「ラディカル・オーラルヒストリー」が内包する問題点とその限界･･･学問が「語り」に向き合うということ

神崎ゆき @yukinoko811

「過去の自分の選択は自由意志では無かった」という意見。真面目に考えると興味深い。医学的診断があるなら別ですが、これって「過去の自分の選択は自由意志では無かった」という"主張そのもの"も『その人が自由意志で発言した意見である保証が無い』となる訳で。その人の発言が全て信じられなくなる。

神崎ゆき @yukinoko811

「過去の自分の選択は自由意志では無かった」という見方を考える際に抑えておきたいのが『フォルス・メモリ』という概念です。邦訳すると、虚偽記憶や過誤記憶。ラディカル・フェミニストの影響で過去に『記憶回復療法』が流行りましたが、それで「存在しない記憶」が形成されるケースが多発しました。

酒かえるさんだった何か @kaeru_nico

@yukinoko811 怖っ！！

Yas Yas @YasYas46907711

@yukinoko811 ああ、無実の父親が性的虐待犯にされるというサイコホラーを現実に起こしてしまったやつですか…。

竜田一人 @TatsutaKazuto

“「まだ語っていない人が語れるようにすることと、震災を自分が経験していなくても、その経験を語ることができる人の育成という二つの取り組みが必要だ」と指摘” 伝言ゲームは止めた方がいいと思います。後継者を育てられるという考えそのものが傲慢に感じます。 語り部は当代で限界。それすら危うい。 twitter.com/fminyu/status/…

福島民友新聞社 @fminyu

語り部育成「虎の巻」　富岡のＮＰＯが作成着手、高齢化に危機感 - tinyurl.com/yyysem3p

2022-05-14 10:54:03

nasu💉PPPMPPP💉 @nascheveningen

@TatsutaKazuto 本人でも記憶は変化していったり、 何度も話しているうちに脚色がついてしまったりすることもありますよね

竜田一人 @TatsutaKazuto

@nascheveningen そうなんですよね。人の記憶なんて何度も話してるうちに、客ウケのいい方向に、自分の主張したい方向に書き換えられる。

カズ @taka3378

@TatsutaKazuto @nascheveningen (沖縄とか、被爆者とか、大空襲とか…)

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「ラディカル・オーラルヒストリー」が抱えてきた問題点でもありますね。 twitter.com/yukinoko811/st…

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

なるほど。「伝言ゲーム」。突っ込んだ表現だけど、なるほど。 twitter.com/TatsutaKazuto/…

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

ラディカル・オーラルヒストリーの最大の問題点は、私から見ると、「当事者（＝経験者）」の生きている時代に当事者の話すことを聞きとった人物が最高の歴史研究者ということになる点。これ、後世の歴史研究を「見下す」「二流以下と見なす」のとイコールなんですよね。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「客観性の担保」とは実は異次元の議論なんです、ラディカル・オーラルヒストリーって。 twitter.com/nobuko_kosuge/…

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「語り部」というと稗田阿礼的な人物なり集団を連想するんでしょうが、「古事記」はまさに歴史研究書とはいえないわけで。ラディカル・オーラルヒストリーは「歴史研究」にはなりえないと思うな。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

加えて、「語り部」が担うことになる二次的なメンタルストレスをケアしないとまずいわよね。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

オーラルヒストリーは以前からあったんですよね。従来型のオーラルヒストリーというのはその人物が「語りたい」記憶なんです。対してラディカル・オーラルヒストリーだと被害の被害の記憶を「語らせる」という性格が強い。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

かつ、（被害者の）語りだけでヒストリーすなわち歴史を書けるというのが、ラディカル・オーラルヒストリーですね。論文などで利用するときに発話者の承諾も不必要だし、反証できなくてもいいという立場ですからね。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

いや、ですから、「語り部」の問題はひとえに「聞き手」の質によるんですよね。質が低い「聞き手」や自説に利用したがる「聞き手」あるいは当事者の言を乱用したい「聞き手」にかかるともうもう、です。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

『歴史と和解』（東京大学出版会）に寄稿した拙論で詳しく書きました。まあいろいろあったので、議論並置の意味も込めてですね。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「語り」を誰がどう活かすかと言っているわけです。「語り」そのものを否定しているわけではないです。念のため。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

個人的には、「語り」よりも「綴り」のほうがはるかに扱いやすいです。「綴り」ならば批判的な態度をとれます。しかし、「語り」はそうはいきません。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

XXが「小菅はｘｘだ」と言っていたと「論文」で書かれてもねえ。噂話じゃないんだからさ。でもそういうのを持ち上げたひとたちもいたわけで。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

まあ、私がラディカル・オーラルヒストリーに挑戦するとしたら、本文2000字・注20000字だね。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

注：「綴り」＝手記、回顧録、日記など。 twitter.com/nobuko_kosuge/…

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

被害の記憶、辛い思い出を語っている人に対して「それは違う」とは言わないでしょう？　ラディカル・オーラルヒストリーの限界ですよ、それが。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

だいたい、同じことを語るのでも、朝語るのと昼語るのと夜語るのでは違ってくるし、疲れた時と元気な時では異なってくるし。「語り手」を怒らせるのは喜ばせるのは、そんなに難しいことじゃないです。