英国ではなぜ議員がパブリックコンサルテーションを思いついたのか

政治家や行政側が思いつかなければ、民主的手法は普及しないのだろうか、と考えていたところ、niigatamamaさんがBSE当時の英国の状況について教えてくれました。
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

国と自治体だけでなく学者までが加担してその行為に及んだ例:『浅間山火山防災マップ2003年版』にみられる虚偽。 http://t.co/KEFQRiMS 地図上で、火山博物館の位置を4キロ円の外に出した。4キロ円は浅間山防災対応のクリティカルライン。

2012-02-27 07:12:08
早川由紀夫 @HayakawaYukio

「『浅間山火山防災マップ2003年版』にみられる虚偽」は、日本地球惑星科学連合2006年大会(幕張)で5月15日に発表した。私は、このとき、これを告発するつもりだった。告発する寸前までいったが、「学者がすべきことは書いて残すことだ」と先輩から意見をいただいて熟考ののち中止した。

2012-02-27 07:17:43
早川由紀夫 @HayakawaYukio

私が、今回、国にも自治体にも、そしてマスメディアにも自分からアプローチすることがないのは、このときの決心に基づく。私がアプローチする対象は住民だけだ。

2012-02-27 07:23:39
ありす @alicewonder113

学者から行政・自治体へのアプローチは本当にまったく期待できないのだろうか?

2012-02-27 08:35:21
ありす @alicewonder113

確かに英国でも、BSE・遺伝子組み換え食品の騒動によって、議員が気づいてパブリックコンサルテーションが行われるようになったという。つまり学者が何か言って政治が動いたというわけではない…

2012-02-27 08:38:31
ありす @alicewonder113

とはいえ、その議員の気づきは、普段から学者側から何らかのインプットがあって、気づく土壌があった、ということはないんだろうか。

2012-02-27 08:39:20
ありす @alicewonder113

平時の土壌が、危機時の行動を決める。であれば、平時の動きに期待するのは間違いではないが。

2012-02-27 08:40:54

ここでniigatamamaさんから、「学者から政治・行政へのアプローチはまったく期待できないのか」という問いに対して返信が入りました。

Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 それは、それぞれの考え方によると思います。実際に行動を起こしていらっしゃる学者さんたちも多くいる。地元にいらっしゃれば行政に一緒に働きかけてくれるし(押川先生が良い例)、中央に働きかけてくれる学者さん方も目立たないだけで、実際はいるし。

2012-02-27 08:44:42
ありす @alicewonder113

@niigatamama 学者側がいかに良心的でも、無力だという可能性を考えています。そして、有力であり得るなら、どういう形なのだろう、というのが今考えていることです。押川さんは、学者というより市民として動かれて、成果を上げていると思います。

2012-02-27 08:51:05
ありす @alicewonder113

ヴォルテールは学者が権力と一体となって効果を上げた例、モンテスキューは学者が権力を壊した例、なのかなぁ。権力壊すぐらいの話でないなら、学者が政治や行政に対してもっとも力を発揮するのは御用学者であるとき。

2012-02-27 08:56:21
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 その市民というのがポイントなんだと思います。学者であってもそこで生活している一市民であること。イギリスではチェルノブイリやBSEの時、学者たちはacademicだけどpractical thinkingができない人が多いと批判されました。

2012-02-27 09:00:27
ありす @alicewonder113

@niigatamama ということは、英国の議員たちは学者からのインプットは特に何もないのに、パブリックコンサルテーションを思いついたんでしょうか?それを思いついたのはどういう種類の人たちなんでしょう。

2012-02-27 09:16:55
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 多くの議員はどちらかというとacademicの側でした。そういった市民生活に活かす学びの場をという声に答えて、それまであまりオープンでなかった大学の中で改革が起きて行った。academicと市民、両方の側から歩み寄って行った。

2012-02-27 09:24:02
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 それに加えて、英はパブ(階級ごとに完全に住み分けされている)で議論をすることが、元々当たり前の社会であったことは、大きいと思います。学者、議員でなくても、市民が本当に議論好き。

2012-02-27 09:30:46
ありす @alicewonder113

@niigatamama 「そういった市民生活に活かす学びの場をという声」とは、市民が声を上げたのでしょうか?学者でしょうか?どうも聞いてばかりですみません。文献があれば読んでみます。

2012-02-27 09:36:40
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 私が留学していたころは、まだ動きが始まった初期段階だったと思います。その頃は、市民の側、そして市民としての感覚を強く持った社会科学系の学者からの声が大きかったと認識しています。

2012-02-27 09:44:57
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 英は日本とはかなり事情が違っていて、当時は大学進学率が10%。いわゆる学者、academicが集う場所がUniversity。practicalな勉強をするポリテクニックやカレッジはそういった動きの中でUniv.と統廃合を繰り返して大学と同レベルに

2012-02-27 09:48:50
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 高等教育機関への進学率は50%を超えるようになり、市民生活に役立つ科目が人気に。また、科目間の敷居も、以前にもまして取り払われ、履修科目の範囲が広がったことで狭い専門分野の中だけにとどまる研究者が減った。

2012-02-27 09:55:03
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 昔からあった成人学校(Adult School)もカレッジに格上げされるなど、市民と学者の間の敷居も低くなった。自然と政治的な議論や活動も共にしていくことが増えていった。

2012-02-27 09:58:04
ありす @alicewonder113

@niigatamama ずっと考えているのは、どうやって政治・行政を動かすのか、彼らが動くモチベーションはどこにあるのか、ということなんです。市民からの働きかけで動くのか、学者からのインプットがどうあればいいのか、それとも権力がごそっと入れ替わらないとどうしようもないのか。

2012-02-27 10:16:48
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 これについては、私もずっと同じことを考えてますよ(^^;)民意を政治に反映させるという点において、日本の今のシステムが機能しているとは思えないので。

2012-02-27 10:20:45
ありす @alicewonder113

@niigatamama 自分の行動について迷いはなくて、その辺は進めています。しかし、議員が話を聞く土壌づくりも必要で、今、島薗先生や林先生が、放医研や長瀧批判を強力に展開されています。一方でSTSが御用学者として政治行政にこうした状況をインプットする。そんな連携なのかなと。

2012-02-27 10:31:12
ありす @alicewonder113

@niigatamama ただ、楽観もできなくて、政治行政はそんなものでは動かないという焦りというか恐怖心がですね…

2012-02-27 10:34:24
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

@alicewonder113 日本でもそうだと思いますが、英では地方議員は市民からの風当たりが強く、高等教育機関とのパイプも持っているので、そういった人たちから動きを作っていくというのは可能だと思います。ただ2大政党制である英はやはり労働党が政権をとったことが大きかったのかな。

2012-02-27 11:04:43