近世以前の日本において、新生児に生存権はあったのか?

応用倫理学者のピーター・シンガーの議論がある時点で、その是非はさておき、「赤ん坊にも生きる権利がある」が普遍的な道徳律ではないと思うんですけどね。
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uncorrelated @uncorrelated

快楽殺人はいかんよねみたいな共通項もそこそこあるので、普遍的な部分が無いわけでもなく。また、コーランにもスンナにも基づいていない慣習法の方が、西洋的価値観と衝突を引き起こしがちだったり。 twitter.com/gerogeroR/stat…

2023-12-01 11:19:30
もへもへ @gerogeroR

イスラームのシャーリアにだって人権規定ととらえられる規定はあるけど、うちらとは大分違ってますよ。 逆に明確な世界共通規定があるならなんで国連の人権理や条約すら認める国と認めない国が存在するのよ。 twitter.com/ura5ch3wo/stat…

2023-12-01 11:07:01
木原虚数 @eternal2konofan

@uncorrelated 生存権等は共通してる 問題は自由権の方

2023-12-01 11:27:00
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

権利と義務がセットであるならば、何の義務も果たせない赤ん坊には生きる権利はないという結論になります。それはおかしいので、生きる権利は生まれながらに誰もが持っているものと考えるしかありません。·····① また人権の範囲は国家が決めるものならば、国家は赤ん坊の生きる権利を認めないで殺してもいいという結論になります。それはおかしいので「人権は国家より上位である」と考えるしかありません。·····② ①②より、「全ての人は生まれながらに自身の生命を尊重される権利を平等に持っており、その権利は国家より上位である」という結論になります。·····③ ③より、全ての人は生まれながらに、自身の生命を尊重される権利を平等に持つならば、誰もがその点では平等だということです。誰もが平等であるならば、生まれてきただけで奴隷として生きなければいけない人達が存在するのはおかしいので、全ての人は生まれながらに自由でもあるという結論になります。·····④ ③④より、「赤ん坊にも生きる権利がある」と考えるならば「全ての人は生まれながらに自由で平等であり、自身の生命を尊重される権利を持っており、その権利は国家より上位である」と考えるのが論理的です。このような考え方を、人権思想と呼びます。 世界のほぼ全ての地域で、赤ん坊を殺すのは悪いことだと考えられています。赤ん坊を守ることこそ、人間社会の基盤だからです。よって世界のほぼ全ての地域で、「全ての人は生まれながらに自由で平等で、個人として尊重される」という考え方が、論理的に成り立ちます。

2023-12-01 13:26:22
木原虚数 @eternal2konofan

@zzTyV6vdCnkuLnm @uncorrelated 例えば自由権の一つ財産権 共産主義は、財産権等(会社が国が持つのもそれの一種)を否定しているが共産主義は、人権侵害なひどい主義なのか共産主義自体は宗教も否定する時もあると聞くが 違うだろう少しずつ国ごとに人権としては違う事もあることがある事実である 生存権等最低限は共通してるかもだが

2023-12-01 13:54:54
uncorrelated @uncorrelated

@eternal2konofan @zzTyV6vdCnkuLnm 高木さんと木原さんの話が噛み合っていない気がするのですが、それはさておき、木原さんの財産権は普遍的ではないという指摘は妥当だと思います。マーフィーとネーゲルの『税と正義』amzn.to/3sZEiDU にも、所有は政府があることで成立する法的な慣習であり、絶対視できないと指摘が。

2023-12-01 14:14:58
uncorrelated @uncorrelated

@eternal2konofan @zzTyV6vdCnkuLnm 高木さんの「赤ん坊の生きる権利」ですが、パーソン論の観点からは(意外でしょうが)認められていないです。乳児の親や周囲の心情を考えれば、現代社会では嬰児殺しは認められないと考えるわけですが、人格と認めるまで成長していないので、古代ギリシャのように周囲の人々が気にしないのであれば、

2023-12-01 14:19:20
uncorrelated @uncorrelated

@eternal2konofan @zzTyV6vdCnkuLnm 悪とは言えなくなります。現代においても、重度の障害を持つ乳児を安楽死させる事が許されるか? — と言う御題があって、倫理学者のシンガーは許されると結論しました。これは、生きる権利自体はないからこそ、出てくる結論になります。詳しい説明は『実践の倫理』amzn.to/3sXM9ln を参照で。

2023-12-01 14:26:51
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

@uncorrelated @eternal2konofan 「赤ん坊を殺すのは悪いことだ」と考えないのがイスラム社会であると主張しないと、イスラムの人権は、欧米の人権とは論理的に違うものになるんだという結論にはならないかと。 生存権という概念は、世界の多くの国である程度は普遍的に見られるものだと思います。

