三国志こばなし集2023年11月号(上)三国時代編

三国志こばなし集 @omikanboy3594

孫仁…最期に甘露と心から触れ合うことができて、良かった… 李孚…見立てを誤ったと思わねえが…そんな限界だったのか…甘露ばあちゃん… 甘露…孫仁と出会った頃を思い返しながら、天に駆けて行った。

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孫仁「…」 李孚「…」 甘露 孫「ありがとう…」 李「すまねえ孫仁ちゃん！」 孫「なに？」 李「俺が切り傷ばっかに捉われちまったから」 孫「ううん。そんな事ないよ、李孚殿」 李「え？」 孫「甘露との最期の時を、触れ合いながら迎える事ができたのは、あなたのおかげだよ？」 李「…孫仁ちゃん」

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孫「…」 李「…一緒にお墓作ろうか」 孫「ありがとうございます」 李「当然だ！」 牽招「李孚！」 李「…ああ悪い大将」 孫「おはようございます！牽招殿！」 牽「…その穴は」 孫「甘露が、天に」 牽「そうだったか…」 孫「でも、李孚殿のおかげできちんとお別れする事ができて、本当に良かった」

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牽「李孚…」 李「孫仁ちゃんと穴掘ったら訓練行くからよ」 孫「いいよ、李孚殿。あとは私が掘るから」 李「…いいのかい？」 孫「ちょっと、一人になりたいから…」 李「分かった。埋める時にまた呼んでくれ」 孫「よろしくお願いします」 牽「…またな」 孫「お気をつけて」 孫「…また、走ろうね」

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孫仁…一人になってからひとしきり落涙。 李孚…強面の顔から涙をこぼさないように必死だった。 牽招…お前があそこまでしたくなる気持ちがよく分かったよ、李孚。

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孫仁「…これでお別れだね、甘露」 李孚「おい男衆！手伝ってくれ！」 ？「さっきから随分その女にお熱じゃないか！」 李「義！今は野暮な事言う時じゃねえ！」 孫(女の声？) 義「昨日から牽招殿と李孚に可愛がってもらってるかわい子ちゃんとやらは、あんたかい？」 孫「…孫仁と」 義「聞いてない」

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李「…力比べなら、せめて甘露を埋めてから」 義「そんな老いぼれ牝馬なんざ、さっさと捌いて肉にでもしちまいなよ！」 孫「」 李「義！！」 孫「…今の言葉。即刻取り消しなさい」 義「お言葉遣いとやらもお上品だねかわい子ちゃん」 孫「取り消しなさい」 義「取り消すもんか」 孫「！！」 義「!?」

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李「孫仁ちゃん！！」 孫(絶対に許さない) 義「こちとら丸腰なんだよ！」 牽招「丸腰で彼女に喧嘩を売ったお前が悪い。曹義」 曹「…」 李「孫仁ちゃん！あんたらしくねえ！」 孫「武器がないなら武器をとりなさいよ！」 牽「棒だ曹義」 曹「よし！」 牽「離せ、李孚」 李「ええっ！」 孫「離して！」

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孫仁(絶対に許さない！) 曹義(虎かよこいつ！) 牽招「鋭いな李孚」 李孚「言ってる場合じゃねえだろ！」 孫「取り消しなさい！」 曹「くそっ！」 牽「どうだ曹義。日頃の大言はどこ行った？」 曹「うるせえ！」 孫「よそ見してる場合？」 曹「!?」 孫「…」 曹「…」 孫「…取り消しなさい」 曹「…」

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李「おら！棒はこれまでだ！」 曹「じゃあステゴロだ！」 孫(…師匠の突きの足元にも及ばない) 曹「はぁ!?」 孫「!!」 曹「」 牽「見えたか李孚？」 李「…見逃した」 孫「取り消しなさい」 曹「」 孫「さっさと取り消せ！」 牽「喝！」 曹「!?」 李「絶息してたんだよ、こいつ…」 孫「…」 曹「…」

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李「孫仁ちゃん！もういい！」 孫「こいつが取り消すまで、やめない」 曹「…」 牽「引き際だぞ、曹義」 曹「その名で呼ぶんじゃねえ！」 孫「取り消せ！」 曹「…悪かった…取り消します」 孫「…」 曹「…」 李「おら男衆！見てねえで手伝え！」 孫「…ごめんね、甘露」 曹「チッ！」 牽「やれやれ」

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孫仁…突如現れた謎の女兵に怒り心頭。棒と体術で圧倒してのけた。 牽招…いい薬だったな！曹義！ 李孚…今は孫仁ちゃんだって気の毒なんだからよ！ 曹義…謎の女兵。孫仁の尾を踏んでしまったかのような物言いで完敗。何者だろうか…