甲状腺検査の結果を読むために考えたこと、調べたこといろいろ(その3)

福島県の県民健康管理調査の一環として行われているこどもの甲状腺検査の第3回集計結果(2012年11月1日現在、2012年11月18日公表)http://t.co/ClISkhJL を対象地域の違いがわかるよう再集計して地域間で比較しました。 平成23年度検査分:田村市、南相馬市、伊達市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村 平成24年5-8月検査分:福島市 平成24年9月検査分:二本松市・本宮市・大玉村 続きを読む
科学 被曝線量 嚢胞 結節 地図 超音波検査
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まず本編をお読みいただいたあとで、わからない点ははじめの参考部分をご覧下さい。

前に作ったまとめ2つ

まとめ 甲状腺検査の結果を読むために考えたこと、調べたこといろいろ 非公開でまとめていたものですが、ようやく時間ができたので情報を補足して公開しました。 続編もご覧いただけると嬉しいです。 「甲状腺検査の結果を読むために考えたこと、調べたこといろいろ(その2)」 http://togetter.com/li/400901 10969 pv 213 1 user 9

福島県のこどもの甲状腺検査の手順を理解するために読んでおきたい解説まとめ(@PKAnzug さん、いつも有難うございます)

まとめ 甲状腺検査・診断における「福島県立医大メソッド」についてPKAさんの連ツイ 甲状腺検査・診断における「福島県立医大メソッド」についてPKAさんの連ツイをまとめました。 21137 pv 415 22 users 19

小児甲状腺癌を理解するために読んでおきたい解説まとめ(11/4に郡山市で開かれた第1回甲状腺検査説明会での鈴木眞一先生の講演を@t_jerry さんが丁寧に文字起こしして下さいました)

参考1:福島県下の日本甲状腺学会認定専門医と研修施設(これだけでは当然足りないので、全国から応援を頼んでいます)

魚春 @sawara_fish
福島の子供たちの甲状腺エコー検査について何か言いたい人は、まずここ http://t.co/Lf3moKFyで、「福島県」・「甲状腺」を選択して、どれくらいの数の専門医がいるか調べてほしいと思った(もちろん、すべての専門医が登録されているわけではないだろうけれど)。
魚春 @sawara_fish
日本甲状腺学会認定専門医@福島県 http://t.co/d3PZ8QIf
魚春 @sawara_fish
日本甲状腺学会認定専門医施設@福島県 http://t.co/2BMsCBwx
魚春 @sawara_fish
何度でも言うけれど、日本甲状腺学会や日本超音波医学会のサイトで、甲状腺疾患を専門的に診ることができる医師がどれくらいいるか調べてみてほしい。そして、その医師たちが、いま、甲状腺疾患に罹患している人たちを治療しているということも考えてみてほしい。

参考2:福島県で行われている甲状腺検査の実施計画
第6回福島県「県民健康管理調査」検討委員会(2012年4月開催)の配布資料http://t.co/1mBvF0Cm p.14にあります。
また、p.13を見ると次のような記述があり、甲状腺検査の実施にに協力している7つの学会の名前がわかります(この実施計画以外に出ているところはまだ見つけていません)。
日本甲状腺学会、日本内分泌外科学会、日本甲状腺外科学会、日本小児内分泌学会、日本超音波医学会、日本超音波検査学会及び日本乳腺甲状腺超音波診断会議を通じ、甲状腺検査について幅広くて広報、協力を呼びかけることにより、県内外から甲状腺専門医等に支援いただいたこと」

[2013.1.28追記]
日本乳腺甲状腺超音波診断会議は2012.8.29付けで「日本乳腺甲状腺超音波医学会」と改称していました。(学会ホームページのお知らせhttp://bit.ly/10ULmI1
環境省が福島県と比較するために行う長崎、山梨、青森三県での対照地域調査はこの学会に委託されていることが、2012年11月21日付の東奥日報の記事http://bit.ly/10UOKCy で確認できますが(記事全文の書き起こしはこのブログ記事http://bit.ly/10UPnw8 )、学会ホームページ(http://www.jabts.net/ )には何も情報は出ていません。

