ドスケベうさぎメスケモとすけべする小説 最終回

ドスケベうさぎメスケモと、大団円すけべする小説だよ!
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ヨコシマくん @QUIZcat

「言いたいことは分かるわ。確かにオスのラビノイドと地球人女性からは地球人が生まれます。でもね、ラビノイドオスはみんな兵隊としての役割を持ってるの。他の星に大量に兵隊を送り込む行為、侵略と何が違うのかしら?」 言われてみればその通りだ。そう言われると返す言葉もない。

2022-09-25 23:08:22
ヨコシマくん @QUIZcat

「もし、オスのラビノイドを送り込むことがあるとすれば、それは今回みたいなテロの報復行為としての軍事侵略か、地球人の理解と信頼を得られて、兵隊でも受け入れてくれる様になった時ね。貴方達次第よ」 結局、マザーは侵略するともしないとも言わなかった。

2022-09-25 23:08:43
ヨコシマくん @QUIZcat

マザーに侵略の意思があるかもわからない。何もできないのが歯がゆい。 数分して俺の呼吸が楽になり始めた頃、警察や救急車が駆けつけてきた。 反ラビノイド団体はどさくさに紛れて逃げたようだ。爆弾を投げつけた女は座り込んで動かなかったので、警察に連れて行かれた。

2022-09-25 23:09:01
ヨコシマくん @QUIZcat

「そうだ、貴方。お礼をしなくちゃね」 マザーが俺の顔を覗き込んだ。深い赤の瞳が俺を見つめてる。 「一つだけ、何でも願いを叶えてあげる」 「え……?」

2022-09-25 23:09:25
ヨコシマくん @QUIZcat

「命を賭けてくれたんだもの。それくらいしないとね。好きな願いを言いなさい。妾の権力なら大抵の事はできるわよ。巨万の富?贅を尽くしたご馳走? それとも……」 マザーが俺の耳元で誘惑するように囁く。 「酒池肉林。ヤりたい放題の宴かしら?」 そんな事ができるのか。ラビノイドらしい発想だ。

2022-09-25 23:10:04
ヨコシマくん @QUIZcat

「ラビノイドの王宮に住まい、毎日違う女を抱き、遊んで暮らすのよ。素敵じゃない?」 それは魅力的な提案だ。しかし俺にはアイリーがいる。リンも大事だ。 「俺には……大切な人が」

2022-09-25 23:10:35
ヨコシマくん @QUIZcat

「あら! 意中の娘がいるなら全員連れてくればいいじゃない。お姫様待遇にしてあげるわ。みんなで好きなだけ子を成しなさい。家族も連れてきていいわよ?」 そんな無茶苦茶が通るのか! できるのか、マザーなら。 俺の頭に数々の思い出といろんな人たちの顔が思い浮かぶ。

2022-09-25 23:10:56
ヨコシマくん @QUIZcat

アイリー、ミーナ、ダスクさん、メロウさん、俺の両親、リン……リンの家族も? 「本当に……なんでも……いいんですね?」 「ええ、なんでも」 「どんな願いでも?」 「こういう時は地球の言葉で、『二言はない』というのかしら? ええ、妾に二言はないわ」 「じゃあ、お願いがあります」 ーーーー

2022-09-25 23:11:31
ヨコシマくん @QUIZcat

一ヶ月後。 俺は羽田空港第3ターミナル、スペースポートのロビーにいた。 アイリーもリンも一緒だ。ダスクさんもいる。 特にリンはソワソワしている。 俺たちはこれから、ラビノイドの星へ行き、一生を遊んで暮らす……わけではない。

2022-09-25 23:11:57
ヨコシマくん @QUIZcat

宇宙船から降りてきたのは、たくさんのフェリンだ。まだ幼い子供を抱いた女性もいれば、やせ細った老人もいる。リンはその中に自分の父親と母親の姿を見つけた。 「父ちゃん? 母ちゃん? ……父ちゃん! 母ちゃん! オレだよ! うわああーっ」 「シャオリン!」

2022-09-25 23:12:28
ヨコシマくん @QUIZcat

リンはボロボロ泣きながら両親に飛びついた。両親とも、やつれて足を引きずり、ボロボロだけど、確かに生きて再開できた。 首と耳の翻訳機をオフにしたのか、フェリン語でたくさん話している。積もる話があるんだろう。感動の再開にもらい泣きしたアイリーが鼻をすする音が後ろから聞こえた。

2022-09-25 23:12:52
ヨコシマくん @QUIZcat

「ダイスケ!」 リンに呼ばれた。リンの両親が深々と頭を下げた。 「ダスクさん、何個か翻訳機をお借りしても?」 「もちろんだ! 行ってこいヒーロー!」 ダスクさんは、俺の背中を強く叩いて送り出した。翻訳機は本来の持ち主の首と耳に着けられ、俺とフェリンの数人は日本語で会話が可能になった。

