イアン・ハッキング「人々を作り上げる」/『概念分析の社会学』を読む

ハッキング(1986→1987)「人々を作り上げる」*、酒井ほか編(2009)『概念分析の社会学』** を読む 駒場科学史ゼミ参加者のみなさんの模様。  「私はここで、1930年代にイギリスの哲学者たちが行っていた哲学的分析なるものの、   一つの歴史化されたバージョン、すなわち「言葉を、それぞれが立つ歴史的位置において   分析する営み」としての「概念分析」に携わっているのだ。」 続きを読む
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藤本大士 @fujimoto_d

@Colonel_John2nd [問1] 本文中に「可能性、投企、そして監獄は調和した一体のものなのだ」とあるが、ハッキングはこれによって何を言おうとしているか。140字以内で述べよ。

2012-07-03 20:43:06
@Colonel_John2nd

帰宅なう。とある問いへの回答を考える。

2012-07-03 20:57:47
@Colonel_John2nd

最終的に回答に至るための考察も、ここにつらつら書きながら進めたいが、せっかくの設問形式を台無しにせぬために、最適な140字を考えようと思う。

2012-07-03 20:59:39
@Colonel_John2nd

人々を作り上げ「ある種類の個人」である可能性を創出することは、恣意的行動が依存するところの「記述の『可能性』」を拡張し、ある種類の可能性の投企を実現する。可能性と(その選択+行動としての)投企は依然監獄を脱してはおらず、むしろこの動的な監獄の説明となっている。

2012-07-03 21:51:30
@Colonel_John2nd

あ、「ただし」を入れ忘れた。

2012-07-03 21:52:14
@Colonel_John2nd

この回答に含まれる僕の妄想は、監獄という閉鎖的なイメージと、可能性と投企という開かれたイメージが、もとは全く別のものと考えられていたのではないか、ということ。

2012-07-03 21:54:28
@Colonel_John2nd

この回答に含まれる問題点は、依然「個人」の理解についてなんら新しいことを述べていない点。二つの可能性があり、①この文章はプロセスの途中であり、まだその事については何ら示唆していないか、②僕が決定的に誤って読んでいるかのどちらかであろう。

2012-07-03 21:57:39
@Colonel_John2nd

第三の可能性として、僕がそこに何ら新しさを見出していないだけで、先の回答それ自体が、実は「個人」概念に関する新しい事実を述べているという可能性もあるが、それは低いだろうから排除。

2012-07-03 22:00:01
@Colonel_John2nd

今日の授業の文献で、人類学者が喜びそうなのは、多重人格者が人格を作る過程の会話かなぁ。あと僕が面白かったのに話題にならなかったのが、ロバが針の穴を通る、というあたりに出てきた記述と行動との関係。

2012-07-03 22:21:14
@Colonel_John2nd

さっきの回答でも、ただ面白かったからという理由も半分あり、そこから少し言葉を借りた。

2012-07-03 22:34:20
@Colonel_John2nd

結局理論を作るにしても、こうやって記憶にある記述を連結させるより他ないというのは、なんか残念な気持ちになる。

2012-07-03 22:37:44
藤本大士 @fujimoto_d

@Colonel_John2nd くそ、理解が追いつけない・・・(´;ω;`) 乞う識者> @graycells

2012-07-03 22:43:35
graycells @graycells

@fujimoto_d @Colonel_John2nd 僕も追いつけてませんが、僕自身は監獄はフーコーの議論を指していて、一定の可能性や投企から逸脱しないように介入する(というか逸脱であると認定する)みたいなことを指しているのかなと思いました。全然違うかもですが。

2012-07-03 22:45:49
@Colonel_John2nd

@graycells @fujimoto_d いくら可能性だー自由だー言っても、監獄の全体構造からは抜けて(逸脱して)いない、という関係は僕もそうだと思います。監獄=フーコーの議論というのも同じく。いやぁ、平易な表現って感動しますねw

2012-07-03 22:51:11
@Colonel_John2nd

やっぱりホンモノは表現がいい。僕は肩の力の抜けない表現ばかりだ…

2012-07-03 22:53:05
graycells @graycells

@Colonel_John2nd @fujimoto_d 理解がだいたい同じみたいで安心しました(笑)まぁ来週になるまで結果はわからないですがw

2012-07-03 22:54:35
@Colonel_John2nd

監獄って突然出てくるもんだから、よくわからないけど、一応管理統制(control)というのが早いうちに出てくる(118)。僕はやっぱりあまいから、そこで並べられている逸脱(deviation)までは意識がいっていない。残念無念。

2012-07-03 22:56:38
graycells @graycells

@Colonel_John2nd 社会学には逸脱研究というのがあるので、たまたま逸脱っていう言葉に反応してしまっただけです(汗)

2012-07-03 22:59:27
@Colonel_John2nd

@graycells @fujimoto_d そこですよね。結果がわからない以上、あまり思考を推し進められないんですよね。「個人」の根本的な見直しという問題との結びつけ方もまだ曖昧で、ちゃんと考えたいんですが…

2012-07-03 23:00:24
@Colonel_John2nd

うわー、そして逸脱からの管理統制という流れの美しさに気づかないでいた自分は、自転車の前輪がないのに気づかないレベルの愚かさだと気づく。

2012-07-03 23:01:14
藤本大士 @fujimoto_d

@graycells @Colonel_John2nd お二人のおかげでだいぶわかってきたような感じが・・・w まぁ、あとはお送りした他の文献などを参考にしつつ、ハッキングの議論をなんとか理解したいものです・・・(´・ω・`)

2012-07-03 23:03:37
@Colonel_John2nd

監獄は常にオン・メイキングなんだな。監獄があるからこそ、何かが逸脱と判断され、逸脱を逸脱として管理するという監獄の拡張作業が駆動する。逸脱という新しい種類の人々は、逸脱する人々自身によって作られるのではなく、それを逸脱と認定し、管理監獄へと取り込むというプロセスとの共犯で作られる

2012-07-03 23:13:50
@Colonel_John2nd

逸脱と認定されるまでは、厳密な意味での「人々」は作られていない。あとからそれと解釈されるような人が既にいたとしても、それは当該の「人々」が作られるのとは全く意義が異なる。

2012-07-03 23:25:29
graycells @graycells

@fujimoto_d @Colonel_John2nd そうですね・・・、僕としてはハッキングの考える「近代的個人」とは何なのかが一つの論点な気がしました。「個人」を何だと考えるかによって、何が解答になりえるかが変わるので。まぁ難しいですが来週もがんばりましょう!

2012-07-03 23:27:51
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