「出版社が隣接権を欲しがる理由・法学者編」Vol3 最終章

赤松健先生による【なぜ出版社は「著作隣接権」が欲しいのか】 http://kenakamatsu.tumblr.com/post/19395239269/rinsetsu をキッカケとした、著作(特にマンガ)と出版社の持つ権利に関するまとめです。 「なんのこっちゃい」という方は下記「ダイジェスト版」をご覧ください。 続きを読む
法律 マンガ 著作隣接権 出版 編集 著作権
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これまでの経緯 Vol.1とVol.2

 お時間ある方は、下記2つの「まとめ」を読んでから本編にお進みください。

まとめ 赤松健先生の「なぜ出版社は隣接権を欲しがるか」に法学者が参戦 赤松健先生が講談社から「著作者隣接権」についての説明をうけ、それをまとめられた件の続きです。 追記 「Vol.2」を作製しました。ご参照ください。 http://togetter.com/li/275222 再追記 「Vol.3最終章」を作製しました。ご参照ください。 http://togetter.com/li/276866 226091 pv 1617 344 users 191
まとめ 「出版社はなぜ隣接権が欲しいのか」法学者編Vol.2 3万7000viewを突破してなお増え続けている前回の「まとめ」に続き、法曹界の皆さんが解説を加えてくださいました。 【前回の「まとめ」】 「赤松健先生の「なぜ出版社は隣接権を欲しがるか」に法学者が参戦」 http://togetter.com/li/274698 【Vol.3 最終章を作製しました】 http://togetter.com/li/276866 40795 pv 396 88 users 59
Round.1 法学者白田総統と弁護士小倉さん

 テーマは「なぜ出版社が著作隣接権を持つことで、著者が他の出版社から自作を再出版することを妨害できる可能性が出てくるのか?」という点。
 むろん現時点では出版社に著作隣接権は認められておらず、あくまで「もし認められたら」という仮定の論議となります。非常にテクニカルな議論となっておりますが(御両名のは朝飯前なんでしょうが)なんとか抑えておきましょう。

ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
出版社が隣接権を欲しがっている理由として、自社が出版してきた作品を、自社の電子出版として囲い込みたいからだ、と聞いた。フリーライド排除ではないのか。隣接権でも極めて限定的に可能かもしれないけど、意味がないと思うのだけど。まだ、出版権の規定を電子出版に拡張する法改正が自然だと思う。
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
「出版の隣接権」なるものが、これまでの隣接権と異なった内容になる可能性も十分にあるけど、これまでの隣接権と同様の作り方であれば、出版社は*書籍の形態で出版した作品を書籍の形態をそのまま反映した電子出版*にしか差止請求や二次使用料請求できないとおもうのだけど。
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
商業的価値のある電子出版を考えるなら、先ほど再吹囀したように、原稿をデジタル的に再構成し、電子出版に適合的な構成をする必要があるだろう。それは書籍として刊行されたものとは別物だ。そうした適切に再構成された電子出版に、書籍版について隣接権をもっている出版社が何かできるのか?
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
創作者の原稿作成過程に出版者が創造的に参加しているのなら別論。創作者が独自に原稿を完成させたあとに、写植や付加的な加工を行っただけで、元の著作者の著作権に対して何らかの権限が発生する、という主張の根拠はどこにあるのだろう。
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
原稿に対して著作権を持ってる作家さんが、書籍版を出版した出版社とは別の会社に、元原稿を持ち込み、書籍版とは異なった加工をした上で、電子書籍形式することになにか問題があるのだろうか。
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
出版者が隣接権をもったとしても、できることは、書籍版をそのまま、または些細な加工を加えて電子書籍化することを差し止めるなり、そうした業者に対して二次使用料を請求することくらいしかないと思うけど、私の考えって間違ってるのかな。
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
再吹囀したつもりがしてなかった。いま商品力のある電子書籍形式って、こういう感じでしょう。http://t.co/bn3QdA4J
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
漫画の場合、絵それ自体の書き直しが必要となる可能性がありますね。RT @RodinaTP: 原稿に対して著作権を持ってる作家さんが、書籍版を出版した出版社とは別の会社に、元原稿を持ち込み、書籍版とは異なった加工をした上で、電子書籍形式することになにか問題があるのだろうか。
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
漫画については、版面において固定された絵を流用したら版面の一部の複製ということで、隣接権侵害となる可能性がありますね。版面の定義次第ですが。RT @RodinaTP: 出版者が隣接権をもったとしても、できることは、書籍版をそのまま、または些細な加工を加えて電子書籍化することを
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
そこがわかりません。絵は作家さんが描いたんじゃないんですか? まだ、ストーリーやコマ割で編集者がアドバイスしたから、共同著作物だ、言われたほうが私にはわかりやすいです。@Hideo_Ogura 漫画の場合、絵それ自体の書き直しが必要となる可能性がありますね。
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
レコードだって、そこに固定された音は、実演家が実演したものです。RT @RodinaTP: そこがわかりません。絵は作家さんが描いたんじゃないんですか?
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
あの… 私は一貫して、原稿から直接別の版面を作る話をしているのですけど。刊行された書籍からの版面の作成ではないのです。@Hideo_Ogura 漫画については、版面において固定された絵を流用したら版面の一部の複製ということで、隣接権侵害となる可能性がありますね。版面の定義次第です
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
文字作品であれば、既存の版面と類似していない版面を別途作るのは容易ですが、漫画の場合、既存の版面(の一部)と同一性のないものをつくるのは困難ですね。RT @RodinaTP: あの… 私は一貫して、原稿から直接別の版面を作る話をしているのですけど。
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
音楽の実演家が、既存の楽曲を実演し直す以上に、漫画を書き直すのは大変だと思うのですが。
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
契約期間中の信託譲渡をしやすくする方向で何がまずいのかよくわからない
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
レコードの隣接権は音を最初に固定した者に発生します。実演家の演奏を同時にレコード制作者AとBがそれぞれ独立に録音した場合、その録音の演奏が実質同一であっても、レコード制作者Aの録音をBが用いない限り、AはBに対して隣接権侵害を主張できないと思うのですが@Hideo_Ogura
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
著作者は自らの作品を複製する権利を専有するとされていて、さらに90条に隣接権は著作者の権利に影響を及ぼさないと明記してあるのに、いったん書籍刊行された事実で、自らの作品を誰に複製させるかを決定する著作者の権利が制限されるのはどういった理由なんでしょうか@Hideo_Ogura
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
レコードの場合、複数の人が同時に音を物に固定した場合に、誰が最初に音を固定した者になるのかはよくわかりませんね。RT @RodinaTP: レコードの隣接権は音を最初に固定した者に発生します。実演家の演奏を同時にレコード制作者AとBがそれぞれ独立に録音した場合、
小倉秀夫 @Hideo_Ogura
だからといって、隣接権の対象となるレコードの複製ともなる行為を著作者は自由になしうるわけではありません。RT @RodinaTP: 著作者は自らの作品を複製する権利を専有するとされていて、さらに90条に隣接権は著作者の権利に影響を及ぼさないと明記してあるのに
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
第二条 六に 「レコード製作者 *レコードに固定されている音*を最初に固定した者をいう。」とされていますから、それぞれの録音ごとに独立にレコードが製作され、それぞれ独立に隣接権が発生するはずです@Hideo_Ogura 誰が最初に音を固定した者になるのかはよくわかりませんね。
ロージナ茶会 / 旭霜 @RodinaTP
「録音された演奏のレコード」を著作者や実演家が思うままに使うことはできないと思います。が、録音されたらレコード会社に許諾を取らなければ自分の曲を演奏できなくなる理不尽はないはずです。@Hideo_Ogura 隣接権の対象となるレコードの複製ともなる行為を著作者は自由になしうるわけ
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コメント

