ドスケベうさぎメスケモとすけべする小説 最終回

ドスケベうさぎメスケモと、大団円すけべする小説だよ!
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ヨコシマくん @QUIZcat

「私はお前らのせいで、家族も仕事も失った。お前らに全部奪われた……! あなた達さえ来なければ私は幸せだったのに……!」 女が懐に手を入れる。

2022-09-25 22:56:04
ヨコシマくん @QUIZcat

「この淫売が! ふしだらで尻軽な売女共め! 穴モテしてるだけなのに調子に乗って勘違いしてるクソビッチめ! てめぇらなんて肉便器以上の価値はないんだよ都合のいいオナホール共! 地獄に落ちろ!」 女が何かを取り出した。紐が伸びている。

2022-09-25 22:56:24
ヨコシマくん @QUIZcat

「死ね!」 女が何か紐のようなものを抜いた。ガムテープでぐるぐる巻にされた四角い箱を投げつける。箱はラビノイドおばあちゃんの足にぶつかって落ちた。 ーー爆弾だ! 直感した。ここからすぐに逃げなくてはいけない。一刻も早く離れないと。

2022-09-25 22:56:51
ヨコシマくん @QUIZcat

「うおあああああああ!」 ……何故俺は爆弾に向かって走り出してるんだ? 周りにはたくさんラビノイドがいる。爆弾に気付いてない人もいる。このままだと大きな被害が出る。 だからってこんな。

2022-09-25 22:57:08
ヨコシマくん @QUIZcat

「誰も傷つけさせないッ!!」 何カッコつけてんだよ。お前はただの一般市民だろ。 首からヘルメットを取って爆弾に被せる。さらに上着を脱いで被せる。こんなもので防ぎきれるのか? わからないが無いよりはマシだろう。 俺はうずくまるように爆弾を抱え込んだ。最悪、俺の体で止めるしかない。

2022-09-25 22:57:33
ヨコシマくん @QUIZcat

ごめんね、アイリー。リン。俺は死ぬかもしれない。 ほんの数秒にも満たない時間が永遠に感じた。 バン、と破裂音がする。胸に衝撃を受けて俺は後ろに吹き飛んだ。あまりの衝撃に上下左右もわからなくなる。 口の中を切ったらしく血の味がする。息ができない。うめき声が勝手に出てくる。

2022-09-25 22:58:23
ヨコシマくん @QUIZcat

転がったヘルメットがちらりと見える。中に刃物や釘が大量に刺さっていた。 爆発と同時に危険物を撒き散らすタイプのやつた。被せた上着や俺の腕や脚にも数本刺さっている。 うまく防げたのか。わからない。 しかし体中が痛い。身動きが取れない。

2022-09-25 22:58:45
ヨコシマくん @QUIZcat

「貴方! 大丈夫? すごい無茶するわね。……そこのお前! この国のレスキューを呼びなさい。警察もよ!」 おばあちゃんラビノイドが駆け寄ってくる。的確な指示を周りに出す。こんなときでも冷静だ。 「傷を見せなさい」 「うぐっ、ぅ〜〜〜…」 声が出せない。肺から空気が絞り出されるみたいだ。

2022-09-25 22:59:29
ヨコシマくん @QUIZcat

おばあちゃんラビノイドに服を破られ体をまさぐられる。痛い。 「肋骨が折れたかもね。素人の作った爆弾だったからこの程度で済んでるけど、さもなきゃ貴方、体がバラバラに吹き飛んでたかもしれないわよ?」 「ぅ〜っ……」 「胸を打ったのね? 膝を立てるわよ。腹筋を緩めればある程度違うでしょ」

2022-09-25 23:00:15
ヨコシマくん @QUIZcat

「けがにん……けがにんは」 「いないわ。貴方が守ったのよ」 良かった。怪我人はいないのか……! 「何よ……あんたなんなのよ」 爆弾を投げつけた女がへたりこんで呆然としている。

2022-09-25 23:00:33
ヨコシマくん @QUIZcat

「たかがセックスのための相手じゃない、命をかけて守る価値あるの……? そんなもののためにどうして体を張るのよ……何故なの! 答えなさいよ!」 わけがわからないと言う顔をしている。一番わけがわからないのは俺なんだけどな。本当に何故こんなことをしてしまったんだろう。

2022-09-25 23:00:59
ヨコシマくん @QUIZcat

一つだけ理由が思い浮かぶ。たったひとつの大切な答えだ。俺の信念であり、アイリーたちを愛してる理由でもある。もうそれしかない。息も絶え絶えに答えを絞り出す。 「俺が……俺が…… 『ケモナー』だからだッ!」

2022-09-25 23:01:15
ヨコシマくん @QUIZcat

獣人が大好きだからだ。ふわふわしてもふもふした生き物が大好きだからだ。ラビノイドが大好きだからだ。こんな可愛い生き物が傷つくなんて耐えられない。文句あっか!

