日本戦国期の地域国家をドイツやイタリアのそれと比べたら
中世イタリア史の勉強に、『イタリア都市社会史入門』(昭和堂)を読む。14世紀以降のフィレンツェやヴェネツィアは、領域国家(stato territoriale)だけでなく、地域国家(stato regionale)とも呼ばれてるんですね。これだと、日本の戦国大名と同じ呼称になる。
2012-06-25 00:21:03補足すると、日本の戦国大名は自らを「国家」と称し、支配領域に排他的支配権を有しており、天皇・幕府からの命令に関わりなく政治的・軍事的行動を行っていることから、近年は「地域国家」と呼ばれているのです。それが、イタリア史でも同じ用語が使われているんだな、と。偶然かな?輸入したのかな?
2012-06-25 00:23:20ん、Wikipediaその他で見る限り、領邦国家(Territorium)という学術用語はあるようですね。 @MINORU1983
2012-06-25 00:36:07@kurmacf 神聖ローマ諸侯はもともと事実上の独立国として領国支配を行なっていましたが、ウェストファーレン条約で正式に領内における法的と外交権を認められました。だから、領邦国家というわけです
2012-06-25 00:47:53@MINORU1983 @kurmacf 辞書的な意味での領邦国家なら、神聖ローマ帝国の臣下としての体裁を保ちつつ、実質上の自立した国家として振舞った13世紀以降の神聖ローマ諸侯の事になるかと思います
2012-06-25 01:04:55最大の問題は、日本では豊臣政権によって「地域国家」の分裂状態が約1世紀で解消されたのに対し、ドイツ・イタリアは統一までに長い年月がかかった。この差はどこから来たのか。
2012-06-25 00:49:16@sweets_street @kurmacf 近世後期まで地方政権が分立して国民国家形成が英仏に比べ遅れたって点で日独伊は共通していますよね。
2012-06-25 00:48:56@MINORU1983 @sweets_street たしかにそうなんですが、日本では国民国家の原初形態を戦国大名にみる見解があります。その延長線で江戸時代の藩を理解するわけなんですが。ドイツやイタリア史ではどうなのかな。そのあたりが、論文まで読んでいないのでよくわからんです。
2012-06-25 00:52:16@kurmacf @sweets_street 原初形態ということは大名に指導される政治的共同体への帰属意識みたいなものが領民レベルですでにあったってことでしょうか。
2012-06-25 00:58:35なるほど、こういう疑問を発するとドイツ・イタリアにおける地政学上の問題がレスとして多く寄せられる。逆に日本の統合性において、天皇という存在を見出す御意見は皆無だ。ちょっと興味深い。
2012-06-25 00:56:36@MINORU1983 @sweets_street 北条氏が領民に対し、「御国に住む者の義務」、家臣に対し「国家のため」という表現を用いて、成人男性への総動員令(正確には村単位で作成される動員帳簿への記載強制)を発していることによります。
2012-06-25 01:01:01@sweets_street @MINORU1983 なので、原初形態、という表現が用いられているわけです。
2012-06-25 01:02:26@kurmacf @MINORU1983 国民国家(Nation-state)は、「一民族一国家」の理念のもとに民族を統合すべきとするものなので、大名権力とは性格が似てないように思います
2012-06-25 01:00:42一民族一国家ってまず存在しませんよ。 RT @sweets_street: @kurmacf @MINORU1983 国民国家(Nation-state)は、「一民族一国家」の理念のもとに民族を統合すべきとするものなので、大名権力とは性格が似てないように思います
2012-06-25 01:03:38@excaliburnimue @sweets_street @MINORU1983 国民にひとつの帰属アイデンティティを持たせた国家、ということで、概念的な定義になります。
2012-06-25 01:07:46@excaliburnimue @kurmacf @MINORU1983 理念と現実は違うのです。それでも一民族一国家の理念を根拠として、ドイツやイタリアは統合を果たしました
2012-06-25 01:09:33かつて天皇のもとに統一されており、統一されるべき国土の観念はあったと思いますね。RT @kurmacf: こういう疑問を発するとドイツ・イタリアにおける地政学上の問題がレスとして多く寄せられる。逆に日本の統合性において、天皇という存在を見出す御意見は皆無だ。ちょっと興味深い。
2012-06-25 01:13:24