サルトル『嘔吐』(白井訳)読書メモ

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かんた @0sak1_m1d0r1

「もしも私が間違っていないなら、堆積して行くすべての徴候が私の人生の新しい混乱の前兆であるなら、ああ、それは怖ろしい。なにも私の人生が豊かであるとか、重要であるとか、貴重であるとかいう意味ではない。しかし私は怖れるのだ。生れようとしているものを。私を奪い去ろうとするものを――。」

2023-01-23 20:55:50
かんた @0sak1_m1d0r1

(サルトル『嘔吐』白江訳)

2023-01-23 20:56:24
かんた @0sak1_m1d0r1

「私の好きなすべてのもののうえに、工事場の赤錆の上や、柵の腐った板の上に、太陽は、けちけちした尤もらしい光を落している。それは、眠られぬ夜のあとで、前夜、熱狂的な気持で決心した事柄や、消しもせずひと息で書いた文章などに、朝になって人が投げかける視線に似ている。」

2023-01-24 01:37:14
かんた @0sak1_m1d0r1

(サルトル『嘔吐』) →カッコよすぎる。

2023-01-24 01:37:29
かんた @0sak1_m1d0r1

人間はつねに物語の語り手であり、自分の物語と他人の物語に囲まれて暮らしている。彼は日常のすべての経験を、これらの物語を通して見る。そして自分の生活を、他人に語っているみたいに生きようと努めるのだ。 (サルトル『嘔吐』白井訳)

2023-01-24 21:10:46
かんた @0sak1_m1d0r1

「山の手人種」?(サルトル『嘔吐』白井訳) pic.twitter.com/GBY2bLQnhn

2023-01-24 21:19:26
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かんた @0sak1_m1d0r1

〈人生〉は、彼らのために考えることを引き受けたりするだろうか。彼らは新しいものを旧きものによって説明する。——そして旧きものをさらに旧き出来事によって説明した。 (サルトル『嘔吐』白井訳)

2023-01-25 13:35:24
かんた @0sak1_m1d0r1

「ぼくが困ってしまうのは、ぼくがある種の楽しみを味わえないということではなくて、むしろ、人間活動の一部門全体がぼくに無縁であるということなんです……。」 (サルトル『嘔吐』白井訳) →これは昔思ったことがあるな。

2023-01-27 10:21:23
かんた @0sak1_m1d0r1

「よくわかったでしょう、君があのふたりを愛してはいないということが。多分、町ではふたりの姿を見わけることもできますまい。君にとってふたりは象徴でしかないのです。

2023-01-28 11:26:37
かんた @0sak1_m1d0r1

君が感動を覚えつつあるのは、少しも彼らに対してではない。<人間の青春>に、<男と女の愛>に、<人間の声>に感動を覚えているのです」 (サルトル『嘔吐』p197)

2023-01-28 11:28:03
かんた @0sak1_m1d0r1

サルトル『嘔吐』、実存主義の教科書として、あるいはアフォリズムを読むような読み方で読み切ってしまった。小説の読み方としては堕落しているので反省する。

2023-01-28 15:05:33
かんた @0sak1_m1d0r1

訳者の白井浩司による、サルトル『嘔吐』「あとがき」に、タイトル和訳にかんする面白いエピソードがのっている。『嘔吐』は「おうと」ではなく「はきけ」と読むのが正しいらしい(物語内容をふまえれば当然かもしれないが)。 pic.twitter.com/nj5WofY9ys

2023-01-28 15:09:52
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