島薗進氏『医学のあゆみ』12/3特集・長瀧重信「はじめに」批判のまとめ

『医学のあゆみ』239(10)12/3刊の特集は、長瀧重信氏に依頼された企画「原発事故の健康リスクとリスク・コミュニケーション」。これに対する島薗進氏の批判をまとめました。
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  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-21 20:47:35
    1『医学のあゆみ』239(10)12/3刊は長瀧重信氏の企画で「原発事故の健康リスクとリスク・コミュニケーション」特集。これは放射線医学・影響学の安全派専門家が結集し安全論の正当化を図ったもの。だが、強引な議論が多く逆に安全論の破綻を露呈。http://t.co/CiM74EvC
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-21 20:51:37
    2『医学のあゆみ』239(10)。長瀧「はじめに」は自由論述を封じる宣言。「様々な主張が科学の名前で発表されると社会は混乱する」。「国際的にはこのような混乱を避ける必要性から、放射線の影響について純粋に科学的な知見に関する国際的な合意を定期的に報告するという習慣が確立されている」
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-21 20:53:27
    3『医学のあゆみ』。長瀧「はじめに」。「純粋に科学的な知見」とは何?誰が「国際的な合意」を決定するのか?「この科学のみ(個人的、政治的、社会的主張にではなく)に基づいた国際的な合意」。科学は複雑な問題につき多様な見解が並存するのが当然。「純粋」「不純」「科学のみ」誰が決める?
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-21 20:56:17
    4『医学のあゆみ』239(10)。長瀧「はじめに」に疑問。大多数の科学者により合意された科学的知見は勿論あるが、国際的に合意されねばならないような事柄もある。統一された「純粋な科学」というが国際的な合意を必要とするのはなぜ?「純粋な科学」で合意できないから政治的な合意が求められる
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-21 21:04:14
    5『医学のあゆみ』長瀧「この合意に対抗できる研究結果をもつ…専門家は世界のどこにもいない.したがって科学者は,個人の主義主張とは別に,この国際的な純粋に科学的な合意を一致して社会に説明する義務がある…」。科学者が個人の科学的見解を述べていても「主義主張」として排除するのか?
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-21 21:05:12
    6『医学のあゆみ』239(10)12/3。長瀧「はじめに」。この「科学」ついての議論は「科学」理解としてまったく妥当でないし、「科学」に真実よりも政治的な力を尊ぶことを勧めるものと解することもできる。「純粋な科学の国際合意」を掲げ、自由な学問・言論を封殺しようとするもの。つづく。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-21 21:47:13
    まさにそのとおりですね。だから倫理委員会が必要です。@kimitakatajimi 科学には合意形成という過程は存在しないことには同意しますが、医学の社会的応用である医療は、合意形成の上にな成り立っています。RT “@私: 5『医学のあゆみ』長瀧「この合意に対抗…
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:35:13
    1『医学のあゆみ』239(10)12/3。長瀧「はじめに」Ⅱ(続です)http://t.co/CiM74EvC 学問上の議論は社会的に合意形成が必要な時は控えるべきと主張。「学問」「科学」「“科学”」の使い分けに注意。氏にとり「科学」は神聖な権威なので「学問」「“科学”と区別」。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:36:35
    2『医学のあゆみ』239(10)長瀧氏は言うⅡ「もちろん、学問上の議論は、科学の進歩のために大いに推奨されるべきであり、現実に世界中で膨大な研究が遂行されている。しかし、様々な主張が科学の名前で社会に直接に伝わることで混乱を招く状況下では、“科学”的な結論が下されるまでの議論は」
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:37:18
    3『医学のあゆみ』12/3長瀧氏「はじめに」Ⅱ「まず責任を持って科学者の間で行うべきである」。統治する側に都合のよい科学論。広い範囲の科学者(学者)(ということだろう)は情報多元化を避けて討議を控えよと言う一方、「専門の」科学者(ということだろう)の内だけで議論をせよという。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:40:48
    4『医学のあゆみ』239(10)長瀧氏の論Ⅱ「責任を持って科学者の間で」討議せよという場合の「科学者」は「専門家」ということ。だから長瀧・前川氏による低線量WGは児玉龍彦氏や木村真三氏は招いたが倫理・社会の観点はリスク心理学の中谷内氏のみ、被災者である福島県民も招かなかった。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:42:51
    5『医学のあゆみ』長瀧氏の論Ⅱ。ICRPは現存被ばく状況で20mSv以下の参考レベルを決めるについては「最適化」optimizationの原則を守れと言っている。つまり、「すべての被曝は、経済的及び社会的な要因を考慮に入れながら合理的に達成できる限り、低く保たなければならない」。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:43:25
