内藤朝雄さんのいじめ理論解説

http://www.takadanaoki.jp/log/blog/eid301.html#sequel「日本の教育現場”いじめの現状と対策(BS11)」の中での内藤朝雄さんの発言部分から、いじめ理論のわかりやすい解説を拾ってみた。まだ途中なのだが忘れそうなのでとりあえずまとめてみた。
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木下秀明 @khideaki

内藤51:「(続き)…考えてやってるんだけれど。で、なんでこんなことでものすごく苦しむのかというのは、心理的な距離の調節が禁止されてるからなんです。」僕も実感としてはこの苦しみが分からない。僕がそういう境遇になったら、すぐにそこから逃げ出すだろうと思うからだ。逃げられずに苦しむ。

2013-02-06 11:13:36
木下秀明 @khideaki

内藤52:逃げたくても逃げられないという苦しみを理解できなければ、学校の構造自体を変えてその苦しみを取り除くという発想は出てこない。距離の調節を禁止するというのは、それくらい酷いものなのだ。距離の調節が出来る人間もその苦しみを想像することが出来なければならない。

2013-02-06 11:15:14
木下秀明 @khideaki

内藤53:内藤さんが「学校では、友達でない、仲良くないことが許されない、共同生活をしないことが許されない、個人でいることが許されない。そのことが、魂を殺すとでもいうべき効果を及ぼすんですね。 それについて説明しますけど、人間はわたくし、セルフですね、というのをオギャーと…(続く)

2013-02-06 11:16:52
木下秀明 @khideaki

内藤54:「(続き)…生まれてから持っている訳じゃないんです。そうじゃなくて、試行錯誤をしながら、これちょっと近づいたら嫌だったとか、これ楽しいよかったとか、自分と世界を魅力と幸福感に導かれて試行錯誤しながら、どんな時に自分が幸せか、どんな時に自分が不幸か、…(続く)」

2013-02-06 11:17:30
木下秀明 @khideaki

内藤55:「(続き)…何が好きで何が嫌いか、何を憎んで、…」と話していたら、途中で遮って学級制度の廃止について早く話してくれと言うのを言った人がいた。これはこの問題を象徴している。内藤さんが語る全段を理解しなければ学級制度の廃止の正しさを理解することが出来ないのだがそれを知らない

2013-02-06 11:19:23
木下秀明 @khideaki

内藤56:前提を知らないどころか、前提を知ることの重要性も理解されていない。学級制度の廃止という対策は、それほど革命的な考えなのだろうと思う。学級制度が全体主義を生み、それが人間の精神をおかしくさせて、距離の調整を出来なくさせ、逃げたくても逃げられない状況を生む。

2013-02-06 11:21:07
木下秀明 @khideaki

内藤57:いじめ自殺が起きると多くの人がそのようなところから逃げ出すことを主張し呼びかける。それは正しいのだが逃げ出せない状況を正しく指摘した人は内藤朝雄さんだけだった。多くの人は自分が逃げ出せる人間だから彼らも逃げ出せると思って善意から呼びかけていた。それが出来ないことが問題だ

2013-02-06 11:23:20
木下秀明 @khideaki

内藤58:「この人はとってもよい人だと、魅力的だと思って近づいた、ものすごく嫌な人でいじめられた。あ、この人は醜い人だったとぱっと距離をとる。この人はどんくさいと思って近づいた、しかしよく見てみると実はいいやつだったと仲良くなる。という具合に心理的な距離の調節を通じて…(続く)」

2013-02-06 11:24:17
木下秀明 @khideaki

内藤59:「(続き)…自分が出来上がってくるし、人との交わりも成長してゆくんですね。」この指摘を考えれば、距離の調節が出来なければ、自分ができあがらないし、人との交わりも適切な技術が身につかなくなる。自分をいじめる人間を友達だと思い込む倒錯も生まれてしまう。

2013-02-06 11:25:43
木下秀明 @khideaki

内藤60:次の指摘も、今まで考えもしなかった人はよく見つめて欲しい。「学校の場合は心理的な距離の調節がほとんど出来なくなっているので、自分をいじめに悪意で接してくる敵に対して、自分が苦しむのを見てあざ笑っているいる醜い相手に対して、お願いだから私の心を直すから…(続く)」

2013-02-06 11:27:22
木下秀明 @khideaki

内藤61;「(続き)…仲良くしてくださいと言って、涙をぽろぽろ流して這いつくばるようなことが、非常に多いんですね。女子のいじめのしかとの連鎖なんかでですね、あろうことか自分をいじめて喜んでいる人がいて、他の人にいじめが移るとああよかった仲良くしてもらえると、…(続く)」

