これはSFファンには周知のことでしょうがヴァン・ヴォークトの『非A』とかはフランスで結構早くから人気があって、その要因の一つはその仏訳者がボリス・ヴィアンだからで、これが結構いい訳です。ヴィアンは大作家ではないでしょうがしかし彼の歌は最高ですよ。『Je suis snob』とか
2013-05-02 02:52:39ああ、SF文庫の表紙の「ライトノヴェル風」は厭ですが別にライトノヴェルの流行やらに難癖をつける気は一切ありません。もっともしかし、ライトノヴェルの人気の書き手って、誰々とは言いませんが、何故変に威張ってるんでしょうか? そう見えるだけでしょうかね。余計なコンプレクスでもあるのか?
2013-05-02 03:01:19しかし「〜の語りの魔術師」式の解説の言い方は何とかならないでしょうかね。大体こんなふうに形容される書き手は空疎な紋切り型文章のくせに変に「文学風」だったり空疎なレトリックが多いだけの駄文を書く場合が多い・・・という論評も紋切り型ですがね。
2013-05-02 11:23:42まあ、”真に芸術的な作家”が多くの場合独特の文体を持つのは、何かの才能というよりもむしろ”言葉の平穏の世界”から何か知れない要因で”脱落してしまっている”という”欠陥”故でしょう。ジュネ風に言えば彼らはその”欠陥”故に「砂漠に言葉を探しに行かねばならない」という”流浪の者”となる
2013-05-02 11:41:04それに対しいわゆる「エンタ系」の小説家は使用すべき文例のデータベース的ストックを持ち、それを疑うことなく使用できる「プロ」であって・・・そして僕はそれを低く位置づけるつもりはさしあたりない。要は、「違う」ところで文が書かれるという確認だけはしておくだけのこと。
2013-05-02 11:52:55ともかく、紋切り型のストックを自在に取り出し組み合わせて行くプロでなければ、例えばアシモフのように五十冊を超える?本を書き残せはしないし、シマックの様にコンスタントに四十歳から八十歳まで一定の完成度を持った長篇をほとんど毎年のように書き続けることなど出来はしない
2013-05-02 12:19:44しかしともかく「芸術的な小説」と「エンタ系」との差異はあって、それは、間違えてはならないが基本的に「価値の差」ではなくて「言葉対する実存的な関わりの場」の差であり、繰り返すが価値ではなく「居留する場の差異」であり、対照も比較もさほど意味はないのだ
2013-05-02 12:27:41そして実は、”存在論的な階級論”で言えば「エンタ系」の小説家の方が「上位階級」を成すのである。「エンタ系」はその階級制で言えば立派な「社会人」であり例えばフローベールはサルトル風に言えば「家の馬鹿息子」「存在論的ルンペン」に近い。実際、現実として「エンタ系」の小説家の方が高収入。
2013-05-02 12:35:22・・・しかし時折、異常なまでに反復される紋切り型=ストックへの固執が言葉やイメージを狂気にまで張り延ばし破裂寸前にまで導いてしまうような事態が生ずることがあって・・・例えばダーガーの絵と文章のように? 或いはプルーストもそうか?