2023-12-01 14:30:52
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 人格というか、パーソンの生存権は普遍的に認められていますよね。功利主義者は認めるべき理由を考えています。しかし乳児はパーソンではないと考えられるので、その利益自体を考慮に入れるべきとは言えません。なので、既にあげた例ですが、重度障碍がある新生児の安楽死が肯定されることになります。

2023-12-01 14:33:59
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

@uncorrelated @eternal2konofan そういう議論もありますが、世界の大半の地域では赤ん坊は人間だと認められています。 日本でも欧米でも中国でもイスラムでもそうです。赤ん坊を人間だと見なす考え方は、世界の多くの国にありますよ。

2023-12-01 14:44:00
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 重度障碍がある新生児の安楽死が肯定されたのは、オーストラリアの事例です。オランダでも認められているとか。近世ぐらいまで遡れば嬰児殺しは一般的で、日本でも口減らしが行われていました。

2023-12-01 14:47:05
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

@uncorrelated @eternal2konofan 何の障害もない新生児を殺すことも、オーストラリアやオランダで肯定されたのですか? 赤ん坊に生きる権利がないならば、障害の有無で殺していいかどうかは変わらないはずですが。 それと嬰児殺しが一般的であったことと、赤ん坊は人間ではないと思われていたかどうかは別の話です。

2023-12-01 14:54:11
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 何の障害もない新生児を殺してはいけない理由は、親の不利益になる他、社会の他の人々が生存権に不安を抱く可能性があるからだと説明されています。つまり、新生児を殺してはいけない理由は、新生児の生存権ではないのです。

2023-12-01 14:56:04
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 直観にあわない人が多い議論だと思いますが、脳死患者の安楽死の問題や、人工妊娠中絶の正当化なども統合的に考えることができるので、これは有力な考え方だと思います。動物もパーソンなので殺してはいけないみたいな話も出てきてしまいますが。

2023-12-01 15:00:15
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

@uncorrelated @eternal2konofan 直感的には世界の多くの人は「赤ん坊にも生きる権利がある」と感じるのですね? ならば、「赤ん坊にも生きる権利がある」という直感は普遍的ということになるじゃないですか。

2023-12-01 15:10:01
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 赤ん坊にも生きる権利があるのであれば、重度障碍がある新生児の安楽死は認められません。障碍の有無で人権は剥奪されないからです。

2023-12-01 15:11:17
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

@uncorrelated @eternal2konofan 普遍的かどうかを問題にしています。直感的には世界の多くの人は「赤ん坊にも生きる権利がある」と感じるのですよね。 ならば、「赤ん坊にも生きる権利がある」という直感は普遍的という結論になるじゃないですか。

2023-12-01 15:13:33
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 我々が直観的に「赤ん坊にも生きる権利がある」と感じるのは否定しませんが、古代ギリシャや近世までの日本の人々はその直観を持っていなかったようですし、オーストラリアで新生児医療に従事する医療スタッフも疑っていたようです。

2023-12-01 15:15:50
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan オーストラリアの病院では重度の障害(例えば二分脊椎)を持つ乳児が出産されると、保護者が治療を諦めて六ヶ月以内に徐々に衰弱死に至るケースが大半で、この救命にならない延命治療は医療関係者を消耗させていたそうです。それで、倫理学者に安楽死は許されるか検討を依頼したのです。

2023-12-01 15:17:14
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

@uncorrelated @eternal2konofan オーストラリアの人々も「赤ん坊にも生きる権利がある」と感じてると思いますよ。 救命にならない延命治療のケースで、延命を諦めることを「赤ん坊に生存権があると感じてない証拠」だとするのは無理がありますよ。

2023-12-01 15:22:52
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 生きる権利があるのであれば、技術的金銭的に可能な延命を勝手に諦めるのはおかしいですよね?

2023-12-01 15:25:30
高木健一 @zzTyV6vdCnkuLnm

老人でも、救命にならない延命治療のケースで、本人の意思が確認できない場合に、家族が代わりに延命治療を続けるかどうか判断することはありえます。そういうケースがあっても、老人に生存権がない証拠にはなりません。 それと江戸時代には水子供養が行われていたので、近世までの日本人は赤ん坊を人間と見ていなかったという主張は事実に反します。

2023-12-01 15:32:02
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 老人と言うか、脳死状態の場合もまたパーソンではないので安楽死が許されるという同様の理屈で考えることができます。ところでオーストラリアの事例は治療を諦めて6ヶ月以内に衰弱死なので、治療を諦めなければもっと生きられることを指摘するのを忘れていました。水子供養は動物供養もあるので

2023-12-01 16:06:17
uncorrelated @uncorrelated

@zzTyV6vdCnkuLnm @eternal2konofan 供養をしていたことを根拠に人格と看做していた根拠にならないと言うことです。少なくとも、成人や幼児に対して劣後した命しか持たないと看做していたはずです。なお、嬰児殺しはそこそこ広く見られる慣習で、欧州でもキリスト教が広まる以前の古代ギリシャで見られました

2023-12-01 17:24:03