2013-02-06 11:27:51
木下秀明 @khideaki

内藤62:「(続き)…何が美しいもので何が醜いものかという区別が出来ない。 いじめ加害者に対してそれが敵だということが認識できなくなってしまう。」これが学校が持つ構造的なおかしさなのだ。そしてこれは個人の努力ではどうにもならない。構造を改革して改善するしかないものだ。

2013-02-06 11:28:48
木下秀明 @khideaki

内藤63:内藤さんと一緒に出演していた斎藤嘉隆さん(民主党参議院議員、2007年まで20年間愛知県の小学校教諭、教育委員会にも出向と紹介される)の<学校の法化>と<学級制度の廃止>に対する考えに多くの人の「思い」を代表するものを感じた。それは考察に値する。

2013-02-06 23:53:32
木下秀明 @khideaki

内藤64:斎藤さんは次のように語っている。「このことによっていじめはなくなるのかも知れないけれど、いじめはその人間というか変わりませんよ。教育なんでその子が大人になるまでに、いじめをするその子の心の中にある何かを変えていかないと、成長さしていかないといけないので、…(続く)」

2013-02-06 23:54:30
木下秀明 @khideaki

内藤65:「(続き)…物理的にシステムとしていじめをなくしても何も変わりませんよ。日本社会は何も変わらない。と、ぼくは思います。」この斎藤さんの考えは精神主義のように僕には見える。心が大事だという「思い」だ。これは主観的な思い込みを重視して、客観的な判断を鈍らせる恐れがある。

2013-02-06 23:56:28
木下秀明 @khideaki

内藤66:実際には心の評価というのは正しくできることはない。心を変えたと思うのは教師の思い込みに過ぎない。心は外部から直接見ることが出来ないので、いくらでも反対のものを見せることが出来る。そのようなものに依拠するような教育は、評価という点で間違える危険を持っている。

2013-02-06 23:58:06
木下秀明 @khideaki

内藤67:それに対して内藤さんの指摘は、あくまでも客観的な環境を問題にし、環境を変えることで人間の行動を変えて問題の発生を防ごうとするものだ。心がけは変わるかどうか分からない。評価できないので、評価できる外見の行動を変えることで問題の解決を図るのは合理的な思考だと思う。

2013-02-07 00:00:59
木下秀明 @khideaki

内藤68:内藤さんは次の指摘をする。「人類はですね、何十万年何万年猿の時代含めたらもっとですね、いろんなおじいちゃんおばあちゃん、赤ちゃんおじさんおばさんいろんな人とつきあって来たのに、たかが近代学校制度の中で親と同じ年の人と学校の先生ぐらいしかつきあう人がいない。これ異常です」

2013-02-07 00:01:52
木下秀明 @khideaki

内藤69:現在の学校しか知らない人は、それが当たり前のように感じてしまうが、長い歴史を見ていけばそれが特殊なものであることが分かる。その特殊性が問題をはらんでいるということが理解できれば、内藤さんの指摘への心情的な反発はかなり弱まる。学校のおかしさを認識できるのはもう一歩だ。

2013-02-07 00:04:04
木下秀明 @khideaki

内藤70:最後の指摘が分かると学校の構造的問題の闇の深さがよく分かる。「統一教会という合同結婚式があります。もし日本が統一教会に占領されて支配されて30年50年過ぎて、結婚するのは統一教会が選ぶんじゃなくてやっぱり自分たちで選んでやろうよというと、合同結婚式がなかったら、…(続く

2013-02-07 00:05:51
木下秀明 @khideaki

内藤71:「(続き)…男と女が出会えなくて仲良く出来ないじゃないかという人が増えると思うんですね。学校に学級制度がなくなったらみんながバラバラになるという人は、それほど学校に洗脳されてる。ということなんです。」異常性の中でそれが普通であるという洗脳を受けた人間は倒錯した感覚になる

2013-02-07 00:06:56
木下秀明 @khideaki

内藤72:その感覚が倒錯であると気づくには、洗脳されない人間が必要だ。それは学校に適応できなかった異端者でなければ真理を見抜くことが出来ない。内藤さんは正に、狂った学校に洗脳されずに、幸運なことに殺されずに来たからその異常性に気づくことが出来たのだと思う。これに耳を傾けるべきだ。

2013-02-07 00:09:20
木下秀明 @khideaki

内藤73:僕は学校に適応してきた。手のかからない生徒だった。酷い体罰を受けることがなかった。しかし学校がいいものだと思ったことはない。過剰適応はしなかったからだと思う。適当に無視され、無視してきたから洗脳されずにすんだ。だから内藤さんの語ることが実感として正しいと思える。

2013-02-07 00:12:17