TGFシンポジウムでの南相馬安心安全プロジェクト・吉田邦博氏の特別報告から始まった議論
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第1部
[通して読んでいただけるよう、以下に全文を再録しました]
2013年2月11日 東京大学原発災害支援フォーラム(TGF)出版記念シンポ:アカデミズムは原発災害にどう向き合うのか より吉田さんの報告
ご紹介
南相馬の安心安全プロジェクトを主催しておられます、吉田邦博さん
もともと東京の方でしたが、20年少し前に福島に移られ、3.11以後は除染に取り組んで、活動されています。坪倉先生ともご面識があり、色々と考えの違いもありながらも、ともに取り組んでこられたかたです。
南の小高地区はまだ人の住める状況ではない、原町地区は回復してきました。 帰れない、帰るほうがいいのか?これから避難を考える方もまだまだおられます、。そういう状況の中で、どうやって考えていけばいいか?
吉田:
デタラメ。嘘に嘘を重ねているので、齟齬がでてきてる。
★幻想の除染ーーー効果は?方法は?除染作業者の安全は?
除染ーめちゃくちゃ。(幻想除染)
地方のお宅では屋敷林がある、除染後に線量が増えた場所も多い。除染効果が少ない
5/19しか成功していない。、平均1.2μSv/h こういうところに人を住まわせるということをわかっているのか?(管理区域)
最低でも除染で70%ぐらい下がらなければおかしいのに1.2%とか。デタラメ。 対応が遅いので、表土の剥ぎ取り量が増えてしまっている、中間管理場所が決まらない。アスファルトはやり直しが必要。削って下がっても、また付着してしまう。コンクリートは削るしかない。再付着。ブロックは交換しかない。ゴムプラスチックも交換しかない。木を洗っても効果少ない。切り落とすしかない。中途半端に残しておけば循環。
屋根は新しい瓦、トタン板(洗うのは意味がない)屋根の交換が手っ取り早い。
垂直面はほとんどついてない。雨樋はダメ
室内は空気が汚染されているので、クロスからカーペットから張り替えないとだめ。避難しているお宅の床を測る 20Bq/㎡
矛盾だらけの除染。
除染作業者の安全管理がお粗末でいい加減、内部被曝が原発以上。、マスクの着用は疎らなうえ、一日2枚の支給。
安全管理のかけらもない。
内部被曝を抑えるために、15分前に作業をやめて食事??住民はそこで食べているのに。
★児玉先生言葉
除染、児玉氏は当初竹中工務店をべた褒めしていたのに、意味なしと発言???
1μSv/hをはるかに上回る汚染地帯の住民に、さらりと「0~15歳の子供はこのような線量にいるべきではないと発言。」
中通には2μSv/hが点在。お子さんはいないほうがいいのではと思う。
★モニター値への疑念(実際より低い数値を出している!)
モニタリングポストの調査
芳しい数値はでていない。「政府に数値を低くしろとはっきり言われた」
と、線量計メーカーアルファの社長
可搬型モニタリングポストバッテリーの位置変更に1億5千万円(ぼられた)、責任の所在は? 本当は除染をしてるからいけない。文科省のほうからは現地で調整していると答えがあった。メーカーがちゃんと出荷してるのだから、調整はいらない。現地調整はいくらでも数値がかえられる、10%程度は遮蔽してるんじゃないか?下のコンクリ土台で遮蔽、フェンスの網で遮蔽。涙ぐましい努力をして数値をさげている。何故そんなモニタリングポストを?「住民が求めるから。」数値が恣意的に低いモニタリングポストはいらない。
中身は普通の測定器。これで80万もするのか?可搬型は500万を超えている。
モニタリングポストの周辺は除染済み。しかも同位置でアロカで測ってみると、20%下方修正されている。
文科省はバッテリーの位置が悪かったから10%下方修正した数字にしたとの返事。私達の見解では20%の下方修正。
★通常の放射線管理区域での管理との差(福島第2原発を紹介)
福島第2原発の中の人に聞くと「この中にいた方が安全」うっかり積算計をつけて外にでると、数値が増えてしまって作業時間が減ってしまう。
空間線量で0.6。汚染密度でみると40Bq/単位、は放射線区域のC区域相当。 福島県はほとんどC区域。
c区域の装備は重装備。 外に放射線物質を持ち出さないようにするためと、皮膚や頭髪、衣類に付着させないように装備をつける。
原発当初はD区域(双葉、三春町)1mSV越え 管理化だったら空気のタンクが必要だった。
電離検査。特に皮膚と目の状態について診察。白血球、赤血球、形状等々。
c区域のエリアに人に住ませておいて、検査をしていない。法律違反ではないか?
本当は食事もタバコもできない区域。違法。
★空間での浮遊放射物への懸念
洗濯物を測る:
室内で干したほうが高い結果が出た
洗濯によって汚染を分配してしまっている。
114Bqのジャージ、上下で230Bqの服。頭髪の汚染 130Bq/Kg
500Bq/body相当の汚染物質を身に着けている。
空間線量と空気の汚染密度は比例していない。
切干大根をあちこちで干してみる。
★北海道がんセンターの西尾先生。
線量の全身化換算による低減。
内部被曝ということで考えれば、実際に細胞が受けている
1.3μSv×60000=78mSvに相当するのでは?
