暗黙知の概念についての考察

「暗黙知を理解する」(大崎正瑠)http://www.tku.ac.jp/kiyou/contents/hans/127/127_oosaki.pdf を参考にしての暗黙知概念についての考察。自分のためにちょっとまとめておく。
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木下秀明 @khideaki

暗黙知①石部統久 ‏@mototchenさんから教えてもらった「暗黙知を理解する」(大崎正瑠)http://t.co/wHHojE9tbGから暗黙知の意味を読み取ってみようと思う。暗黙知は大変難しい概念で、言葉のイメージだけから理解をしようとしても分からない。

2013-03-20 22:03:56
木下秀明 @khideaki

暗黙知②概念は頭の中の像になる。暗黙知はどのような像になるか。まずはキーワードを拾ってみよう。「経験知」「身体知」「内面知」「表出伝達不可能知」等々。また役割について「効果的な学習」「問題の所在の発見」「創意工夫・発明・発見の源泉」「コミュニケーションにおける役割」等々がある。

2013-03-20 22:13:59
木下秀明 @khideaki

暗黙知③暗黙知のキーワードを言葉の意味だけを解釈しても概念の獲得にはならない。だが、いくつかの解釈を考える事が、概念に至る曲がりくねった道を歩む体験にはなりそうに感じる。まずは「表出伝達不可能知」と言う詞書きになる。概念はすべてそうだが、これが概念だというものを言葉で表現できない

2013-03-20 22:16:55
木下秀明 @khideaki

暗黙知④概念理解そのものが暗黙知の一つの現れかもしれない。仮説実験授業では原子の授業があるが、原子というのは物質を構成する最も小さい単位というのが言葉の上での説明だが、この言葉を記憶するだけでは概念理解にはならない。原始の概念を使って思考が展開できたときに概念理解が出来たと言える

2013-03-20 22:20:16
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑤仮説実験授業では、原子は外から加えたり、取り除いたりしなければ、重さとしての量が変化しないという実験をする。体重計に載ったとき、力を入れても片足で立っても、原子の量が変わらないので体重に変化はない。逆に食事を取れば体重が増える。このような実験の考察から概念の獲得を図る。

2013-03-20 22:22:20
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑥暗黙知の概念理解も、それが「表出伝達不可能知」だと言う辞書的な言い換えをしても理解にはならない。暗黙知という概念を使って何らかの考察が出来たとき、学習における知識獲得のプロセスが解明できるような思考が展開できたとき暗黙知の概念理解が出来たと言えるのではないか。

2013-03-20 22:23:47
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑦表出も伝達も出来ないが、自分には何かが分かっている何かを知っているという感覚を持てるものが「暗黙知」の働きであると言えるだろうか。一種の「ひらめき」のようなイメージがわいてきた。数学の問題を解いているときに、それまでは皆目見当もつかなかった問題が、突然分かるときがある。

2013-03-20 22:37:06
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑧「効果的な学習」というのは、何をやってもうまくいかないというものと反対の極にあるような学習ではないだろうか。やればやるほどうまくなると言うようなものだ。そのような経験は、数学に関してはあるのだが、どうしてうまくいくのかは自分には分からない。他の学習ではなかなか上達しない。

2013-03-20 22:46:21
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑨他の人には何でもない一言がそれによって何かに開眼していっぺんに上達すると言うこともある。これなども暗黙知の現れのように感じる。目から鱗が落ちるというような体験は暗黙知の働きと言っていいのではないか。自分でははっきり認識していなかったことが明確になるきっかけを暗黙知が与える

2013-03-20 22:50:06
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑩,「語られることを支えている語らざる部分に関する知識」という言葉の意味を考えてみよう。語られることというのは対象としてそれを認識できているからこそ語る事が出来ると言う感じがする。それについて知っていると言うことを知っている。だが語れないことは対象として明確に意識していない

2013-03-20 22:59:06
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑪暗黙知は「大抵は自然に習得した技能とかルーティン化した知識や技能などの身体感覚」で「どうしてうまくできるのか詳細には説明できない」「自分は気がついていなくとも,身体が知っている知識」である。素質というものに深く関わってくるものであるように見える。暗黙知は素質の表れでもある

2013-03-20 23:06:03
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑫暗黙知は自然に身につけた身体の知識であるとすると、本能というものにも関係してくるだろうか。人間は本能が壊れた、本能を失った動物であるとも言われる。だが本能のかけらが暗黙知として残っているのかもしれない。これを効果的な学習に利用するにはどうしたらいいだろうか。

