永江朗 「出版文化論」再販制と委託制 早稲田大学文化構想学部 #shuppan
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永江「2000年に再販制について議論されたが、公正取引委員会は(条件付)【当面存置】の結論。ただ、『緩やかな運用が消費者の利益になる』という意見をつける」#shuppan
2010-05-31 15:27:03再販制度の歴史…「・1915年、岩波書店が始める・・1919年、雑誌、書籍全体に広がる・1947年、独占禁止法制定。再販制禁止・1953年、例外事項として再販制度容認・1980年、現在のような新再販制度制定」 #shuppan
2010-05-31 15:27:27永江「【再販制のメリット1】1、全国同一価格(著作物は情報だから、日本国民なら同じアクセス可能性を担保する必要性)2、零細出版社が守られやすい(作り手が儲けを自由にコントロールできる)」#shuppan
2010-05-31 15:29:18永江「【再販制のメリット2】3、零細書店が守られる(大量仕入れ、大量販売の大手書店との価格競争をしなくてもいい)4、マイナーな本もだしやすい」#shuppan
2010-05-31 15:30:39再販のメリット…「・全国同一価格(平等な消費)・零細出版社の保護(大手の出版と同じ土俵で戦える)・零細書店の保護(大手であってもセールなどができない)・マイナーな本でも出版しやすい」 #shuppan
2010-05-31 15:30:52永江「【再販のデメリット】1競争原理が働かない2大手書店出版社に有利(15000の書店があっても、3000の出版部数しかない。なら、取次ぎは、大手の書店から本を配本する。なら、お客さんは豊富な品揃えの大手書店に足を運ぶ。零細書店の競争手段を奪っている)」#shuppan
2010-05-31 15:33:21再販制度のデメリット…「・競争原理がはたらかない・大手出版社、大手書店に有利(大手から順番に配本する・されるから)・多産多死の原因(本が偽金化している現状、出版点数は増大する)・消費者のメリットが見えにくい(安さを求めている消費者は無視)」 #shuppan
2010-05-31 15:35:11永江「【再販のデメリット・続】3多産多死の原因に。4消費者のメリットが見えにくい(消費者はk値下げなど、様々な要請をしている)」#shuppan
2010-05-31 15:35:18永江朗@早稲田「【海外の再販制】1OECD加盟30カ国中、実施は15。韓国もこないだやめた.2アメリカ、イギリス、スエーデン、フィンランドは非再販。3再販制度のドイツ<一年半の時限再販>フランス<時限再販・5%の枠組みで値引き可能>など、日本より弾力的な運用」#shuppan
2010-05-31 15:38:43海外では…「・OECD加盟国30ヵ国中、15ヵ国・アメリカ、イギリス、フィンランド、スウェーデンなどは非再販・再販制を採用する独、仏も、日本よりはるかに弾力的(ドイツでは出版一年半以降安売り可、フランスでも二年以降安売り可)」 #shuppan
2010-05-31 15:38:48永江朗@早稲田「【海外の再販制・続】ここかで硬直した再販制は日本だけ。じゃあ、海外は出版文化は崩壊したか?否。amazon。googleなど、豊富な文化を生んでるじゃないか」#shuppan
2010-05-31 15:41:10永江「『再販制が文化のために役に立っている』という言い方が懐疑的なのは自明ですね。再販制のないアメリカではAmazonが生まれ、Googleが生まれ、日本にはないのですから。直接的に結びつけることはできないかもしれませんが」 #shuppan
2010-05-31 15:41:55永江「【委託制のメリット】1資金力のない本屋でも並べられる2消費者はたくさんの本に触れられる3選書能力(お客のニーズを汲み取る力)のない書店でも本を並べられる」#shuppan
2010-05-31 15:43:38永江「次に委託制について話します。委託制のメリットとは・資金力のない書店でも本を並べられる・消費者はたくさんの本に触れられる・選書能力のない書店でも本を並べられる、といったものです」 #shuppan
2010-05-31 15:44:13永江「委託制のデメリットは、・リスクは出版社だけが負う(売れなければ書店は一方的に出版社に在庫を返品する)・市中在庫が突然、不良在庫化する・ベストセラー倒産のようなことが起きる(大量に注文→増刷→売れない→倒産)」 #shuppan
2010-05-31 15:47:45永江「【委託性のもと選べない書店】1パターン配本(規模・立地・実績によって、取次ぎに本を並べてもらう)2黙ってても本が来る3仕入れという感覚の欠落」#shuppan
2010-05-31 15:50:44永江「書店の論理・出版社の論理。共通するのは、目先のお金のために、本を無責任に出版し、返品していること。誰も、読者のことなんか考えてない。委託性と再販制が出版業界をスポイルしたと言う人もいる」#shuppan
2010-05-31 15:52:54永江「【出版大洪水のメリット】1本の種類が増えた2書き手にとって、表現の機会増えた3言論の幅が広がった4かつてだったら本にならなかったようなものまでもが本になる」#shuppan
2010-05-31 15:54:11永江「【出版大洪水のメデリット・続】書店格差の問題。大きな書店と小さな書店の格差(小さな本屋に出版ぶっすうが下がるので本が回ってこない)。アマゾンばかりが栄える」#shuppan
2010-05-31 15:57:09永江「【解決策】1責任販売制(売ったら利益・返品したらペナルティー。仕入れ価格と同じ価格では返品不可能)2再販制・委託制の廃止3出版点数を抑制する自主規制4流通システムの見直し」#shuppan
2010-05-31 15:59:15永江「【解決策2】電子書籍が改革する?流通システムを改善する。また、再販制度の網にかかっていないので、自由な価格が設定できる?まー、これからの出版を担う皆様が考えてくださいね」(以上)#shuppan
2010-05-31 16:00:52永江「ではこれらの問題を解決するためにはどうすればいいか。現在ある議論では・責任再販制(売った人にはメリット、返品した人にはペナルティをかすという制度)の導入・再販、委託制の廃止・新刊点数の自主規制・流通システムの改善などが挙げられます」
2010-05-31 16:01:08