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「美術市場」という価格維持のシステムを守るために、アーティストは必ずディーラーを通じて作品を売るべきで、Heb & Dorothyのように、下絵や小さな作品を、アーティストと個人的に仲良くなることで直接入手し、それで話題になったことを快く思わないディーラーも沢山存在しています。
2011-12-03 08:15:29![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
今は「アート界のマスコット」のようになったHerb & Dorothyは、かわいいお爺ちゃん・お婆ちゃん…という外見で得しているというか、何をやっても、みんなニッコリ見逃す状況になっていますが、アメリカのアート・ビジネス・ワールド的には、そこに至るまでいろいろあったと思います。
2011-12-03 08:19:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
義理やしがらみ、利権ベースの政治的な資金集めではなく、あくまでも理想のために資金を集めていくアメリカ型のファンド・レージングはできない…というのが、この20年間の日本観察の末の私の結論なので、私はファンドレージングのスキルを日本で教えようとは思わないし、教えられるとも思わない。
2011-12-03 08:24:26![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ファンドレージングがスキルとして教えられるように振る舞うのはミスリーディングだと思うし、また、そのためにお金を払ってまで学ぼうという人が沢山出るのが日本なので、私はあくまでも「アメリカの事例」としてしか美術館のファンドレージングについて話をしません。誤解を招くことはしたくない。
2011-12-03 08:27:59![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そういう意味で、「アート・マネージメント」という言葉の日本における使い方、特に大学などでのカリキュラム内での扱い方については、ゼロ・ベースで考えないと、このまま先へは進めない所まで来ているのではないか。もしかすると、芸術をやるなら、最初から日本に住まないという選択も必要かも…
2011-12-03 08:32:21![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
これは、すでに演奏家や指揮者、美術家でも成功している方の多くがすでにそうなわけですが、スポーツ選手にしても、実業家にしても、同じことなわけです。同じことをするのに、日本だとあまりにも困難、かつ、否定される…だったら、それが認められ、思う存分できるところへ移住すれば良い…となる。
2011-12-03 08:34:40![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
日本の美術館や劇場のシステムを「どうにかする」議論はいつまでも終わらず、その間、景気は後退して、予算はさらに減っていく。芸術関係の正規職員の求人なんて、はっきり言って、ありません。海外の芸術機関で仕事ができている人は、そこで、日本人として、できる限りの業績を残していくしかない。
2011-12-03 08:40:52![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
中国の現代アート作品の贋作問題はかなり深刻のようだ。 もともと工房で大量制作された作品が多い中国アート。工房で働いていたスタッフが贋作を作ってしまうので、絵は本物だが、サインが偽物なので、贋作となる。絵が偽物なら見分けは簡単だが、制作していた手の者の贋作を見分けるのは困難。
2011-12-05 12:21:34![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
Jackson Pollock painting sold in 2007 is fake - owner sues former director of Knoedler Gallery in NY for $17m http://t.co/3omPVrm8
2011-12-05 12:37:24![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
村上のサイン入りポスターはセカンダリーの健康的な相場は日本国内では4〜8万円です。国外に行くとTAXだのなんだのとあるので10万円超えてしまうかもですが、日本国内では10万円超えは業者間の過剰なコロガシによる、バブル構造にほかなりません。不健康な価格です。
2011-12-05 22:53:58![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
おはよう!今日は、アートのエンド・ユーザーは誰かということを考えてみたい。以前、友人に「おまえの作品は高すぎて、金持ちしか買えない。結局、アーテイストは金持ちのために作っているのか?」と問われた。
2011-12-07 08:42:47![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
1. ルネサンスを支えたメデイチ家、印象派を買い支えたアメリカのバーンズ。アメリカ現代美術を発展せしめたダラスのメニルやNYのホイットニー。そして、各国、各時代の王族貴族。芸術家は彼らのおかげで生きることができた。では、はたして芸術家は彼ら金持ちのために作っているのか。
2011-12-07 09:08:21![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
2. 実際、王侯貴族たちが支えた芸術家の作品を見ると玉石混交。大抵は良くない。ベラスケスやレンブラントなどは奇跡のケース。彼らは、雇われている施主に命じられたまま描くことを良しとせず、工夫を凝らし自身の世界観や哲学を潜り込ませている。それが、私達の感性を刺激するのだ。
