丹生谷貴志ツイートまとめ(2012年12月)

丹生谷貴志氏の2012年12月分のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

しかし映画人関係の本を読んでいるとあいつもこいつも知り合いの知り合い、って感じで結びついて行くのが気味が悪い。ポランスキーの最初の奥さんの夫がカール・ベームの息子だったり、要はひどく狭い世界で動いてるだけじゃないのかね。コロニーみたいね。まあ日本でも知り合いの知り合いは・・ですが

2012-12-10 10:16:01
nibuya @cbfn

ああ、寝入りばなには今更チェスタトンのブラウン神父シリーズをはしっから読んでます・・・って、一篇読み終わらないうちにすぐ寝てしまうんで、推理小説だっていうのになんて読み方でしょうかね。

2012-12-10 10:23:03
nibuya @cbfn

しかし中村保男さんの訳は正確だけれど、ブラウン神父さんの口調が少し嫌味ったらしくて抵抗がある。もちょっと朴訥じゃないのかな・・・というのは僕の勝手なイメージですが

2012-12-10 10:25:16
nibuya @cbfn

柄谷行人『哲学の誕生』・・・って、未だ読んでませんが、一昨年か、あった時、「オイコノミヤ神社を建てるぞ!」と相変わらずの駄洒落で言っていたのを思い出します。「オイコノ宮神社」のつもりか、じゃあ「オイコノ」に何を充てるつもりの駄洒落か。しかし、書き続けるという意味で、柄谷さんはプロ

2012-12-13 21:22:44
nibuya @cbfn

オイコノミヤって「プー横町に立った家」のことでしょう、なんて言うと柄谷さんは怒るでしょうから、真面目に読んで考えます。

2012-12-13 21:28:54
nibuya @cbfn

ああ『哲学の起源』でした。ともかく、さしあたり意地でも「イートハーブ」やら「親鸞」といった場所には回帰(?)すまいと遠心する決意が柄谷さんにはあるのだろう。地中海・・・

2012-12-13 22:01:16
nibuya @cbfn

オイコノミヤは「実存」のゼロ度を出発=帰結とすると想像される(イオニア自然哲学は或る意味で「実存のゼロ度」の「哲学」である)。とすれば問いの極はこのゼロ度位相の扱いに関わる。柄谷さんのここ数年の仕事はしかし或る意味でこの「ゼロ度」を括弧に括ることにおいて展開される気配がある・・・

2012-12-14 10:28:43
nibuya @cbfn

例えば前著の「交換形式D=X」はブランショ風に言えば「無為の共同体=明かし得ぬ共同体」の位相を内示すると想像されるが、柄谷さんはそこに触れることを括弧に括る。実践思想としては理解出来るし、実際ブランショ的なものが「文学性」においてしか消費されないという問題点もあるが、しかし?

2012-12-14 10:34:20
nibuya @cbfn

ここのところコンピュータ不良、仕方ないので買い替えを検討中です。さて、アプトンの「絵本」の英語コピー版が二三届いたのですが、コピーがいい加減で文字が消え、これは使い物になりません。万が一購入計画の方は『二つのオランダ人形』だけは本文が完全ですが、他は購入をやめた方がいいでしょう。

2012-12-17 11:54:10
nibuya @cbfn

正確に言うと『二つの・・・』のリプリントは一応公的出版に近いもののようですが、他の、アマゾンで言うと「洋書」で時折、時計や書棚の写真だけの意味不明の表紙のもの、あれは大方ボランティアか何かの私家版で、善意は知りませんが、気をつけないとやる気のないいい加減なコピーが多いようです。

2012-12-17 11:59:53
nibuya @cbfn

『セバスチャン・ナイト』の邦訳の一節「ゆすり蚊が、やっとそよともしなくなったポプラの葉に射し込む光線の中で・・・」。ところでこの原文がかなり厄介な単語連想の連鎖で書かれていて、訳文にはそれは反映されていない。たぶん邦訳はそのニュアンスの訳出を諦めたのだろう。仕方のないことだ

2012-12-17 14:05:26
nibuya @cbfn

一応言っておくと、邦訳はこの一節のラストには「forgetful of Juda」という謎めいた語句が来るのだが、邦訳はそれを切り捨てている。確かにこの語を訳し入れると意味不明に近くなってしまうだろうか、この切り捨て自体は・・・まあ、不当ではないのだが・・・

2012-12-17 14:11:52
nibuya @cbfn

因に「ポプラ」と訳された原語はAspenで確かにポプラなのだが、この語の語源は「震える」を意味し、また、伝説ではキリストの十字架の材料の木であると同時にユダが「震えながら」首を吊った木であもある。「震える木としてのポプラ」にはこの段階で幾つもの「意味」が混在することになる

