしまうと、社会が冷淡なものになってしまう。それは僕が言いたいことではありません。むしろ、より温かい社会を目指すからこそ、「すぎない」ことが必要とされるのだ、というのが僕が言いたいことなのです。 千葉雅也『現代思想入門』
2022-03-22 10:01:02すなわち、同じ土俵、同じ基準でみんなと競争して成功しなければという強迫観念から逃れるには、自分自身の成り立ちを遡ってそれを偶然性へと開き、たまたまこのように存在しているものとしての自分になしうることを再発見することだと思うのです。 (千葉雅也『現代思想入門』141)
2022-03-22 19:30:56そもそも過剰であり、まとまっていない認知のエネルギーをなんとか制限し、整流していくというのが人間の発達過程なのです。教育とはまず、制限なのです。 (千葉雅也『現代思想入門』150)
2022-03-24 11:52:30大学の先輩にその概要を説明されてから、ラカンの「現実界」ってなんで「現実」なんだろう、とそのネーミングがずっと謎だったのだがカントを補助線に説明されると割とすんなり理解できた。
2022-03-24 12:48:22哲学書を一回通読して理解するのは多くの場合無理なことで、薄く重ね塗りするように「欠け」がある読みを何度も行って理解を厚くしていきます。プロもそうやって読んできました。 (千葉雅也『現代思想入門』215)
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