2011-12-07 09:26:57![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
3. そして、そのような、誰の感性も刺激するような作品は、次々と所有者を変え、世界中のお金持ちの家を旅する。しかし、結局、最終帰港地は美術館や公共機関。民衆の前に公開されるケースが多い。つまり、アートのエンド・ユーザーは私達、民衆ということになろう。
2011-12-07 10:20:38![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
4. では、なぜ良い作品は「エンド・ユーザー=民衆」に届くのか。それは、 芸術家が、たとえ、お金持ちから金銭は受け取っても魂を売っていないからだ。彼らはお金持ちに敬意を払っても、媚びないからだ。そうした態度は必ず画面に付着し、私達を鼓舞する。
2011-12-07 10:48:13![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
5.要は、芸術家がどこを見ているか。誰に届けようとしているか。それで、届く先が決まると言っていい。概して、「まだ見ぬ民衆」へ届けようとする芸術家の作品は良い作品だ。だから、私達の元へ帰ってくるのだろう。では、金持ちの役割は無意味なのか。単なる通過点となってしまうのか。
2011-12-07 10:54:36![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
奈良さんや村上さんはセカンダリーで活発に取引されてるから、作品価格の裏付けもはっきりしてるからわかりやすい。 …しかし時折デパートの画廊で両者の作品見るがすんごいぼったくり価格… 買い叩いた後に倍の価格にしてんじゃないかってくらい… 相場を知らないとボラれる良い例ってことだろか…
2011-12-08 01:30:38![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
もう美術館つくらなくてもいいからさ、あのコレクションを宙ぶらりんにするのだけはやめてほしい。 > 橋下新市長、着工予定の市近代美術館を白紙に : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) http://t.co/nNCIuYWM via @yomiuri_online
2011-12-08 12:19:14![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
何度も繰り返して言うけど、NYのブロードウェーであれだけの数の劇場が繁盛し、NYUの映画学科に世界中から留学生が集まっているのは、NYにメトロポリタン美術館、MoMA、グッゲンハイム、ホイットニー、その他美術館があって、あの、五番街のセントラル・リサーチ・ライブラリーがあるから。
2011-12-08 12:33:12![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
クロムウェルは、美術品を買い漁って「国庫を疲弊させた」暗愚な英国王としてチャールズ1世を処刑したが、売り払った絵画の当時の額は「国庫を補填する」にはほど遠く、売却されたマンテーニャやティツィアーノなどは、最終的にワシントンDCのナショナル・ギャラリーなどに収蔵された名画ばかり…
2011-12-08 13:09:55![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
無駄を削減しようとしたクロムウェルに比して、苦しむ民衆のことなど考えもしなかったイタリア、ドイツ、オーストリア、フランス、スペインなどの君主は美術品を買い漁り、建物を造り続けて恨みを買ったが、400年以上経ってみたら、そのおかげで各国の人民たちは今も観光業で食べていけている。
2011-12-08 13:13:05![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
イギリスがもし、チャールズ一世のコレクションを売り飛ばさずにいたら…英王室の美術コレクションは世界に燦然とその名を轟かせていただろうし、その後のイギリスの歴史も違ったものとなっていたかも知れない。まぁ、イギリスは宝石だけはしこたま持っているけど、芸術音痴と長く嘲笑われる結果に…
2011-12-08 13:16:02![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
…ってか、アルス・エレクトロニカのあるリンツの経済状態なんて、だいじょぶかっていうぐらい、大変なんじゃないでしょうか? それこそ、予算削減を迫られ、「自治体連携」で、近所の小学生が団体で押し寄せ、走り回っていて、一時は実に悲惨な状況だったもんなぁ。そんな中、日本の視察団が来てた。
2011-12-08 13:27:56![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
子供たちが傍若無人に走り回るアルス・エレクトロニカから比べたら、いくら「景気が悪い」と言っても、サンノゼのテック・ミュージアムは、広いだけに、まだ、息ができる状態だった。リンツは現代美術館も、建物だけは巨大だったけど、人が居なくて、怖いぐらいだったし…でも、冬の舞踏会はやってた。
2011-12-08 13:31:58![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「非文化的」で「理解がない」から「芸術への公的助成金がほとんど出ない」と言われているアメリカの、しがないNPOでも、あれだけ各国連携のために世界を飛び回る予算があるというのに、「文化立国」を目ざしている日本は一体、どうなんだろう? 来週、話をするのに、ちょっと気が重いかも。
2011-12-08 15:01:30