たられば@ちゃんマス @tarareba722 2012年3月23日
前説の助詞等がおかしかったので直しました。ああ恥ずかしい。
たられば@ちゃんマス @tarareba722 2012年3月23日
テミスさんのリンク修正などもろもろ更新。ひと晩たつといろいろ直したいところが出てくるのはゲラでもtogetterでも同じですのう。
hiroharu.minami @hiroharu_minami 2012年3月24日
うーん、出版社側が新しい権利を手に入れて作家側に対してより強い力を行使出来る様になると、出版業界全体の経営状態が改善される、というロジックがよく分からないなぁ。
nanopicolab @nanopicolab 2012年3月26日
対話の序盤(vol1とかvol2)しか読んでないために白田先生を利権者側の悪の立場と誤解しちゃってる人が多くいそうで、なんだか白田先生が気の毒だと思う。 vol2とvol3の間にももっとやり取りがあったはずだけど・・・・
たられば@ちゃんマス @tarareba722 2012年3月26日
.@nanopicolab わたしもそう思います。>利権者側の悪の立場と誤解しちゃってる人が多くいそうで、なんだか白田先生が気の毒だと思う。
うにら @riafeed 2012年4月19日
下手に組合を作ると組合の加入が原因で干されるリスクがあるから結局新人への圧力の対策にはならないと思う
うにら @riafeed 2012年4月19日
どうしてもやるなら組合を支持する出版社を取り込むとか組合員を積極的に起用する出版社を作るなりどっちも難しいけどこれくらいしないと機能しないと思う。
PLANET @si_fl_capel 2012年6月23日
小倉が「漫画の場合、音楽や文芸と違うから…」と説明した後で、白田が複製する権利の問題を蒸返す理由が分からない。納得いかなくとも理由をつけて否定できなかったんだから、小倉の解釈も十分考えられるわけで、説明も合理的だ。それでもなお「ネット世界で醸成された一種の妄想」とする須賀原と白田は、赤松と小倉も妄想に乗せられて問題視しているだけと言いたいのだろうか。それはこの2人を馬鹿にしすぎだろう。
Tsuyoshi CHO @tsuyoshi_cho 2013年1月12日
須賀原センセの「悪人はあんまりいない」前提はどうもな...とはおもってしまう。
まさゃん(17) @DrFaust 2013年1月25日
白田さんは、赤松さんの「つまり新人作家さんに、それをやれと本気出思われているのですね?」という質問に応える必要が有るのではないか。Yes/Noの簡単な質問だと思うんだけどな。
なみへい @namihei_twit 2013年4月7日
『献身が巡り巡って保身に繋がる』ことはあっても、『献身を口実にした保身が認められる』ことはないと思う。
阿武隈 四入道 @alharascholar 2013年12月28日
作家にエージェントがついて、総合的に権利関係を取扱う形が、一番シンプルじゃないかな。漫画家は出版社の従業員じゃないし組合は違和感がある。プロ野球の話も出たけど、大企業と渡り合う時にプロを雇うというのが、もっと一般化すればいいのに。
雑兵A @_zhy_a 2016年11月17日
赤松先生は、法の解釈と、その外側で行われる交渉ごとを混同しておられるのでは。
雑兵A @_zhy_a 2016年11月17日
「法は○○と規定しているか、否か」のパラダイム内で議論しているときに、「問題はパラダイムの外にある」と反論されても、それは今のテーマでありませんというしか。法の議論は多くの場合「既に制定された法の解釈」であり、「これからどんな法設計をするか」の立法論と区別しなければいけない。
雑兵A @_zhy_a 2016年11月17日
「大企業が零細な下請けを買い叩く」構造は、漫画家・出版社に限らずどこにでもあることで、公取委が所管する下請法なんていう法律もあるから、赤松先生はむしろそちらを参考にされると、弱い立場の漫画家を含めた漫画業界の発展に資するのでは。
雑兵A @_zhy_a 2016年11月17日
ただしこの下請法も親事業者の要件が厳しくて適用されるケースが多くない上に、潜脱しやすいザル法ではあります。
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