2013-05-02 12:38:36どちらにしろ、僕が結局のところ多くのSFよりルーセルの『ロクス・ソルス』や『アフリカの印象』を選んでも、それは価値論的なものではなくて、まあ、「仕事関係」と言ってもいいわけです、たぶん。
2013-05-02 13:46:13しかし「純文学」?系の人が書くSFは、まあ日本なら安部公房はともかく、ああ、三島由紀夫の『美しい星』もSFって呼ぶのはさして意味ないでしょうし大江さんの『治療塔』とかはSF作家ちょっと怒るでしょうし・純文学じゃないけれどコリン・ウィルソンのSF?『精神寄生体』は最悪でしたね。
2013-05-02 14:07:11『精神寄生体』読んでこの人やっぱ馬鹿じゃないのかと思い、以来コリン・ウィルソンの本を読むのやめた。ひどい話ですが、要は彼の「哲学」なるものがこの程度のものだと見えた訳で、余計なことすんじゃない、ってことでしょう。
2013-05-02 15:15:52久しぶりにバイク話。だいぶ前から安全の為にチェストプロテクターの着用が言われてますね。実際事故じゃ頭の次に間違いなく胸部をハンドルとかで打つので出来れば付けた方がいいでしょう。僕はあれ付けると胸部が風から守られて落ち着くからという理由で基本的に付けてます。お勧めはやはりダイネーゼ
2013-05-02 15:37:23誰についてのという訳ではなく、アマゾンの或るSFについての読者評の一節・・・「量子力学は理論であって呪文ではないので、繰り返せば説得力が生まれるというものではありません」、これは結構、最近のSFの傾向への総覧的な批評の一つとなっているようににSF素人の僕には見えます。
2013-05-03 12:02:36量子力学−「人間主義理論」−不確定性、そこに認識論と存在論が区別のなくなった位相を絡め、トポロジー錯綜を加え、ちょっとだけタイムパラドクスの味を入れ・・・まあ、「神」と言えばオイラー関数を隠し味にとかいうことが多かったか、ともかく定型・・・
2013-05-03 12:08:02・・・と言って、まあ歳のせいか昔っからか、僕はSFの要諦のように繰り返される「センス・オブ・ワンダー」に実は”普通の読書”以上には殆ど興味がないのですね。そこに定型が見えれば、どう巧みだろうとミステリーの”新手の”トリックと同じでそれ自体にはすぐ興味を失ってしまう
2013-05-03 12:13:07「人間」の代わりに「世界」を犯人にしたり探偵にしたり犠牲者にしたりするミステリーみたいなものにSFがなれば、ミステリーにはからっきし興味のない僕ですから、これまた興味がなくなる。
2013-05-03 12:20:39『銀河英雄伝』の『三国志』風、司馬遼太郎風世界はアニメでは楽しみますが本の形のシリーズで読む気は全くないし、『指輪物語』にまったく感心しない僕でして(一応読んだ上で言ってます)、その亜流の筈はないでしょうが、やたら目につく「サーガ」風の大連作にも興味がない・・・
2013-05-03 12:25:19ないない尽くしで何もなくなってしまいそうですが、じゃあ何を「読みたい」のか・・・は、言うとこれは断然誤解され易いことになるでしょうか、完膚なきまでの「絶対的な絶望の臭い」・・・と言うことになるのですが、これは長い長い!説明と論証が・・・必要ではないですが、まあ、ね
2013-05-03 14:17:56「絶対的な絶望の臭い」とか書くと例えばル・カレとかエルロイとかのハードボイルドかと言うとあれは僕には「未だ未だセンチメンタル過ぎる」。ここら辺が説明が難しい。どす黒い絶望とか行き場のないとかそんなヒューマンな色合いも関係ない文字通り徹底的な、とか言い出せば誤解の傷をひろげてしまう
2013-05-03 14:27:27じっさい例えば僕にはシマックは何ら「田園的な穏やかな」SF作家ではなく、むしろミエヴィルの変にセンチメンタルな世界よりよほど「絶望の臭い」で出来ている。例えば大森望さんが編纂する”文庫SF誌”『NOVA』を読んで感ずるのは日本の新鋭SFが基本優しい感傷で包まれている感じだ、とか
2013-05-03 14:33:35むろんこれは、小説が人間性のないメカの作動だけで出来たハードSFか「人間無しのスチームパンク(?)」ならいいのかとかそんな設定の問題でもありません。ま、やめます。きっと大したことじゃないのです。ただともかくそれは「さしあたりは」SF「でしか」置かれない「感じ」ではある筈で・・・
2013-05-03 16:19:55戦闘の”異様な空想性”というのならホールドマンの『終わりなき戦い』よりジョーンズの『シンレッドライン』『地上より永遠に』やヘラーの『キャッチ22』等々を読めばすむことですし、脳内の多層神話性ならベールイの『ペテルスブルク』を読めば・・いや、こういう比較はそれこそ意味ないな。休止。
2013-05-03 16:27:31