「古生物の骨格はいかに多様か」のスライドを作ってたら一部の奴らのせいでどんどんおかしな図ができていく

名は体を表しすぎ!
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都市大古生物研 @PaleoLabTcu

論文を参考に「古生物の骨格はいかに多様か」というスライド用の図を作っていましたが、予定していた画像のタテ・ヨコ比がどんどん狂っていきます…。 pic.twitter.com/4W7xwJYGjO

2023-08-15 12:05:50
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都市大古生物研 @PaleoLabTcu

論文はこちらMatsubara et al. (2017)。腰より先の椎骨数は、脊柱の発生が前から後にかけて進む中で、腰の形成を誘導するタンパク質が分泌されるタイミングによって(意外とシンプルな仕組みで)決まるということのようです。 nature.com/articles/s4155…

2023-08-15 12:11:55
リンク Nature Anatomical integration of the sacral–hindlimb unit coordinated by GDF11 underlies variation in hindlimb positioning in tetrapods The position of limbs varies across vertebrates. Here, the authors show that GDF11 is a key factor in the integration of sacral vertebrae and hindlimb positioning and underlies diversification of the hindlimb position in vertebrates.
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

作図の参考にしたプレスリリースはこちら。わかりやすくするためになるべく折りたたみたくなかったのですが、折りたたまないとそれはそれで難しいですね。 scienceportal.jst.go.jp/newsflash/2017…

2023-08-15 12:13:38
リンク Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」 脊椎動物の胴の長さ決める遺伝子の仕組みを解明 名大グループ | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」 カメの胴は短くヘビが長いわけを「GDF11」という遺伝子が働くタイミングの違いで説明できる、と名古屋大学などの研究グループがこのほど英科学誌電子版に発表した。同グループは脊椎動物の進化解明の糸口に
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

Tokyo City University, Paleontology Lab.東京都市大学・理工学部自然科学科・古生物学研究室のアカウントです。ラボ主のアカウントはこちら▶ @japanfossil

リプ欄より詳細など

恐竜生理学の学芸員 @Anomro

なぜかニワトリの仙椎が2個しかない(いやそもそもBoas, 1933をどう捉えるかにもよりますが) twitter.com/paleolabtcu/st…

2023-08-15 15:07:15
リンク Wikipedia 仙椎 仙椎(せんつい)は、脊椎動物のうち四肢動物の脊椎および骨盤を構成する骨格要素。 非四肢動物型魚類は脊椎動物で最初に出現したグループであり、腹椎(または背側椎骨)と尾椎のみで構成される脊椎を持つ。仙椎が他の脊椎から区別されるのは、陸上に進出して肩帯および腰帯という抗重力機構を手に入れた四肢動物からである。腰帯を形成する腸骨がある脊椎の肋骨と関節する場合、その脊椎が仙椎と定義される。仙椎より前側の脊椎は仙前椎、後側の脊椎は尾椎である。 両生類は1個、爬虫類とオポッサムは2個、大部分の哺乳類は3〜5個の仙椎が認 130
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

@Anomro 頚椎のことばかり考えていたので腰仙椎の境界のことをあまり深く考えていませんでした。どこに置くのが妥当でしょうかね。

2023-08-15 15:12:16
恐竜生理学の学芸員 @Anomro

@PaleoLabTcu 返信ありがとうございます。 Matsubara et al. (2017)を参照しているならば、緑色の腰椎の部分も全て仙椎としてしまうのが良いのかなと思います。 Boas (1933)ではseg. Ⅱをワニ類の仙椎と相同としている一方、Matsubara et al. (2017)によって(言及していないですが)その仮説は弱められています。

2023-08-15 15:28:08
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

@Anomro なるほど、ありがとうございます。実は腰仙椎の境界については特にMatsubara et al. (2017)を参考にせず別の解剖図説で少し確認しただけでした。おそらくそれが昔の仮説に則っていたのでしょうね。

2023-08-15 15:32:06
恐竜生理学の学芸員 @Anomro

@PaleoLabTcu 先生のおっしゃる解剖図説とは加藤嘉太郎の家畜比較解剖図説でしょうか? 正直、あの本以外でその分け方をみたことがなく、なぜあのような分け方をするのか(というか、そもそもどこの椎骨を指してるのか判然としませんが)全くわかりません… もし、何かご存知でしたらご教授いただきたいです。

