「空間情報科学」が目指すところは何処?

昨日の「地図とは?」http://togetter.com/li/189513や「「地図」と「データ」の違い」http://togetter.com/li/188723の流れを受けた、@geo80kさんと@sada1110さんの議論を中心にまとめてみました。
科学 空間情報学 GIS
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Kozo Kamada @geo80k
@_hfu_ 数学的に(あえて)整理してみると。昨年の GIS 学会で岡部会長が言われたように、最初に位相空間がある。ここで、導入される位相は、極端な言い方をすれば、原子同士の相互関係(の部分集合)に基づくものである。相互関係のどれを採用するかは、「何をモデルとするか」に通ずる。
Kozo Kamada @geo80k
位相だけだと(計量がないと)距離や面積は分からないが、それでもバスの路線図などではある程度十分かも知れない。バスの路線図の場合は、バス停前の道路の接続関係のみを採用した位相と呼べる。
Kozo Kamada @geo80k
ここに計量を入れることは、座標を導入することとほぼ同義である(数学的に拘った説明は省略する)。どのような座標を導入するかは、CRS という概念と近いものがある。
Kozo Kamada @geo80k
位相の取り方=モデリング。しかし、同相(同じ位相を持つこと、またそのような一対の集合)の場合、一対一で位相を保つ集合(以下「同相写像」)が存在し、数学的には区別しない。(数学系以外の人は、ここで大半が脱落させられるのが問題。私も長い間だめだった<数学科卒としては致命的だが)
Kozo Kamada @geo80k
で、同相な全ての集合について、もっとも標準的な(自然な)表現はなんだろう、という考え方が入りうる。最も自然な表現は、通常、ユークリッド空間に最も近い、というような考え方で整理できることが多い。すると、そのような位相空間から普通のユークリッド空間への写像が「標準的写像」として定まる
Kozo Kamada @geo80k
「標準的」という言葉は、数学だけのものではなく、物理(古典力学、量子力学)などでも登場する。canonical と書く。物理の場合は正準方程式という名前で登場することもあるかも。Hamilton Canonical Form とか。
Kozo Kamada @geo80k
結局、地図とは、1)どのような位相を採用するのか(モデリングの問題)、2)どのような標準的写像を採用するのか(表現の問題) の2つに集約したい。これが数学的な立場。(一挙に書いたので、穴があるかも知れぬが、@_hfu_ さんにインスパイアされて)
Kozo Kamada @geo80k
バスの路線の場合。バス停の集合Mと、(乗り換えを含み)適当なバスに乗ってMの元 a から b へ移動することを Fab と書くこととして Fab 全体の集合【F】と書く。【F】に乗法 Fab * Fbc = Fac とを導入すれば【F】は群をなす(ように拡張することができる)。
Kozo Kamada @geo80k
バス路線を群で表現しても、おそらく一般の人には何の意味がないが、数学的にはこういった場合も「同一視」してしまう。バス停はインスタンス、群はクラス定義として扱うことは可能である。
Kozo Kamada @geo80k
誰もバス停を群として表現したいとは思わないかも知れないが、群として取り扱うことで(そのバス停の地域性からは独立したような手法での)解析を導入できる場合がある(そのような解析の導入正当性が、群論側で保証してくれる)。もちろん、地域特性に基づく解析は別途行わなければならない。
Kozo Kamada @geo80k
標準的な写像がある、ということは、ジオ的に言えば、マッシュアップの可能性を確実に保証する、ということでもある。
Kozo Kamada @geo80k
紙の上にペンで地図を描く限り、モデル設計と表現とは分離できない。紙地図になれた人は、GIS 上でも分離しないかもしれない。しかし、GIS(というツール)で地図を扱う場合には、無理にでも、モデル設計と表現とを分離しなければならないのではないか。
Kozo Kamada @geo80k
私が個人的に QGIS のCRS に若干の違和感を感じるのも、座標系の採用と投影方の採用とは本質的に分離すべきであるのに分離されていない、という点に尽きる。
Kozo Kamada @geo80k
私が QGIS の CRS に違和感を覚えるのも、本来分離すべき座標系の採用と投影法の採用とを分離せずに扱っているから、に尽きる。
Kozo Kamada @geo80k
電子国土基本図は、デジタルなので、位相(地物の採用基準)と、表現(位相をユークリッド空間へ写す写像の表現)とを分離して考えたいのであった。その意味では、前にも言ったとおり、先にラスタ画像が登場したのが不幸の始まり(誤解の温床)であった。
Kozo Kamada @geo80k
自分は研究者ではないので、先行研究を頭に入れ尽くすことは今後も絶対に実現しないと確信している(そんな能力はない)。が、空間的思考と言う(言ってみる)からには、位相(計量の入った、微分可能多様体)との互換性を忘れてはうまくいかないと思っている。
Kozo Kamada @geo80k
計量位相多様体については、伊理先生が(中央大学での最終講義でだったか)もっと格調高くお話しされたような記憶がある。
Kozo Kamada @geo80k
訂正 : もっと格調高く → もっとずっとずっと格調高く
hfu @_hfu_
@geo80k 「私的地図」で何を言おうとしていたかも私の整理不足と思います。裏道については共有の「道」語彙の適用なので私的ではない。他の人には不可知な空間認知は、(あるとすれば)それは私的。壁抜けについては壁抜けという概念が共有されているので私的ではない。と私は解釈してます。
hfu @_hfu_
@geo80k 多分「私的記述」と「私的語彙」に場合分けして説明した方がよくて、でもどちらについても、「公共的な記述、公共的な凡例なくしては交換ひいては思考が不可能」と。((小声で)@tosseto さんってこの辺りお詳しいでしょうか)
Kozo Kamada @geo80k
@_hfu_ すると、私の文脈での「私的地図」は「標準的でない写像」と言い直すべきですね。
Kozo Kamada @geo80k
【補足】「研究者ではないので先行研究をすべて追いきれない」とは書いたが、追えなくて良いとは思っていない。追える限りは追い、その中で無矛盾な考え方を導きたい。それでも外から崩される恐れは大きいので、メタ論理も用意しておきたい。これでも完全ではないことは明白だが。
Kozo Kamada @geo80k
さらに外から見ようと、もう一段メタ論理を導入するのは避けたい。私の能力ではメタメタになってしまうからであるw
Kozo Kamada @geo80k
カノニカルな位相を持ち、カノニカルに表現されている地図。そのようなものが用意できるのかそもそも不明瞭であるが、そのような地図をこそ、 基本図と呼ぶべきなのであろう。
Nobusuke Iwasaki@つくば @wata909
地図っていうと、基本的にはジオな地図を想起するわけだけど、ジオじゃない地図もあるんだよね。遺伝子地図とか、脳地図とか。Wikipediaの地図とMapの説明の違いが面白い。http://t.co/df71rskT http://t.co/ssR6ehk5
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コメント

Kozo Kamada @geo80k 2011年9月23日
見通しをよくするためにという観点で,ほんの少しだけ修正しました。
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