2022-09-25 23:01:35
ヨコシマくん @QUIZcat

「わけがわからない……! わからない……!」 女が頭を抱えた。 騒ぎを聞きつけた野次馬が周りを囲んでいる。地球人、ラビノイド、たくさんの人たちが。

2022-09-25 23:02:13
ヨコシマくん @QUIZcat

「……マザー?」「あれ、マザーじゃない?」「マザーだ!」「なぜここに!」「テロあったんじゃないの?」「マザー! ご無事ですか!」 ラビノイドが口々に騒ぎ出す。 「マザー! こちらにいらしたんですか! あれほど離れられてはなりませんと! 言ったのに!」

2022-09-25 23:02:37
ヨコシマくん @QUIZcat

黒服のラビノイド2名が駆け寄ってくる。側近か? 荷物多っ。めちゃくちゃ本買い込んでるな! コミケ楽しんでるな! 「おお、お前ら。荷物持ちが主人の側を離れるなんて何事よ」 「爆発事件があったと聞きました! ご無事ですか!」 「巻き込まれた。爆弾を投げつけられたわ」

2022-09-25 23:03:54
ヨコシマくん @QUIZcat

「なんと! 申し訳ございません! お側を離れてしまった上にその身を危険に晒すなど!」 「この処分は如何ようにも!」 「許す。それよりこの子を介抱してやりなさいな。身を呈して守ってくれたわ」 「ま、マザー……? マザーって……」 「バレちゃったわね。お忍びだったんだけど……」

2022-09-25 23:04:18
ヨコシマくん @QUIZcat

地球人も気付いて騒ぎ出す。 「マザー?」「ラビノイドの偉い人じゃない?」「テロか?」「やばいんじゃないの?」「なんでコミケに?」 マザーが立ち上がり、手で制すと全員が一斉に静まり返った。 「おい、お前ら。アレをやるわよ」 「はい!? 今ですか?」 「今よ」 「えー……おほん」

2022-09-25 23:04:46
ヨコシマくん @QUIZcat

ラビノイド側近二人が咳払いを一つ。 「静まれーーい!」 「静まれ静まれーい!」 「このモンドコロが目に入らぬか!」 「このお方をどなたと心得る!」 「恐れ多くも先のマザーラビノイド、エレオノーラ・エル・ラビリア217世であらせられるぞ!」 「皆のもの、頭が高い! 控えおろーう!」

2022-09-25 23:05:28
ヨコシマくん @QUIZcat

「「は、ははーっ!」」 日本人に刻まれたDNAが反射的に跪く事を強要する。一斉に誰もが頭を下げた。紋所を出されて名乗りを上げられたら跪かない日本人はいない。 「あっはっはっは! 面白い! ほんとにみんな頭を下げたわ! あっはっはっは!」 マザーが腹を抱えて笑った。何やってんだこの人。

2022-09-25 23:06:07
ヨコシマくん @QUIZcat

「ええ、いかにも。妾こそがマザーラビノイドです。貴方は国家テロから要人を守ったヒーローよ」 「マザー! 発言をお許しください!」 ラビノイドが一人、前に出た。 「許す! 申せ」 「地球を侵略しないでください!」 「そうです! 私達、地球人が好きです!」

2022-09-25 23:06:41
ヨコシマくん @QUIZcat

「滅ぼすだなんて可愛そう!」「どうかお慈悲を!」「お願いマザー!」「マザー!」 ラビノイド達が口々に声を上げる。みんな、地球が、好きなんだ。 「待て待て、妾の娘たちよ。何か勘違いしてないかしら?」 マザーが、腕を組む。

2022-09-25 23:06:57
ヨコシマくん @QUIZcat

「妾が娘たちを送り出す時に、地球を侵略してこいなんて一度でも言ったかしら? 妾は自由に振舞えと言った。その後人口がどうなるかは妾にもどうにもできないわ。お前たちが地球の者と話し合い、決めること。もちろん、増えすぎたラビノイドを本星で受け入れるくらいはできるけど、それだけよ」

2022-09-25 23:07:20
ヨコシマくん @QUIZcat

周りのラビノイドは固唾をのんで耳を傾けている。 「地球の事は地球のラビノイドに任せます。あなた達が地球人と協力して、未来を作りなさい」 「ありがたいお言葉……」 ラビノイドは納得したようだが、これは詭弁だ。ラビノイドが鼠算式に繁殖することをどうにかしなければ根本的な解決にならない。

2022-09-25 23:07:43
ヨコシマくん @QUIZcat

結局結果は変わらないのだ。マザーは『任せる』と言って関与しないつもりでいる。 俺は口を挟む。 「マザー……!」 「貴方、あまり喋ると傷に響くわよ?」 「オスの……ラビノイド……地球に呼んで……」

2022-09-25 23:07:59
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