2022-09-25 23:13:48
ヨコシマくん @QUIZcat

リンが俺に抱きついた。頭を撫でてやる。 「この人だよ、この人が助けてくれたんだ。地球で匿ってくれて、ずっと守ってくれたんだ」 「娘がお世話になりました……」 「あなたが、マザーラビノイドに我々『フェリンの解放を指示した』と聞いております」

2022-09-25 23:14:14
ヨコシマくん @QUIZcat

「まぁ、指示っていうか、お願いしただけですけどね」 マザーは約束を守った。 そう、俺はフェリンを奴隷扱いから解放し、日本に避難させるようにマザーにお願いした。 日本のお偉いさんとひと悶着あったらしいけど、結果無事にフェリンを地球に呼ぶことができた。

2022-09-25 23:14:44
ヨコシマくん @QUIZcat

マザーの強権は地球の日本にも及ぶらしい。どこまで手を伸ばしているのか恐ろしくなる。 突然手に入れた自由に戸惑っているフェリンもいるが、ラビノイドを受け入れてなんだかんだうまくやってる地球なら、大丈夫だろう。

2022-09-25 23:15:05
ヨコシマくん @QUIZcat

リンの父親がフェリン達に何事か大声で説明すると、みんなが俺に跪いた。空港のロビーにいる人々が何事かとギョッとして見ている。 「あなたは、フェリンの英雄です。全フェリンを代表してお礼を言わせてください。ありがとうございます」 「いえ、ほんと気にしないでください、お願いしただけなんで」

2022-09-25 23:15:39
ヨコシマくん @QUIZcat

「あなたの名は未来永劫語り継いでいきます」 いつの間にかフェリンの歴史に名を残してしまった。恥ずかしいな……もっとこう、かっこいい名前とかに変えておいてもらえないかな。あとはめちゃくちゃ背が高くてイケメンって事にしておいてほしい。

2022-09-25 23:16:01
ヨコシマくん @QUIZcat

「ええと、まずは地球へようこそ。ここにいるラビノイド達はみな善良です。あなた達を差別したり奴隷扱いしたりしません。こちらにいるラビノイドのダスク氏が、フェリンを数十名雇ってくれるそうです」

2022-09-25 23:16:22
ヨコシマくん @QUIZcat

「ご紹介に預かりましたダスクです。貿易会社を経営しております。今、ラビノイドの星では地球文化が大人気です。そのため、地球語をラビノイド語に翻訳する仕事が、いくら人手があっても足りません。フェリンの優れた語学力をお借りしたい」

2022-09-25 23:16:41
ヨコシマくん @QUIZcat

ダスクさんには本当に感謝している。翻訳業だけでなく、積荷運搬などの単純作業でも何百人か雇ってくれるらしい。ダスク貿易会社地球支社を作る際も、ぜひ雇用したいと言っている。 実際、ここにいるフェリンは第一便で、あと数回往復して何チームかに分けてくるらしい。

2022-09-25 23:17:05
ヨコシマくん @QUIZcat

総勢何千名なのか聞いてはいないが、結構な人数なんじゃないか? まあ全員が全員、地球で仕事もなく飢えることは避けられそうだ。ダスクさん曰く、 「実は、フェリンの星との戦争には俺の親父も出兵していてな。悲惨な戦争だったと聞いている。こんな形で親父の罪滅ぼしができるなら、ありがたいよ」

2022-09-25 23:17:29
ヨコシマくん @QUIZcat

とのことだ。 同時に「マザーの王宮で酒池肉林も捨てがたかったがな! わっはっは!」と、冗談めかして言われた。俺も捨てがたかったけど、みんな幸せそうだから良いかな……。

2022-09-25 23:17:54
ヨコシマくん @QUIZcat

「あーあ。私も、お姫様扱いされながらダイスケと一緒に暮らしたかったな〜」 アイリーが俺の腕に自分の腕を絡めながらそんなことを言う。 「ごめんよ」 「ううん、いいの。そういうところに惚れたの! 好きだよ、ダイスケ」 「俺もだよ、アイリー」

2022-09-25 23:18:25
ヨコシマくん @QUIZcat

俺のほっぺたにキスするアイリーの笑顔は、本当に眩しい。この笑顔を守りたい。 リンが反対側の腕にしがみつく。 「何から何までありがとう……父ちゃん達や友達に生きて会うなんて諦めてたのに……アンタには一生かかっても恩を返しきれないよ……」 「いいんだよ。気にしないで」

2022-09-25 23:19:04
ヨコシマくん @QUIZcat

「もう、オレ、ずっとアンタについてくからな。奴隷だってなんだってなるよ」 「自由を手に入れたんだから、自由にすればいいのに。いい男見つけてさ」 「アンタのことが好きだ、って言ってんの!」 顔に猫パンチが飛んできた。同時にほっぺたにキスされた。ツンとデレを両方受けた。

2022-09-25 23:19:43
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