福島県下の甲状腺検査の一次検査の結果は、複数の専門医からなる判定委員会で判定されたあと個人宛に結果通知が郵送されます。また福島県立医大の放射線医学県民健康管理センターのHPにあるQ&Aコーナーhttp://bit.ly/Xmn0Hd のQ5の回答に「甲状腺検査の頻度については、甲状腺がんの臨床特徴を理解している甲状腺学会その他専門医門医からなる外部の甲状腺専門委員会の検証を受けて決定しています」とあり、上の7つの学会から出ている委員が委員会を作って検査の計画/実施の監修にあたっていると考えられます。県民健康管理調査の検討委員の名前が毎回の会議記録に必ず載っているのに引き比べ、この甲状腺専門委員会は委員名、活動実態とも全く不明で、関係学会のホームページを見ても情報がないのは非常に不思議なことです。もう少し透明性を高める努力をしないと、いくら現場で検査にあたる人たちが死に物狂いでがんばっても検査に対する不信感は消えないことに思い至って欲しいものです。

[2012年11月22日]
ここまでかいたところで、思いがけず@t_jerry さんから甲状腺専門委員会の診断基準等検討部会の委員名一覧がのっているスライド(http://www.fukushima.med.or.jp/uploads/pdf/kenmin/siryou05.pdf )をご教示いただきました。改めてお礼申し上げます。1ページ目を目一杯拡大すると右下隅のスライドに書いてある名前が読めます。このときのいきさつはこのまとめhttp://bit.ly/S9opOW のコメント欄でご覧頂けます。

[2014年7月9日追記]
甲状腺検査専門委員会診断基準等検討部会(=学外甲状腺専門委員会)の委員名をスライド(http://www.fukushima.med.or.jp/uploads/pdf/kenmin/siryou05.pdf )から書き起こして追加しました。

○ 委員
国立病院機構長崎医療センター(中央検査部長):伊東 正博
名古屋大学(乳腺・内分泌外科科長):今井 常夫
野口病院(外科):内野 眞也
福島県立医科大学(放射線健康管理学講座教授):大津留 晶
東京女子医科大学(内分泌外科教授):岡本 高宏
公立昭和病院(内分泌・代謝内科部長):貴田岡 正史
医療法人神甲会隈病院(外科科長):小林 薫
大森赤十字病院(顧問):坂本 穆彦
日本医科大学(外科学講座(内分泌・心臓血管・呼吸器外科部門)主任教 授・内分泌外科部長):清水 一雄
国立大学法人山梨大学(医学部内科学講座第3教室助教):志村 浩己
公益財団法人がん研究会有明病院(頭頸科副部長):杉谷 巌
伊藤病院(顧問):高見 博
学校法人自治医科大学(医学部臨床検査医学講座教授):谷口 信行
筑波大学(乳腺甲状腺内分泌外科教授):原 尚人
昭和大学横浜市北部病院(外科准教授):福成 信博
千葉県こども病院(内分泌内科科長):皆川 真規
虎の門病院(内分泌代謝科内分泌部門医長):宮川 めぐみ
東京慈恵会医科大学(医学部放射線学講座教授):宮本 幸夫
医療法人野口記念会野口病院(内分泌内科内科部長):村上 司
独立行政法人国立成育医療センター(生体防御系内科部部長):横谷 進
神奈川県立がんセンター(乳腺甲状腺外科部長):吉田 明

○ 協力委員
日本医科大学(内分泌外科講師):五十嵐 健人

○ 福島県立医科大学
福島県立医科大学(放射線医学県民健康管理センター センター長):山下 俊一
福島県立医科大学(放射線医学県民健康管理センター 臨床部門副部門長(甲状腺検査担当)):鈴木 眞一
福島県立医科大学(医療工学講座 准教授):福島 俊彦

本編ここから

(比較調査の対象地域が決まりました)

