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「小説と脚本」の違いと、更に曖昧な「キネティックノベル」@榊一郎

榊一郎先生の創作講座。今回は小説と脚本の違いについて。 アニメなどの脚本では、コンテを切る監督。画面上の細かい動きをつける演出と、多くの人が表現に関わる。このため、脚本は全てを描写せず必要な情報だけを盛り込むという話。 では、フルボイスのゲームやキネティックノベルではどうなのか……というお話。 次回: http://togetter.com/li/48666
キネティックノベル ラノベ ライトノベル 脚本 創作 アニメ 描写論 小説 榊一郎
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榊一郎 @ichiro_sakaki
ちとついったー機能の学習がてら創作論系のネタをまた少し。とりあえずタグつけてみました。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
まあついーとが連なるのはかわらん気がするんで、ゆっくりまったりと。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
脚本、の話、というか小説との、気付きそうで気付かない差異。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
ついつい小説を書き慣れていると、「地の文章が無い分、脚本は楽だぜー」とか思ってしまうのはよくある事。それがアニメであれ、ゲームであれ。だがこれは大きな間違い。ライトノベルを絵の無い漫画、と定義して「絵を描かなくていいから楽」とか思うのと同じ。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
まあ、例えば私がやらせてもらってきた経験から言えば、アニメの脚本は、いわゆる四百字詰め原稿用紙でいえば、三〇分番組で20枚位になる。一分一枚くらいのノリかなあ(勿論作品によっても微妙に違うけど)。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
ちなみにアニメの脚本、200字詰め原稿用紙が基本らしいので、小説書きの感覚からいえば倍の枚数になりますが、これを分からず「よし40枚か」と書くとえらい目にあいますw #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
まあいずれにしても、枚数としてはそう多くないし、「地の文」による表現には「小説表現的な」気の使い方はしなくていい。その意味に限って言えば「楽」と言えるかもしれません。ただし、ここに落とし穴がある。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
小説はそれだけで自己完結した媒体ですが、脚本はあくまで後々の作業――アニメであれば映像や音声という肉付けをする為の骨組に過ぎません。つまり、「他のパートの人の作業しやすい余地」を残しつつ、「自分の伝えておくべき事は過不足なく伝えておく」というものが望まれる。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
つまり「やり過ぎない」「適度な処で止める」「でも演出や作画やその他作業工程における他のクリエイターさん達に、イメージを喚起させる取っ掛かりとして機能するもの」が求められるという事。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
これ……つまり一定のコミュニケーションが前提というか。小説が一人でやるマラソンなら、脚本はリレーで。しかもマラソンをやる上での技術と、リレーの技術は似て異なる。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
大量に書き連ねれば、そりゃ情報量は増えるし、表現は厳密になりますが。それは小説であって脚本じゃない。脚本だとしたら多分に独り善がりなものになってしまう。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
この辺の機微(くわえて実質、TVアニメなら20分という時間の枠、あるいはアニメ表現で可能か不可能かの判断など)が分からないと、脚本はむしろ、監督やら演出家やら作画監督やら……そういう人達の脚を引っ張りかねない。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
「えらそうに言ってるけど、お前どうなのよ?」と言われるとアレなのですが(苦笑)。正直、初期に脚本書いていた頃は全然わかってませなんだ。ただ、何本かやらせて貰って「ああ、なるほど」と実感した次第 。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
どうしても小説家は、「その文章だけで完結する媒体」として書こうとする癖が在りますから(ラノベでは挿絵のウェイトも半端無くでかいけど、それはさておき)、そのノリで脚本を書くとかえって、まずいものができあがりかねない。でもこの切り替えが難しい。。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
これがまず小説と脚本の違いで、でも素人さんには、あまり意識されていない事。――の一つ目。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
もう一つの差異。これは「声」の存在。。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
最近はゲームでも音声付き、ってのが増えてきました。フルボイスとかも。やっぱ媒体(ディスク)の容量増加の影響はでかいですな。。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
ichiro_sakaki で――問題なのは。実際にゲームやアニメは台詞を「声優さんが喋る」という事。何当たり前の事いってんだ榊は、と思う人いるかもしれませんが、これ、意外に意識されてないというか。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
投稿用小説とか書いている人は、一度、自分の小説の台詞、読んでみてください、声に出して。意外に読みにくいの多いと思いません? 小説書きは、基本、「字面」としての見栄えを半ば無意識に追求しますから、どうしてもそっちに偏る。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
一方、脚本は「声優さんの喋り」――実際に声に出して発音するの優先。という事は、基本的に、字面ではなく、読みの「音」に偏らせるべきなんですよ。字面の格好良さは――アニメでは特に二の次。地の文も出るゲームでは微妙ですが。#sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
もっと端的な例を出せば、小説の句点は基本的に「字面の上の意味で区切る」傾向が強いですが、脚本の句点は基本的に息継ぎとか、その辺の意味が強く、はっきりとそこで「区切って発音する」為のものです。#sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
更に、字面では問題無さそうな言い回しも、発音すると途端にうざい、という場合があります。この差は多分に感覚的なものなので、やはり脚本の場合、慣れるまでは一度、自分で口に出した方が良いでしょう。#sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
具体例出した方がいいですよね。ええと。#sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
「僕は君を家に招きたくて仕方なかったから、あのとき話し掛けながらポケットの中で家の鍵を握り締めていたのさ」<小説の台詞 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
「僕は君を、家に招きたくて仕方なくてさ。だから、あのとき、話し掛けながら、ポケットの中で鍵を握り締めていたのさ」<脚本の台詞 #sousaku
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コメント

皆川悠希 @yukiminagawa 2010年9月6日
出かけてから、ずっと括弧の位置が気になっていたので直した。深夜の眠い状態でトゥギャるものじゃないな……。
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