★安全と語る医師や科学者、政府の話を疑ってかかれ
安全性がすくに嘘だと分かる情報はインターネット上にごろごろしている。
100mSv以下では何も起きないという前提の話でありながら、過去には10~100mSvの間で発癌が起こり得ると山下教授が発表
空気には放射性物質が含まれていないとしているため、問題視していないが、実際には今までの報告のように高さや土壌汚染の密度により変化するけれど大量に含まれている。吸入による内部被曝の影響は食事の倍以上の開きがある。
世界の論文には1mSvの被ばくでも白血病リスクが3倍という報告、
被ばく量が同じ場合低線量でも長期間浴びた人の発癌リスクは原爆被爆者より低いとは考えられない、など何十万人を対象とした調査の報告が出ている。
原発のある市町村はその他の市町村と比べ癌死亡率が高いというデータがある。
(↑上の内容の一部が2013年1月20日付けで南相馬安全安心プロジェクトから報告書として公表されています。まとめ公表後に@leaf_parsley さんから以下の通り追加情報をいただきました)
@parasite2006 展開していただいた、吉田氏のコメント部分に(PDF) http://t.co/kudMw499 を追記していただけますか?(発表内容のほうが範囲が広いですが、この資料は発表内容の一部と同一です。)
2013-02-18 05:50:00(↑この報告書は最終ページまで読むと裁判所に提出されたものであることがわかり、この報告書に掲載されている洗濯物の測定結果と同じ物を手に持って吉田氏が記者会見している動画(2月20日付けのブログ記事http://t.co/vVtZPaV2 に引用)の背景に「1.21」「仙台高裁」の文字が入った横断幕が見えているところから、現在仙台高裁で争われている集団疎開訴訟の際裁判所に提出されたものと思われます。実際に、この報告書は集団疎開裁判のブログの2013年1月24日付け記事http://bit.ly/Z9CdvU に公表されていました)
@leaf_parsley @parasite2006 着衣分の影響の計算は、http://t.co/ltNYA6su のコメント欄で上海さんと牧野先生が算出されていました。 吉田氏の計算をちょっと整理したほうがいいですね。
2013-02-18 05:55:23(追加情報ここまで)
@leaf_parsley 吉田さんの報告は、怒りに溢れているという印象でしたが、沢山の興味深いデータを実測で持っておられました。評価を交えず、フラットな報告であれば、沢山の方とそのデータを共有して考察を加えていくことができるだろうに、と、やや残念に感じたのが自分の感想です。
2013-02-15 06:49:06@leaf_parsley いくつか、大事な問題提起がされていました。①除染の有効性と除染作業者の安全確保について。(現場で悪戦苦闘を重ねた中からの重要な指摘です。)②モニタリングポストの数値の正確さへの疑念(ぜひクリアにしたい)③汚染密度と空間線量の乖離(切干大根や洗濯物)
2013-02-15 06:53:30(ちょっと横道)
@leaf_parsley 3の、空間線量との違いは、空間線量計では瞬間的な微量の数値を把握できないからとのことでした。切り干し大根には蓄積するけど。藤沢で伺いました。
2013-02-15 12:56:56@leaf_parsley はい、たぶん同じお話を藤沢で伺い、疑問に思って訊きました。線量計がだめって言う訳じゃないと思います。
2013-02-15 18:21:00(横道ここまで)
@leaf_parsley ただ、とても気になったのが、西尾先生でも、児玉先生でもそうなんですが、学者さんがおっしゃった事から、断片的に捉えた言葉を拡大解釈されていないか?という点でした。 どういう意図での発言か?を確かめることができるといいなあと感じます。
2013-02-15 06:55:27@leaf_parsley (特に西尾先生の説の紹介の件には、疑問を感じました。実効線量について誤解があるような気がするので、どなたかご教示頂けたらと、、、)
2013-02-15 06:57:27(@shanghai_ii さんとのやりとり)
@leaf_parsley 吉田さんも西尾さんも内部被曝問題研究会のメンバーですが、ここのメンバーは被曝を細胞単位で考えてる感じ。だから、細胞単位に換算したときに通常ではありえない数値になります(通常分母に体重が来るところに細胞重量が来る)。
2013-02-15 07:09:32@shanghai_ii @leaf_parsley ぼく原文?を知らないので間違えてる可能性あるけど、線量の全身化換算による低減というのはそういう意味で、6万倍してるのは、通常体重60kgで割るところを1g単位に変換して被曝を1gに集中して起こると考えてるんじゃないですかね。
2013-02-15 07:17:31@shanghai_ii ええ、まず根本的に、等価線量と実効線量は異なっていて、実効線量はエネルギー量じゃあないです。そもそも無理ですが、あえて実効線量をエネルギー換算するなら組織荷重と体重比を割り戻してやらないといけないと思います。
2013-02-15 07:59:10@leaf_parsley @shanghai_ii しかも等価線量のベースはJ/Kgなので(そのそもKgあたりのエネルギー量)で、実効線量も比率をベースとした指標でしかないです、濃度を比べているのであって総量を比べているわけではないから、質量を掛けた値をもってきて比較は×。
2013-02-15 08:02:12@leaf_parsley @shanghai_ii で、もう一つ、実際には一か所に当たるわけではないという点なんじゃないでしょうかねえ?内部被曝の等価線量は、体内動態で導き出されますが、それは体内で放射性物質がどういう分散をしていくか?をできるだけ正確に出そうという試みです
2013-02-15 08:03:58@leaf_parsley @shanghai_ii 例えば100Bqの放射性物質が、甲状腺に集まってしまった状態と、赤血球中に一個ずつ入って、体内を巡っている状態では、崩壊エネルギーによるダメージは変化するので、その変化を数値化するわけですよね?
2013-02-15 08:06:02@leaf_parsley @shanghai_ii それを1分子に集中させてしまえば、それは大きな攻撃力になっちゃうだろうなあ、という話をしてる気がします。
2013-02-15 08:09:38