2013-03-20 23:08:25
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑬暗黙知は「勘」と言われているらしい。「勘」については三浦つとむさんも考察していてそれは真剣勝負を通じた実践によって高まっていく。何となく漠然と訓練するのではなく一つ一つの実践が主体性を持ち、その結果を深刻に受け止めることで「勘」が発達する。それは一見思考のない反射に見える

2013-03-21 00:00:18
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑭「勘」は素質では伸びない。そこには訓練が必要だ。それも真剣度の高い訓練が必要だ。武道の理論を書いた南郷継正さんは、制止のギリギリの体験をする「しごき」にその真剣度の高い訓練の可能性を見ていた。思考の過程を経た動きでは対処できないようなギリギリの場面を経験することで勘が育つ

2013-03-21 00:03:30
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑮僕は結果にほとんど関心がなかったので試験が好きだった。試験は高い緊張感の下で出来るので、ギリギリの場面での壁を越えるための暗黙知の働きを経験することが出来た。その体験には何とも言えない達成感がある。限界を超えて一歩高いところへ行くという経験が暗黙知の効果的な利用ではないか

2013-03-21 00:06:09
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑯暗黙知の「第一項」および「近接項」(proximal term),より上位で包括的全体(comprehensive entity)を「第二項」および「遠隔項」(distal term)と呼ばれる概念は非常に難しい。直接対象に触れる部分が「第一項」で、…(続く)

2013-03-21 00:14:43
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑰(続き)…それを感じる身体の方が「第二項」という感じがする。。対象に近いから「近接項」で、対象から遠いから「遠隔項」というのだろうか。これが暗黙知の理解にどう役に立つのか。直接知る方は五感での体感だが、間接的に知る方は頭脳の働きによる論理的理解になるのではないか。

2013-03-21 00:18:16
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑱暗黙知が働かないときはいろいろなことが下手なように感じる。暗黙知が働くようになると上達するようになる。バレーボールのスパイク練習を思い出すとそんな感じがする。素質に恵まれない人間は、いきなり多くの動作をバランスよくこなすことが出来ない。スパイクを打つのはそういうものだ。

2013-03-21 00:23:34
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑲スパイクはボールを追いかけて落下地点に行くという動きと、最高地点でボールを捉えて、そのボールを聞き手で打つという動作を連続して行う。素人には大変難しい動きだ。そこで僕はこの動作を切り離して練習した。まずはジャンプして最高地点でボールを取るという練習をした。

2013-03-21 00:25:07
木下秀明 @khideaki

暗黙知⑳いろいろな場所にボールを投げてもらい、それを追いかけてジャンプして、出来るだけ高い位置でボールを取る練習をする。その動作はまだ単純なので練習はそれほど難しくない。このジャンプのタイミングを、考えなくても体が動くようになるまで練習する。暗黙知の段階にまで高めるといってもいい

2013-03-21 00:26:50
木下秀明 @khideaki

暗黙知21:身体がジャンプのタイミングを覚えたあとは、最高地点で手を伸ばしてボールを打つ練習をする。意識するのはボールを打つと言うことだけだ。ジャンプはもう考えなくてもすむようになっている。そして目的は、スパイクを打つことも、それを考えずに体が動くようにまですると言うことだ。

2013-03-21 00:28:28
木下秀明 @khideaki

暗黙知22:最終的な目標は、頭で考えることなく、まるでボールを見て反射的に動いているようにしてしまうことだ。暗黙知だけが働いている状態を作る。スポーツにおける上達というのは、構造的にはそのようなものではないだろうか。素質があれば身体の動きはすぐに自分のものになる。

2013-03-21 00:30:05
木下秀明 @khideaki

暗黙知23:僕は子どもの頃からのパズルマニアで、パズル的思考に関しては素質があったと思う。大した訓練をすることなくパズルを解くと言うことが訓練になって、ある種のひらめきが素早く浮かぶようになった。そのひらめきがなぜ浮かんでくるのかは説明が出来ないが、それが浮かんできて問題が解けた

2013-03-21 00:32:46
木下秀明 @khideaki

暗黙知24:「対象の全体性を捉えることがポラニーの「暗黙知」であり「勘」である」という指摘は、僕にとっては暗黙知理解のための参考になる。僕は、対象の本当の理解には全体性の把握が必要だと感じている。「暗黙知」が全体性の把握に関係があるのなら、それは本質理解のために役に立つ。

2013-03-24 18:52:49
木下秀明 @khideaki

暗黙知25:水道方式では数の構造(10進法)を教えるのにタイルを使う。この構造理解が全体性の把握であり、本質の理解のために不可欠のものであると僕は感じている。計算アルゴリズムの記憶だけでも、計算問題に正しく答えることは出来る。記憶だけでも計算は出来るがそれは本質的理解ではない。

2013-03-24 18:55:05
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