2023-08-15 15:50:23
新編 家畜比較解剖図説〈上巻〉

嘉太郎, 加藤,昭二, 山内

都市大古生物研 @PaleoLabTcu

@Anomro 仰る通りその文献で、複合仙骨の椎骨二つは仙椎でその前は腰椎、後ろは尾椎の一部とされてますね。しかしどの二つを指すのか、また根拠や元文献は私も分かりません。確かに解剖記載的には腸骨とともに一体に癒合する椎骨は全て仙椎としてよいわけだし、形成機序からみても全て仙椎なわけで、謎ですね。

2023-08-15 16:10:08
tsuyoshi azuma @azulblue

@PaleoLabTcu 首長竜ってひとつの骨が大きく、長くなるのではなくて、数も増えてるんですね。

2023-08-15 12:38:32
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

@azulblue はい、首長竜の頚椎自体は椎体の高さ/長さの比で言うと高さのほうがあるくらいで、基本は頚椎の数を増やすことによって首を長くしているようです。頚椎の長さが伸びたタニストロフェウスやキリンとは対照的ですね。

2023-08-15 14:03:35
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

ご指名のあったタニストロフェウスは首長竜と同様、全長の半分近くが首という異形の爬虫類ですが、頚椎数は12-13くらいでこの図ではニワトリより少なくなってしまいます。首長竜が80個近くの短い頚椎で頸を伸ばしたのに対し、タニストロはひとつひとつの頚椎を伸ばしました。 twitter.com/ktn_ghk1884/st… pic.twitter.com/P5ugy0Ixzp

2023-08-15 13:38:02
雨月琴音 @ktn_ghk1884

タニストロフェウスとかいうレジェンド好き twitter.com/paleolabtcu/st…

2023-08-15 12:28:51
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リンク Wikipedia タニストロフェウス タニストロフェウス (Tanystropheus) は、中生代三畳紀中期に出現した爬虫類の絶滅した属。恐竜やワニなど主竜類に近縁なプロラケルタ目に属する。 属名のTanystropheusとは、ラテン語で「長い脊椎」の意。 タニストロフェウスは1855年にポーランドで発掘された。ヨーロッパ各地で化石が発見されているが、近年では中国でも同種と見られる化石が発掘されている。 全長の半分以上、3分の2近くが首であり、現在知られている古今の脊椎動物の中で、全長に対して首の長さが占める割合が最も大きい生物である。 1 user
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

頚椎数が意外と多くないという点では、首の長い恐竜(竜脚類)のギラッファティタンでも13個かそれよりちょっと多いくらいで、やはりひとつひとつの頚椎が巨大になっています。そしてキリンに至っては、哺乳類のほとんどがそうであるように、頚椎の数はたったの7個です。 pic.twitter.com/yHWe9iikT0

2023-08-15 13:58:04
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リンク Wikipedia ギラッファティタン ギラッファティタン(Giraffatitan, 「キリンの巨人」、「巨大なキリン」の意味。ギラファティタン、ジラファティタンなどともいう)は後期ジュラ紀の竜脚類恐竜の属の一つ。もともとはブラキオサウルスのアフリカの種と考えられていた。ギラッファティタンは数十年にわたって最大の恐竜と思われていたが、その後の発見によっていくつかの恐竜はこれを超えている。大型ティタノサウルス類は体重ではギラッファティタンを凌駕していた。 ギラッファティタンのサイズの推定値は亜成体である HMN SII に基づいている。全長21
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

ニワトリを修正したらだいぶキモい感じになりました。 twitter.com/Anomro/status/… pic.twitter.com/VR2LFHMMb4

2023-08-15 15:40:16
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宇宙大将軍・駄々漏り真紅 @dadamori_snk

@PaleoLabTcu 首長竜、尻尾は短いと思っていたけど結構椎体数あるのね。

2023-08-15 14:30:29
都市大古生物研 @PaleoLabTcu

@dadamori_snk 私も改めて図にしてみて同じ感想を持ちました。首長竜の尾椎は後ろに行くとだんだん小さくなっていくので、意外と椎骨数を稼ぐことができるようです。

2023-08-15 14:43:45
リンク Wikipedia 首長竜 首長竜(くびながりゅう、英:Plesiosauria)は、中生代三畳紀後期に現れ、ジュラ紀、白亜紀を通じて栄えた水生爬虫類の一群の総称。首長竜類にはその名の通り首が長く頭が小さいプレシオサウルス類と、首が短く頭の大きいプリオサウルス類の2つのグループがいた。多くは魚食性だったと思われる。非常に長い時間をかけて繁栄し続けたが、他の大型水生爬虫類同様、白亜紀末の大量絶滅を乗り切れずに絶滅した。 一部の種、例えばエラスモサウルスの仲間では首(頸)が体より長い。その他の種でも胴や尾を含めた長さと同じくらいのものが 6 users