「普通の乗客に、普通の料金で、普通のサービスを提供する」ことが、今の時代とんでもなく難しい
- lucifer_af
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スカイマークのお客様向け文章、どうしてああもあからさまな表現を使うのかといえば、あれをちょっとでも遠まわしにしてしまうと、いわゆる的なクレーマーの人には何の効果も期待できないからなのだと思う。個人的には、ああいう試みは成功してほしい
2012-06-01 08:00:40http://t.co/pOQgxtHr スカイマーク・・・・頭は大丈夫か? では否定的に紹介されていたけれど、実際にはたぶん、中の人は相当に頭を使ってあの文章を作っているような気がする
2012-06-01 08:02:02言葉の丁寧さや服装の乱れ、メイクやヘアスタイル、ネイルアートの有無あたりは、最初から文句をつけてやろうという意志を持った人にとってはまさに狙うべきポイントであって、逆に言うと、「普通の客」は、そもそも乗務員のネイルアートをチェックしたりしない
2012-06-01 08:03:27実際問題として、病院ナースでストッキングを使う人と、靴下を使う人とがいて、「なんで靴下なんだ!」なんて、文句をいう人はそういうところで文句をいう。
2012-06-01 08:04:42乗務員の私語についてわざわざ触れるのは、あれは「私語しまくりだよ」という宣言じゃなくて、ちょっとした言葉の瑕疵を「とんでもない私語」として刺された経験が、ああいう表現になるのだと思う。あの文章の予防線の張りかたは、かなり経験ベースで書かれていて
2012-06-01 08:06:16荷物の手伝い、丁寧な言葉づかい、メイク、髪型、ネイルアート、私語、子供の鳴き声、説明と違う「お願い」と、わざわざ具体例を並べてから、一番最後に「一切の苦情を受け付けません」と念を押す。最後の1行でいいのにあえてああ書くのには、たぶんそれなりの意味がある
2012-06-01 08:07:26全体からすれば、ごくわずかな例外ケースに対応したメッセージを、あえて全てのお客さん全員に提示する、あれはたぶん、クレーム対処のコストというものが、今はそれだけ莫大なものになっているのだろうと思う。
2012-06-01 08:08:24裏を返せば、全日空なり日航なり、ああいう掲示を出していない航空会社は、クレーム対処のコストを普通の乗客に上乗せして請求しているとも言える。
2012-06-01 08:10:18あるいはああいうメッセージは、もしかしたら乗務員の士気を高める。「頑張れ」「お客さんのため」の連呼では、もう身動きが取れなくなっている職場であれば、あの張り紙は相当強力に、乗務員の背中を支えてくれる
2012-06-01 08:11:20何れにしても個人的には、ああいう試みは「頭大丈夫か?」よりも、やっぱり英断なんだと思いたい。トップの宣言で、あれだけあからさまなメッセージをすべてのお客さんに掲示するのにはとんでもない勇気がいる。あれが成功すれば、空気がずいぶん変わる
2012-06-01 08:12:19なんというか、「普通の乗客に、普通の料金で、普通のサービスを提供する」ことが、今の時代とんでもなく難しいことなのだと思う。スカイマークの上層部がやりたかったのは、乗客を家畜みたいに扱うサービスなんかじゃなくて、あくまでも「普通のこと」を普通にやりたいというだけで
2012-06-01 08:15:54ああいうのも閾値問題で、スカイマークがクレーマー排除を行なって、じゃあ明日から全日空がクレーマーで満員の地獄になるかといえばそんなことはなく、そういう人は、あの張り紙を見てただ「黙る」んだと思う。クレーマーは、叩きたいから叩くのではなく、叩けるから叩いて、楽しむ
2012-06-01 08:17:54でも、個人的には、旅客機はハーキュリーズかできればアントノフ、ドアはなく、もちろん後部の格納扉から乗り降り、乗客にはもれなく、「サービス」としてノイズキャンセリングヘッドホンが手渡され、乗務員はもちろん軍服、警棒携帯みたいな飛行機会社もあってほしい
2012-06-01 08:19:55パイロットのサービスで、空港の手前でチャフ撒いたり、子供に天使のはね見せたりしたら、それはそれでいい思い出になると思う。空港側は大迷惑にせよ
2012-06-01 08:21:04本当はああいうのは、橋下市長みたいな人が、「一部の乗客がサービスの大部分を奪っている」みたいに、一部乗客を敵と名指ししつつ、張り紙という武器を持った乗務員は、大多数の「普通の乗客」をそうした敵から守る強力な味方なのだ、というメッセージを出すといい。ギャンブルだけれど
2012-06-01 08:38:12企業としてはそれは冒険に過ぎて、結局たぶん、それほど大きな告知はせず、その都度対応でだんだんと周知していくやりかたを選んだのだろうけれど、何れにしてもああいうのは上手く行ってほしい
2012-06-01 08:38:58ああいうのが成功例になってくれることで、病院もそうだし、多くのサービス業も、今度はそれを模範にして、「普通のサービス」を普通の人に提供する側に舵を切れるんじゃないかと思う。
2012-06-01 08:39:46サービスを提供する側が「クレーマー」と認識する人たちは、サービスの本体部分には、案外文句を言わない気がする。そこは裏を返せば、サービスする側の専門分野であって、喧嘩の土俵には不向きであるとも言える
2012-06-01 12:42:05「救急車を呼んだら、救急隊が防止を斜めにかぶっていた。非常に不快な思いをした」という賠償請求が、市町村を越えて県の消防本部まで上ったことがあるらしい。こういうのは極端な例ではあるけれど、喧嘩のやりかたとしては、王道の真ん中であるとも言える
2012-06-01 12:43:43スカイマークの文言にしても、「飛行機を安全にとばす」という、サービスの本体部分についてはそもそも記載がない。言葉遣いとか、それこそ爪の先レベルの問題について、丁寧に「できません」を表示している。要するにそれは、爪の先に対処するコストで、下手すると会社が傾くわけで
2012-06-01 12:45:44どれだけ体を鍛えた格闘家であっても、最初から「目潰し」を仕掛ける気満々の人と試合をするのは、やっぱり嫌だろうと思う。よしんば試合には楽勝であったとしても、相手はといえば、試合に負けても目を潰せればそれで勝ちだと思ってる人ならばなおさら
2012-06-01 12:48:35