アップルペクチンについて考えてみたこと

少し古い話ではありますが、折角考えたことを忘れたくないのでまとめました。 ベラルーシで放射性セシウムの排出促進剤として使われているアップルペクチンについては、すでに@buvery さんのブログ記事http://bit.ly/pCIBvKFOOCOM.NETの松永和紀さんのコラムhttp://bit.ly/pchhUQ の2通りの解説がありますが、アップルペクチンの効果を否定したフランスのグループの動物実験の論文http://1.usa.gov/onRu6B については、こういう考え方もできるのではないだろうか、というのがこのまとめを作った理由です。
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かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 経口で、WBCで測定して前後の値を比べられて、というのがヒトの条件と近くなるのでいいのでしょうけれど

2011-09-28 18:22:36
かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 ラットの実験で使われたのはビタペクトではないあたりも実験結果に影響があるのかもしれないですね

2011-09-28 18:23:49
nao @parasite2006

@WavyStream はい、市販品を買って使っていますが、これもひとつ大きな問題だと思います。有効性を検証する論文を共同で出そう、ついてはビタペクトを提供してほしいともちかければ出さないとは言われなかっただろうと思うのですが。

2011-09-28 18:26:53
かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 その場合、有効であるという結果が得られなかったらどうなるのかちょっと怖いような気がしますけれど。

2011-09-28 18:34:22
nao @parasite2006

@WavyStream ヒトに経口投与して食品とともに入った放射性セシウムの排出促進効果を見た結果はプラセボとの間にはっきり差がついている以上(ベラルーシのサナトリウムのデータを700人分積みあげた論文が2007年に出た)、動物実験でもセシウムを経口摂取させていればその延長上かと

2011-09-28 18:50:35
かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 誰かやってくれるといいんですけれど。動物実験と乖離したとしても、その原因がわかればセシウム関係の動物実験を組むときの注意点にはなりますし。

2011-09-28 18:57:22
nao @parasite2006

@WavyStream アップルペクチンのセシウム排出効果を検証する動物実験は、静脈注射ではなく経口摂取で再検討してほしいものです。このフランスのグループの論文の結論の最終段落、普通論文でここまで書くだろうかというほどのきつい言葉が並んでいてあきれます。

2011-09-29 14:20:24
nao @parasite2006

@WavyStream 「本研究ではエステル化度の低いペクチンをただ一種類調べただけだが、否定的な結果が得られたことからラットでペクチンのリガンド効果を検討する実験をさらに行うことは勧められない

2011-09-29 14:32:58
nao @parasite2006

@WavyStream 続いて「in vitroの錯体形成試験を行えばpHの関数として錯体(ここではペクチンとセシウムの複合体をさす)のアベイラビリティ(おそらく医薬品のバイオアベイラビリティの意味?)の情報が得られ、エステル化度の異なるさまざまな種類のペクチンの検討もできよう」

2011-09-29 14:48:26

(ここでこの論文が「pHの影響を検討する必要がある」と言っているのは、正電荷を持つセシウムイオンとペクチンのような負電荷をもつ物質との結合は、アルカリ性pHで強まり、逆に酸性で弱まることがわかっているためです。土壌中の粘土鉱物とセシウムイオンの結合の強さがその土壌が酸性かアルカリ性かで変化するのも、同じ理由によります)

nao @parasite2006

@WavyStream おそらくこのフランスの論文が書かれた背景には、前年2005年にフランスの原子力安全規制機関であるIRSNが出したペクチンのセシウム排出促進効果に関する調査報告書http://t.co/ujNOFDYr があるのだと思います。

2011-09-29 14:55:08
nao @parasite2006

@WavyStream 論文の著者5人の中にはIRSN報告書の著者(3人)は一人も入っていませんが、この報告書のp.7のペクチンの化学構造図と全く同じものが論文でも図1として使われています。さらに報告書は、ペクチンの有効性は文献報告を見る限り十分証明されているとは言いがたく(続)

2011-09-29 15:08:11
かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 この2件の内容がきついとおっしゃっている分ですか? 好意的に解釈すれば、ペクチンの種類(というか状態で)違う可能性があるので、in vitro で(たぶん放射性でない)セシウムとの結合性とか調べて、in vivo実験はそれから、とも読めます。

2011-09-29 15:09:54
かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 今後事故が起きたときにその国でヴィタペクトが簡単に手に入るとは限らないし、ペクチン一般で検討できる方がいいとは思います。チェルノでの有効性の検証というよりも、万一の事故に備えて有効な手段かどうか検証したいのでは。

2011-09-29 15:12:46
nao @parasite2006

@WavyStream なるほど、この読みも成り立ちますね。私は第1文を見るなり驚いて、ここまで書かれたら誰も動物実験に手を出す人はいないのも無理はないし、今後もまず出ないだろうと思ってしまったのです。

2011-09-29 15:15:20
かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 実際その後検討されているのかどうかよくわかりませんけれど。ベラルーシではヴィタペクトを配布しているようですし、フランスとしては喫緊の課題ではないと思われたらやられていないかもしれません。

2011-09-29 15:24:15
nao @parasite2006

@WavyStream (続き)証明するには次のような追加実験・研究が必要だと列挙しているのですが、その中に動物実験が入っています(もっともこれは心筋へのセシウムの蓄積が実際に起こるかどうかを確認するためのもので、論文で実際に行われたものとはデザインがかなり違う)。

2011-09-29 15:32:23
nao @parasite2006

@WavyStream 恐らくそう急いでやるほどのこともないという判断になったのでしょうね。余談ながら、この報告書の最終部分でアップルペクチンの有効性検証に必要な臨床研究の対象選定のためにすべきこととしてあげられているものが(続く)

2011-09-29 15:40:30
nao @parasite2006

@WavyStream (続く)現在IRSNが実施中のこどもの不整脈とセシウム137の関係を検討する大規模疫学調査http://t.co/CYS5TZYs検討項目といくつも対応しているのが興味深い

2011-09-29 15:42:32
nao @parasite2006

@WavyStream 今回ご一緒に検討させていただくことができて本当に良かった。やはり一人だけだと思違いがたくさんあったことがよくわかりました。

2011-09-29 15:58:03
かすみよん@ハイラルの何処か @aSaP_4thDP

@parasite2006 こちらこそ拙い意見に耳を傾けていただき、ありがとうございました。togetter でまとめておられるのもとても有用だと思います。どうか頑張ってください。

2011-09-29 16:23:50

@leaf_parsley さんからも新情報

リーフレイン @leaf_parsley

@parasite2006 アップルペクチンのtogetterを拝見しました。 ペクチンに関してはISRNがhttp://t.co/QA3Cgirk  を2005年に作成しているので、参考にどうぞ。

2011-09-29 21:45:30
リーフレイン @leaf_parsley

@parasite2006 あと、ヴィタペクトの場合、ビタミン類が入ってるわけですが、http://t.co/gkYLoEiP の実験で、放射性セシウムによってビタミンDが減少してしまうという報告があって、ヴィタペクトによってその減少分を補完して、状態がよくなる可能性あります

2011-09-29 21:49:23
nao @parasite2006

@leaf_parsley 有難うございます。この報告書はまとめの説明文にも書いたFOOCOM.NETのコラムhttp://t.co/QI4jVaLR にも出てきます。p.15で例の「5 Bq/kg体重で10%, 10 Bq/kg体重で半数に心電図異常」説の原型らしい論文を論評

2011-09-30 12:42:29
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