    6『医学のあゆみ』12/3長瀧「はじめに」Ⅱ「低線量被ばくの管理に関するワーキンググループ」はICRPの勧告にそって参考レベルを討議する任務を負っていた?ICRPはそういう問題を専門科学者だけで討議せよなどと言っていない。長瀧氏は異常に強い権限が専門「科学者」にあると考えている。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:45:11
    7『医学のあゆみ』長瀧氏は言う。「その上で、社会に対して発せられる科学者からの提言は、一致したものでなければならない」。ここでは「科学者からの提言」となっている。この種の問題では科学が一致した見解に達し得ず、ポリシーについての「提言」であらざるをえないことを認めているかに見える。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:46:01
    8『医学のあゆみ』239(10)長瀧氏は言うⅡ。ところがすぐに転じて科学者は国際的合意を社会に示せという。そしてその後で国際的合意は「科学的事実」なのだという。「科学者にまず求められるのは、国際的に合意が得られている過去の知見を、分かりやすく社会に示すことである。科学的事実と」
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:46:52
    9『医学のあゆみ』239(10)長瀧氏は言うⅡ「科学的事実とされるもののうち①国際的に合意されている事項はどこまでなのか」を明確に表明し、②合意に達していない部分は「科学的に不確実、あるいは不明である」と一致して社会に示す必要がある」。ここでの「科学的事実」という言葉は異様。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-22 08:47:24
    10『医学のあゆみ』長瀧氏の「科学的事実」とは何かはおって検討。とりあえず確認すべき点―「科学的事実」(「科学的言明」というべき)のうちほとんどの科学者が承認しているものとそうでないものを分けることと、国際機関で合意されたものとそうでないものを分けることは異なる。(つづく)
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:34:32
    『医学のあゆみ』239(10)12/3。特集「原発事故の健康リスクとリスク・コミュニケーション」、企画者である長瀧重信氏の論考を検討中。関連して『科学』82(1)掲載の影浦峡「「専門家」と「科学者」:科学的知見の限界を前に」は長瀧氏他の専門家への批判。鋭く論理明快です。お勧め。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:36:52
    1低線量WG座長の怪しい科学論『医学のあゆみ』239(10)「はじめに」論Ⅲhttp://t.co/CiM74EvC 長瀧氏はUNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)が合意したものがほとんどの科学者が承認できる科学的言明であるかのように言うが、これは事実と異なる。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:40:47
    2低線量WG長瀧氏の怪しい科学論『医学のあゆみ』239(10)「はじめに」批判Ⅲ。核大国等、原発を推進する国家の代表が主導権を握り政治的合意のための科学的言明を行う機関(中川保雄『放射線被曝の歴史』)。反対する多くの学者がおり国や電力会社の支援を受けにくい状況で研究している。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:41:34
    3低線量WG座長長瀧氏の怪しい科学論『医学のあゆみ』239(10)「はじめに」批判Ⅲ。国連は核の「平和利用」を唱える常任理事国(核兵器保有国)の意志の下、放射線被曝の過小評価を歓迎する体制。原爆被爆国の日本が被曝過小評価に協力するよう、アメリカはあらゆる工作を行って来た。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:43:07
    4低線量WG座長長瀧氏「はじめに」(『医学のあゆみ』)批判Ⅲ。核開発国家主導のUNSCEARが「国際的に純粋に科学的な合意」機関とするのは疑いを招くもの。「一般の方々に「何を信じればよいのか分からない」という不安感」をもたらす主な要因は政府周辺の科学情報が公明正大でないから。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:47:09
    5低線量WG座長長瀧氏「はじめに」(『医学のあゆみ』)批判Ⅲ。他の科学分野で国連委員会が権威をもつ例などあるか?それぞれに科学者が構成する国際学会があり自由な討議を行い合意など求めない。ただ、各国学会は倫理的政治的問題に関わらざるをえない時に科学討議とは別に倫理委員会等を設ける。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:47:37
    6低線量WG座長長瀧氏「はじめに」『医学のあゆみ』239(10)Ⅲ。各国学会は倫理・政治的問題につき学会として合意することがある。だが、科学的言明につき科学者の自由を束縛するような合意を行うことはない。だが、長瀧氏は「科学者は…情報の混乱が起きぬようにする社会的責任」があると。
  • 島薗進 @Shimazono 2011-12-23 08:49:21
    7低線量WG座長長瀧氏「はじめに」批判(『医学のあゆみ』)Ⅲ。長瀧氏は科学的言明を統一し科学者は一致してそれに従う社会的責任があると。普段はともかく危機的な事態だからと言うのかしら?危機的な事態だからこそ多様な評価がある科学的情報を開示し合意判断の質を高めるのが本来(つづく)

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