浅見 明紀 @DiverAkinori
時事ドットコム:長崎など3県で甲状腺検査=子ども対象、福島と比較-環境省 http://t.co/90uPHSV1  福島の結果と比較対照がが出来そうだね。 良いことだ。
千葉どんぐり@休眠中 @chiba_donguri
比較のための甲状腺検査決まったか。被爆者のいる長崎は同じ結果が出ても「低線量被曝の悪影響だ!」って言う人が出るだろうし、他の2県は福島と近すぎるし昆布偏差値にばらつきが…正直、ビミョーなチョイスな気がする。 http://t.co/v5T6FTT0
千葉どんぐり@休眠中 @chiba_donguri
長崎でも子供の甲状腺検査 環境省、福島の結果と比較 http://t.co/8BfAu5bS 環境省によると、青森、山梨両県でも年内に調査を始める方向で調整している。
千葉どんぐり@休眠中 @chiba_donguri
青森は近すぎると言うこともないか。
酋長仮免厨 @kazooooya
@chiba_donguri 意図的に昆布偏差値が近すぎないようにばらしている気がします。実際どうなんだろう(・_・?)
千葉どんぐり@休眠中 @chiba_donguri
@kazooooya なるほどー。3カ所ともめちゃ高いとか低いとかはないので、それはいいのかなぁ。同じ被爆地なら、広島がめちゃ平均的なんですよね。
酋長仮免厨 @kazooooya
@chiba_donguri 昆布偏差値の両極端な地域を意図的に除いて地域を選択しているような気がしますね。もし仮に昆布偏差値で有意な傾向が得られたら再度範囲を拡げましょうって事かも?こんな感じでしょうか→ 山梨<福島=長崎<青森
千葉どんぐり@休眠中 @chiba_donguri
@kazooooya 福島が平均的なのはよかったですよね、比較がしやすい。
nao @parasite2006
@kazooooya @chiba_donguri 皆様、この比較調査の対象地域の選定(山梨、長崎、青森)を見ますと、山梨は今の福島の甲状腺検査の手順の下敷きになっている「甲状腺超音波診断ガイドブック第2版」(南江堂)の基準のもとになった(続く)
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コメント

