3 「良い為政」の下で生きるということ、「良い改革」の下で生きるということ
良い為政者というのは、強い責任感からギリギリまで現体制と民衆生活を維持しようとして延命のために全力を尽くして旧弊を維持する人で、良い改革者は最初から現体制と民衆生活を維持することへの責任感が存在せず、国家百年の計のために、平然と体制と民衆生活を破壊することも辞さない人
2012-02-05 11:17:19後漢末の政治改革から始まる凄まじい社会崩壊を見るにつけ、良い改革者より良い為政者の下で生きたいものだとつくづく思います。快適な部屋に住んで、たらふくごはんを食べられて、趣味を楽しむ余裕があり、ネットで暇を潰して、日常では生命を脅かされる危険がない生活は手放したくないですからね
2012-02-05 11:20:40現在のままで続いたらいずれ破綻するとしてもできるかぎり延命して、自分が死ぬまで破綻するのを待って欲しいと思ったりします。社会の不公平は破綻した力がすべてのカオスの中でこそ最大限に拡大しますので、公平を望む立場としても、やはり英雄的な戦乱よりは腐敗した平和を望んでやみません
2012-02-05 11:24:34甘ったるい理想論と言われるかもしれませんが、僕から見たら体制や社会が崩壊した時に、自分た他人の生活が生命維持も不可能なレベルで破壊される可能性を歴史の教訓から想像できずに、現在の社会をぶっ壊したらバラ色の未来が待っていると信じている人のほうがよほど現実を踏まえてないと思います
2012-02-05 11:33:07こういうことを言うと左の方からは保守反動と言われて、右の方からはお花畑と言われて立場がないんですけどね。ただ、右でも左でも革命や改革に伴う犠牲への配慮がない人は、イデオロギーのために他人の生活を破壊することへの罪悪感がないという点で同じ穴の狢であると思いますね
2012-02-05 11:37:00同じ種類の人間が時代の流行によって左右に揺れてるだけとしか。保守を名乗るネオリベやレイシストを見ると、旧来の伝統と生活を保持することを目的とする保守本流より、何もかもを破壊して理想社会を築こうとする新左翼の中の過激分子や、文化大革命の紅衛兵と近い地平にいるように見えます
2012-02-05 11:41:51家族や地域社会の庇護も受けられず、公共サービスも受けられず、手元の現金のみが生命線という生活をした経験がありましたが、一言で言えば恐怖でした。財布が薄くなる度に、寿命が縮まった気持ちがしました。衣食住もサービスも全部お金を出して買っていて、当たり前に与えられるものじゃない
2012-02-05 11:46:55そういう感覚が骨身にしみておりますので、衣食住の入手が容易で、公共サービスを受けられる安定した社会というのは実に素晴らしいと思うんです。生活が安定しないと、皆が生きるために乏しいリソースを争う弱肉強食になります。そうなると最初に割を食うのはお金と力がない人とマイノリティ
2012-02-05 11:52:094 イデオロギーにおける個人生活の安定の考慮
暴力と数が支配する世界でこそ、最悪の不平等と不公平と差別が起きます。誰でも人間であるというだけで人間として扱われる社会というのも、結局は安定してお金が入り、充実した社会基盤が生活を支えてくれるがゆえの余裕が前提になってるんですね
2012-02-05 11:54:16だから、「じゃあ私の生活はどうなるのさ?」という疑問に対して納得できる答えを持たないイデオロギーは絶対に受け入れがたいです。申し訳ないのですが、自分の生きられない天国を実現するための犠牲になる気はありません
2012-02-05 11:57:09その点で言えば、究極的には「大義のために泣いてくれ」以外の答えを持たない右翼よりは、国家や経済の繁栄という大義のために個人を犠牲にしてはならないとする主張も含む左翼のほうがまだ共感は出来ます
2012-02-05 12:01:25まあ、「金無いしバイトあるから無理」って遠隔地の集会への参加を断った僕に、「生活よりもっと大切な戦いなんだ。金なら借りればいいじゃないか」と言った某セクトの活動家は地獄の業火に叩き落されるべきですが。こんな発想を許すイデオロギーは、どんなに立派な理論だろうが受け付けません
2012-02-05 12:06:35「金より大事なものがある」「安穏とした生活を捨てて立ち上がれ」という人間は、「僕の生活より、イデオロギーのほうが大切」と言っているわけなので、そういう考えで作られた社会は、やはり僕の生活をイデオロギーの犠牲に出来る社会でしょう
2012-02-05 12:11:53僕一人の生活を守る気がないイデオロギーが、さらに多種多様な価値観と利害を持つ万民の生活を守れるわけがありません。そんなイデオロギーでこの世界に何を実現しようというのか理解に苦しみます。武力革命を謳う急進的左翼とも、大義への献身を謳う急進的右翼ともお付き合いはご遠慮したいところです
2012-02-05 12:17:325 改革、建設、守成の別
@hanasakimasanao はじめまして。本来ならそうあるべきなのですが、改革を行うために強化した権力を、改革が終わってからは地位の維持に用いて権力の座に居座って建設や復興をおざなりにする改革者というのは珍しくないですね
2012-02-05 12:31:47@sweets_street 自分の理想の社会に一瞬で書き換えようとすると、保守だろうが改革だろうが反動、と言う事でわかっています。明治維新は奇跡的に成功した国家体制のパラダイムシフトなのです、それが証拠に以来どの国もそれに匹敵する政変、革命に、全くと言って良い程成功していません
2012-02-05 11:45:17@nonameagent 明治初期の新政権樹立と政治改革と抵抗勢力の排除、中期以降の殖産興業と議会政治建設と海外進出は担った人物も発想も異なるものでして、ひとまとまりの明治維新ではなくて、別個のものとして考えたほうが良いかと思います
2012-02-05 12:37:05@nonameagent 前者の政治改革と中央権力の確立までの段階だけなら、ドイツ帝国、トルコ共和国、ソヴィエト連邦、中華人民共和国、ナチスドイツ、戦後の日本国なども比較的短期間で成功しております。アジア・アフリカの開発独裁なども成功例といえるでしょうね
2012-02-05 12:41:37@nonameagent 奇跡ですね。日本とドイツは政治改革と経済発展の2つに連続して成功するという奇跡を、19世紀後半と大戦後の2度起こしました。1度までならできても、2度やった国は例を見ません。運と努力の賜物でしょう
2012-02-05 12:48:22