丹生谷貴志ツイートまとめ(2012年11月)

丹生谷貴志氏の2012年11月分のツイートをまとめました。
2
前へ 1 ・・ 6 7
nibuya @cbfn

神がいないということの証明は神はいるということの証明以上に難しいということ、これが例えばバタイユの無神学大全の主題であり或はクロソフスキの主題ニーチェのそれであること。これはまたウィトゲンシュタインにも関わることは言うまでもないことで・・・と、夜中に余計なプレシオジテですね・・・

2012-11-29 02:38:35
nibuya @cbfn

フローレンス・アプトンの『二つのオランダ人形』が届いたのですが、なんとも奇妙な気分になる絵(石版)です。人物(人形)の身の動きで空間遠近を強調するのですが、全体にその空間が一定していないために不思議な効果が全体を包んでいる。気持ちのいい、というのとは違うもの。世界が狂っている。

2012-11-29 11:26:15
nibuya @cbfn

アプトンのシリーズはゴリウォッグ物と言われ十九世紀末から二十世紀初めに人形やらが幾つも売り出されるほど人気があったそうですが今はほとんどコレクターズアイテム扱いになっているようです。『透明な対象』の末尾が彼女の『野菜人間』の「おそろしい」イメージで終わることはすでに言いました

2012-11-29 11:31:07
nibuya @cbfn

因にフローレンスは絵の担当で、物語はお母さんのバーサ・アプトンが書いているようです。「イギリス系アメリカ人」。或る時期からの貧しさの中で絵を書いて生計を立てる生活になったようです。ゴリウォッグは「黒人の」人形の名前です。今は或はそのために多少抵抗があって出しづらいのか?・・・・

2012-11-29 11:33:55
nibuya @cbfn

彼女の絵は、下手な未来派の絵なんかよりよほど「ベルグソン的」なものに僕には見えます。しかし「イギリス系」の人の、この「子供向け」の奇妙な、或るいは誤解を恐れずに言えば「異常さ」はどこから来るのか。むしろこの感じはゴールディングあたりから消えてしまう類いの異常さです。

2012-11-29 11:39:15
nibuya @cbfn

例えば『ロリータ』はともかく、『断頭台への招待』の奇妙な少女エミーなど、ナボコフには「少女たち」においてイギリス風の異様さが刻まれているようにも思います。どちらにしろエミーはとても不気味です。ちょっとフェリーニの『世にも怪奇な・・・』の掌編の毬をつく「地獄の少女」を思い出させます

2012-11-29 11:46:48
前へ 1 ・・ 6 7