2012-12-17 14:15:39
nibuya @cbfn

実際仏語訳ではaspenはtremble=震える木と訳され、これは英語でもポプラ種の別名そのものでもある。因にロシア語には「裏切りの罪の意識で震える」という意味で「ポプラの木のように震える」という言い方があるそうで、それは「ユダのように救いなく震える」ということを含意する。

2012-12-17 14:21:16
nibuya @cbfn

という訳で、この一節の最後の「forgetful of Juda」は「裏切りの予感を感じていないかのように」とか「罪の意識を抱くことなく」とかいう意味が含意され、それが「やっとそよともしなくなったポプラの葉」という訳された全体に被さるのである。

2012-12-17 14:23:46
nibuya @cbfn

まあこれ以上はまたもや誤訳指摘のようになってしまうのでやめます。ただ、だいぶ前に書いたポプラという木の不思議さについて一つの答え(?)が見つかったようで満足しています。救済と救済の不在とに震える木としてのポプラ・・・「何だろう、ポプラの、あの不思議な身振りは」(三島由紀夫)・・・

2012-12-17 14:31:04
nibuya @cbfn

ディランの『セルフポートレイト』はディラン・ファンでさえ退屈と言うLPで、聴き所と言えば『ブルームーン』くらいという人も多くて、実際そうなのですが、あの嗄れ声の歌唱を捨てて不思議に甘い声で歌う、その声はどこかファリーニャに似ています。そしてこれは1970年のLPな訳で・・・・

2012-12-17 14:40:16
nibuya @cbfn

ラヴィ・シャンカルさんが亡くなった。言うまでもなく或る世代にはジョージ・ハリスンの先生、次の世代にはノラ・ジョーンズのお父さん、僕にはその両方であると同時に、僕がシタールを持っていた昔、日本語で読める唯一の教則本の筆者であり『ラーガの芸術』という画期的な(?)LPの演奏者だった。

2012-12-17 14:49:36
nibuya @cbfn

シャンカルさんのシタール演奏は天才的だが、インド本国では「あまりに知的でマニエリスティック」ということで人気はなかった。ところで彼の使用している楽器は「シタールのストラディヴァリウス」と本人も言っているが、実は100万円程度の楽器・・・要は楽器に現れた労働価値の差異ですかね

2012-12-17 14:53:12
nibuya @cbfn

無論、当時のインド的価格から言えば100万は凄まじく高価だし、だいたいがその値段のシタールを作るような楽器製作者は殆どいなかったから、まあ、希少楽器です。

2012-12-17 14:54:27
nibuya @cbfn

今では日本にも何人もシタール奏者がいるようですが、僕は、楽器としての難しさ以前にイスラム系インド音楽の音体系のあまりの複雑さ、難しさに茫然として、諦めました。

2012-12-17 14:59:44
nibuya @cbfn

・・・因に僕は『セルフポートレイト』が大好きですが、何よりも、ディランという人が、意図的か病的かはともかく、「定まった音の地帯と声」というものを根本的に持っていないことの不安の凄さに圧倒されます。テクニックでも歌唱法でもなく、殆ど存在論的とすらいいたいような浮動性、妙な、影の不在

2012-12-17 15:13:13
nibuya @cbfn

『野菜人間の復讐』の復刻古書が届きました。私家版コピー商品では文章がこま切れだったのが、これで文章が完全に読めます。汚れた古書ですが、高価ではなかったし色刷り、文章完全ならばいい買い物です。1987年の復刻版ですが、アメリカでもあまり入手出来ないようで、成功。因に三千円程度でした

2012-12-18 11:54:28
nibuya @cbfn

「マヤの滅亡の予言」? まあ、僕の子供の頃には「富士山噴火の予言」やらノストラダムス予言やら、2000年問題やら・・・同じことの繰り返し、そしてその度に数人の人間が死んでいる。この場合根本的なバカバカしさはどこにあるのか?・・・と、別に真面目に悩んでいる訳ではありませんが

2012-12-19 00:11:54
nibuya @cbfn

話は変わるがマヤは確かにスペイン人が上陸したときにはほぼ完全に機能停止していたが、しかしその後小規模なセンターが十七世紀まで機能していた形跡が認められている。あれを「古代文明」と呼ぶ通例に僕は違和感を感じる。アステカ、インカにしても日本で言えば戦国時代から豊臣に向かう同時代なのだ

2012-12-19 00:27:26