2013.2.10 最上義光シンポジウムまとめその一 文芸活動

「最上義光の文芸活動 -ある連歌師との関わりを中心として-」のかんたんおさらいまとめです。講師は名子喜久雄先生です。この一連のツィートは、名子氏、および主催者のものではありません。また、mogaproの見解も入っておりますので、ご注意ください。その二はこちら。http://togetter.com/li/455820 その三はこちら。http://togetter.com/li/456442
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小僧丸 @4SX9iJDihw

権力階層が権威や教養を必要とするのは世界共通でして、日本でも平安貴族たちによって、漢文和歌が文治のための文芸へと祭り上げられていきます。

2013-02-11 11:33:30
小僧丸 @4SX9iJDihw

そしてひとつの権威となるのが、鎌倉初期成立の新古今和歌集。昨日の講義で、歌に感じれば天地も動くというのはこのへんから発生する思想です。

2013-02-11 11:35:10
小僧丸 @4SX9iJDihw

細川幽斎の教養の象徴として扱われる古今伝授というのも、連歌師や歌学者によって編まれてきた、古今和歌集研究の秘伝のこと。

2013-02-11 11:36:48
小僧丸 @4SX9iJDihw

で、そういう歌の世界に重要になってくるのが歌枕です。昨日の講義でいえば、阿古屋の松(千歳山)

2013-02-11 11:38:03
小僧丸 @4SX9iJDihw

京から出ることもまれだった貴族階級にとって、地方のイメージ=歌枕といってすらよかったのです。実態とは離れた歌の中だけの地方です。そこに憧れて赴くというのは西行や芭蕉くらいの行動力がないといけなかった

2013-02-11 11:41:33
小僧丸 @4SX9iJDihw

歌枕の一例:出羽国=最上川。最上川は行き交う稲舟がほぼ必ず詠み込まれます。「いな」は「否」と掛詞でして、櫂を左右に振る動作とあわせて恋愛の拒絶を表したりします。

2013-02-11 11:44:57
小僧丸 @4SX9iJDihw

そして歌枕の地や名所には、いかにもそれらしい由緒がでっちあげられていきます。阿古屋の松でいえば実方卿の逸話ですね。後世になると地方の民話と融合したりもする

2013-02-11 11:47:02
小僧丸 @4SX9iJDihw

で、昨日の講義によると阿古屋の松の逸話が広く知られるようになるのは、平家物語が武士階層に広く親しまれていった結果だろうと

2013-02-11 11:48:55
小僧丸 @4SX9iJDihw

なので、一華堂が阿古屋の松の歌をほいと投げると、最上義光は「おおお久しぶり」と微笑んだ次には返歌を詠むことができた。お互いの教養レベルを知っていたからこその阿吽というやつですね

2013-02-11 11:50:46
小僧丸 @4SX9iJDihw

一華堂は当時でも有数の連歌師でしたので、このやり取りのワンシーンだけ見ても、義光が京でどういう交際をしていたか想像できると。たぶんそういうお話だったんだと思うんです

2013-02-11 11:54:32
小僧丸 @4SX9iJDihw

それから、幽斎や兼続と引き比べるやりとりがありましたが、歌というのは集団で楽しむ芸術なので、ランク付けはあまり意味がないと思っています

2013-02-11 11:59:39
小僧丸 @4SX9iJDihw

一華堂「今回山形に下って歌枕の本場で歌詠んじゃった記念で、メモってたこときちんと清書しようとも思ったんだけど。ほら、俺の才のなさまで残っちゃったらアレだしさー」(ミサワ顔

2013-02-11 14:30:35
小僧丸 @4SX9iJDihw

「でも人に見せないで自分一人だけの趣味だから書き残しておこうっと。こんな文章、火にくべても水に流してもいいよ」(ミサワ顔

2013-02-11 14:32:45
最上義光プロジェクト @mogapro

オンライン復習会の時間です。今日は一時間目「最上義光の文芸活動 -ある連歌師との関わりを中心として-」となります。講師は名子喜久雄先生(山形大学)です。#義光シンポジウム 

2013-02-13 20:15:57
最上義光プロジェクト @mogapro

名子先生は、平安末期・鎌倉前期の歌人並びに和歌活動の研究が専門です。和歌の表現分析により、和歌の背景、歌人の心境や状況を考察していらっしゃいます。以前から最上義光の和歌や連歌を分析しておられます。今回は里村紹巴、一華堂乗阿と義光の関わりがテーマです。#義光シンポジウム

2013-02-13 20:16:20
最上義光プロジェクト @mogapro

なお、今回の名子先生の講義は乗阿著『最上下向記』が出てきます。予習としてこちら(http://t.co/96Q45olj)を読んでおいた方がよいと思います。『最上下向記』復刻版は最上義光歴史館で購入できます。#義光シンポジウム

2013-02-13 20:17:55
最上義光プロジェクト @mogapro

ちなみにこの乗阿はかの武田信虎の子、つまりは信玄の弟にあたります。息子から放逐された父信虎に従い、幼い頃より今川家の庇護を受け時宗の僧になったとか。文芸に通じ、慶長末期は京で非常に有名であったそうです。#義光シンポジウム

2013-02-13 20:19:49
最上義光プロジェクト @mogapro

乗阿に関しては、最上義光歴史館のこちら(http://t.co/NqUn8M8n)、里村紹巴はこちら(http://t.co/9gZCFGK9)でもまとめてあります。#義光シンポジウム

2013-02-13 20:20:26
最上義光プロジェクト @mogapro

今回は主に『最上下向記』にある義光と乗阿の歌のやりとりを分析し、義光の教養レベルが十分高いものであったということまとめでした。教養のレベルが同程度でなければ歌のやりとりはできません。義光は当時の名高い分化人とやりとりできるだけのレベルだったということです。#義光シンポジウム

2013-02-13 20:21:38
最上義光プロジェクト @mogapro

(´-`).。oO(ざっくりまとめすぎている気が……ごめんな)

2013-02-13 20:22:35