深夜の数学講座 水野先生編 (計算における単位の概念)

例えば、一見同じに見える割り算式には、概念的に異なるものを扱っていることがあって、それを明示してくれるのが単位です。(等分と比率とか) 単位は数を扱う時の概念で、その単位(概念)によって計算可能な範囲が規定されてきます。 その式(&単位)がどういう必然性から生まれてきたかを考える必要がありますよ、というお話でした。
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MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

物理学では単位のことを次元と呼ぶ。数や量の物理的意味は単位に表現され、意味のないものは扱えないので、物理では常に量=数×単位。これ掛け算なので、(数×単位)×(数×単位) = (数×数)×(単位×単位)。だから単位をまとめる。毎時1μSvは気持悪い…。@Satsuki_1963

2012-05-01 12:09:16
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@Satsuki_1963 理系の人間(つまり多分、大学時代のどこかで単位の意味を理解した人)にとって、毎時1μSvの気持ち悪さは、毎時1μSvを式にそのまま書くと [1/h]1[μSv] (ここ分かります?)となって、量=数×単位、という標準の「顔」に見えないからだと思います。

2012-05-01 12:12:49
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@Satsuki_1963 もう少し続けます。[個]を単位であるかのように(本当は[個]は助数詞であり、意味ある単位ではないですが)扱って初めて分かったと思ったのが、モルです。1モルはアボガドロ数の原子集団。6.02×10の23乗[/mol]と書きます。でも1/molが意味不明。

2012-05-01 12:19:41
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@Satsuki_1963 意味の分からない単位を持つアボガドロ数6.02×10の23乗[/mol]は気持ち悪かった。そこでこれを私は6.02×10の23乗[個/mol]と書き換えた。原子の個数の個が隠れていたんだ。すると単位(物理の次元)の計算と同列に扱えてすっきり(笑)。

2012-05-01 12:23:24
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@Satsuki_1963 モルの話はかえって混乱を招くかもしれないので、このあたりに。助数詞とは1個とか1人とか、1匹とか、1脚とか、数字につける助詞みたいなもの。これは正式な単位とは違いますね。そこを黒木先生は、違いを意識させないのはまずい、とご指摘。まったくその通りです。

2012-05-01 12:25:31