nao @parasite2006 2012年12月2日
まとめを公開しました。
nao @parasite2006 2012年12月4日
長崎県諫早市でも小規模ながらこどもの甲状腺の超音波検査が行われていたことが判明しましたので、関連ツイートを追加しました。@kumikokatase さん、情報有難うございました。
酋長仮免厨 @kazooooya 2012年12月4日
「さらにその後、検査を行った医師が甲状腺の専門でなかったらしいことが判明」については、神戸だけに関してだけの事で、谷口医師ご本人も「福島県での調査で規定されている資格は取得していない」と明記しています。(まとめに、あとから東京・長崎の事例を追加した私が悪いw)
nao @parasite2006 2012年12月4日
@kazoooya ご指摘有難うございます。こちらのまとめにも、専門外の医師が行ったのは神戸の検査だけであることがわかるよう説明を追加しました。
nao @parasite2006 2012年12月6日
東京の伊藤病院の甲状腺超音波検査をまとめた学会発表スライドのリンクが出ている@KamiMasahiro 先生のツイートをまとめに追加しました。有難うございました。
あひるっくす第4形態(ただいま進化準備中) @yotayotaahiru 2012年12月6日
神戸の医療生協の検査からは「健康な子でも小さい嚢胞はさがせばけっこうみつかる」、伊藤病院の結果は「嚢胞は小さくなったりなくなったりすることもある」を読んでおけばいいのじゃないかなぁ。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
すいません、訂正お願いできますか。画像診断の分野にはおりますが、私は診療放射線技師ではありません。詳しい資格についてはちょっと書けませんが、ご容赦下さい。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
びまん性という語の感覚がちょっとうまく説明できませんが、何らかの変化が全体的に及ぶのがびまん性(漢字では瀰漫性と書きます、手では書けん)、限局的で塊っぽいのが結節性と思っていただければ。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
脂肪肝ってありますけど、あれは超音波では白っぽく見えます。粒っぽい脂の所で超音波が散乱してしまうせいです。こういうの。これが「びまん性病変」 http://www.us-kensahou-seminar.net/muse2/ch10/sub5/index.html
nao @parasite2006 2012年12月6日
t_jerry まとめ主です、どうも申し訳ございませんでした。ただ今引用まとめの説明文から対応部分を削除させていただきました。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
結節というか、腫瘤というか、たぶん厳密な語の使い分けがあると思うのですが似たようなものと思っていただければいいのですが、腫瘤性病変の例として肝嚢胞を挙げておきます。限局的な塊。 http://www.us-kensahou-seminar.net/muse2/ch7/sub7/index.html
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
びまん性というのは全体を見てわかるというよりは、全体がそうなってしまっているもの。脂肪肝なら全体がフォアグラ状になってる(限局性の脂肪化を免れた部分というのもあるので話がややこしくなるので割愛)。結節性のものは、周りの正常の部分と、中身が違うもの。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
なんか違うものが育って塊を作ってるのが結節性とされてると思っていただければいいかなと思います。と書いてて若干自信がなくなってきましたが(苦笑)。うまい例えが見つかりませんで。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
あと、「嚢胞と結節が見つかったら結節と扱う」というよりは、「嚢胞の中に結節のようなものが見えたら嚢胞性病変ではなく結節性病変として扱う」という所が鈴木先生の話のミソです。甲状腺超音波診断ガイドブックのp.59にあるような、通常の診療では嚢胞性病変で扱うものも、この調査では結節性に含めますよ、という意味です。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
parasite2006 お手間を取らせてしまってすいません、素直に資格をつまびらかにすればいいのでしょうが、というかその筋の人には何かはたぶんバレバレなのですが、ちょっと抵抗がありまして。わがままを言って申し訳ありません。対応ありがとうございます。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
連投でスイマセン、チェルノブイリで行われた検査の時に水の層をおく意味はそれでOKなのですが、原理的には実は近すぎるものは超音波で見辛いので、超音波の通りがいい水(もしくは専用のコンニャク的なもの。水の場合は煮沸した脱気水です)を間において、超音波画像が1番見やすくなるような距離にしているのです。
じぇりい @t_jerry 2012年12月6日
古い機械では特に見辛かったので、以前はよくこういう手法で行われていました。現在は機械の進歩のおかげで、近い所もよく見えるようになったので、こういう事をしなくても、とてもよく見えるようになったのです。周波数も高くなったし。
nao @parasite2006 2013年1月9日
福島県立医大の放射線医学県民健康管理センターHPの甲状腺検査コーナーに、甲状腺検査の説明動画http://bit.ly/13fIWrp が登場しました。去年11月4日郡山市で開催された第1回説明会の講演から解説の部分を抜き出したものです。ネットで公開するだけでなく、DVDにして検査の待ち時間に流したり、学校や病院に配布するのもいいでしょう。
nao @parasite2006 2013年1月28日
福島県との比較のための長崎、山梨、青森三県での甲状腺検査は、環境省から日本乳腺甲状腺超音波医学会http://www.jabts.net/ に委託されていたことを2012年11月21日付の東奥日報の記事http://bit.ly/10UOKCy で確認しましたので、まとめの説明に追加しました。
miesizu @miesizu 2013年2月20日
甲状腺調査の公表時期別(H23,H24-1,9,10)の年齢構成。嚢胞、結節の率をグラフにしてみました。結節は公開時期別で差が無し(高年齢ほど高い)、嚢胞は6歳以上ではH23が少ない傾向です。 http://twitpic.com/c49ucx http://twitpic.com/c49vma http://twitpic.com/c49ulw
nao @parasite2006 2013年2月21日
miesizu お久しぶりです。いつもわかりやすいグラフ化有難うございます。毎回H24年検査分が合算されてしまうので、前回公表分と今回分の差を取ってから新規公開分(公表済み分とは地域が異なる)のデータを読まなければならないのは煩わしいものですね。
nao @parasite2006 2013年2月21日
miesizu 2/13公開分についてようやく前回公開分との差をとり、調査対象地域を確認するところまではできましたが、まとめ用の連続ツイートをする時間がなかなか取れず困っています。
miesizu @miesizu 2013年2月22日
@parasite2006 ご無沙汰しております。差し出がましいことをしてしまったかもしれません。ご容赦ください。嚢胞の方は、年齢別&サイズ別の比率(第8回公表のような)が出て来ないと、詳しい解析は不可能と感じています(一番多い3~5mmの数が分からない)。
miesizu @miesizu 2013年2月22日
@parasite2006 結節については、H23の0-5歳がすこし比率が多く見えるのが気になりますが、有意差があるのかどうか数字を出すのは今のデータでは難しいです。比較的線量が高い地域の5歳以下は全員で無くてもいいので、1年ごとにサンプリングした方が安心できるのいではと思います。
nao @parasite2006 2014年7月9日
甲状腺検査専門委員会診断基準等検討部会(=学外甲状腺委員会)の委員名をスライド(http://bit.ly/1n520i6 )から書き起こして「参考2」に追加しました。
nao @parasite2006 2017年2月23日
福島県立医大の放射線医学県民健康管理センターHPの甲状腺検査コーナーの解説動画ページhttp://bit.ly/13fIWrp からリンクを外されてしまった旧解説動画3本のYouTubeリンクをこのまとめhttps://togetter.com/li/524841 の冒頭で引用しています。特にNo.2とNo.3は今も必見です。
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